第七話 支配者
そこに女の子がいた。
「相棒! あいつが現れたわよ!」
「なんだと!? またやって来たのか。直接手を汚さずにぼくらを苦しませるあいつが?」
「あのクソジジイ。なんであんなヤツが野放しにされているのかしら」
「たしかに。あの種の人間は、ぼくたちの敵だ」
「ほら見て。あいつ、こっちを見て笑ってるわ。気持ち悪い」
「さすが、身分の高いヤツは違うなー。頭脳がどこかおかしい」
女の子はこぶしを握りしめ、
「わたしたちの仲間のうち、力の弱い者がどれだけ倒されてきたか……。なぜ神は罰しない?」
「あ! とうとう始めやがるぞ。出来ることなら、ここから逃げ出したい」
「無理よ。わたしたちはあいつの手下に囲まれているんだから。黙ってこの現実を受け入れるしかないわ。残念だけど」
「くそっ! なんとかならないのか。ぼくの右手に紋章があれば、あんなやつなんか……!」
クソジジイがみんなを高い所から見下ろした。
「みなさん、おはようございます! 連休明けの今日は、とってもいい天気ですねー。あれ、今日は雨降り? あっはっはっはっは!」
かの有名な、校長の超ロングスピーチが始まった。
くだらないコントにお付き合いいただき、ありがとうございました。