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玄武の渡り人 ~帰還できるのは、ただ1つの大陸だけ~  作者: かにかま
第2章 玄武門

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玄武古道

翌朝。

玄武門の冒険者ギルド前には、ユースケたち6人が集まっていた。


「時間通りだな!」


サトルが、ゴブリンジェネラルの討伐報酬で手に入れた鉄壁の盾を持ち直す。

反対の手にはシルバーアックスを持っていた。

ランも疾風の拳を装備し、軽く身体を動かしている。


「じゃあ行こうか」


ユースケは5人を見回した。


「いざ玄武街へ!」


シオリが元気よく杖を掲げる。


「おう、行くぞ!」


6人は玄武門をあとにした。



◇

しばらく歩くと、前方に古びた石門が見えてきた。

その先には、山間を縫うように石畳の道が続いている。

道の両脇には崩れた石壁や柱が残り、ところどころに苔が広がっていた。

石門の上部には、亀に蛇が巻き付いた玄武の紋章が刻まれている。


「ここみたいだね」


ユースケがヘルパーを開く。


【玄武古道】

【推奨レベル25】


「推奨レベルは25か」


サクラが弓を構え直す。


「世界地図の玄武街と同じだね」


「ここを抜ければ玄武街に着きそうだね」


6人は石門をくぐった。

頭上には空が広がっている。

道幅も広く、6人でも十分に戦えそうだった。


「ユースケ、どうする?」


サトルが尋ねる。


「サトルさんが正面で受けて、ランさんはもう一方をお願いしていいですか?」


ランが古道を見渡す。


「それで問題ないわ」


「おう、任せとけ!」


サトルが盾を叩いた。


「じゃあ俺はアタッカーに回ります」


ユースケは炎鱗の大剣を取り出す。


「おお、いいじゃねえか。前は俺たちに任せろ!」


「お願いします」


ヒナも杖を持ち直した。


「ブレスはユースケさんとサクラさんを中心に使いますね。サトルさんとランさんはプロテクションやリジェネで支援します」


「お願いしていい?」


「はい」


ヒナが杖をユースケへ向ける。


「ブレス!」


淡い光が身体を包む。

STRとDEXが上昇した。


「ありがとう」


「30分で更新しますね」


準備を整え、6人は玄武古道を進んだ。



◇

石畳を進んでいると、サクラが足を止めた。


「前にいるよ」


崩れた石柱の向こうに、剣と盾を持った骸骨が3体。

その近くの岩陰から、灰色の蛇が2体姿を現した。


【ソルジャースケルトン】

【レベル23】


【ロックスネーク】

【レベル23】


「弱点を確認するね」


ユースケはソルジャースケルトンを見る。


「アナライズ!」


【弱点属性:火】

【耐性属性:氷】

【状態異常耐性:毒、睡眠】


「スケルトンは火弱点。氷耐性!」


「火弱点キター!」


サクラが炎鱗の弓を構える。


続けてロックスネークへ視線を移す。


「アナライズ!」


【弱点属性:氷】

【耐性属性:土】

【状態異常耐性:毒】


「蛇は氷弱点。土耐性!」


「弱点も耐性もバラバラですね」


ヒナが杖を握り直す。


「俺がスケルトンを抑える!ラン、蛇を頼む!」


「分かったわ」


サトルが前へ出た。


「シールドノック!」


盾を打ち鳴らす。

3体のソルジャースケルトンが一斉にサトルへ向きを変えた。


「ガーディアンスタンス!」


サトルの身体を淡い光が包む。

腰を落とし、鉄壁の盾を深く構えた。


ガンッ!


振り下ろされた剣を正面から受け止める。

続けてもう1体の剣がぶつかる。


それでもサトルの足はほとんど動かなかった。


「おお、硬い!」


サクラが声を上げる。


「こっちは任せろ!」


その横では、ランが2体のロックスネークを引きつけていた。

1体が飛びかかる。

ランは身体を横へずらし、牙をかわした。

続けて足元へ迫ったもう1体も、軽く跳んで避ける。


「さすがランさん!やっぱりかっこいい!」


シオリが目を輝かせる。


ランはちらりとシオリを見る。


「ちゃんと敵も見て」


「はーい!」


ユースケはサトルの横を抜けた。


「パワースラッシュ!」


炎をまとった大剣がソルジャースケルトンを叩き斬る。

そのまま光の粒へ変わった。


「やっぱり効くね」


「こっちも!」


サクラが弓を引く。


「ダブルショット!」


炎をまとった2本の矢が、別のソルジャースケルトンへ突き刺さる。

2体目も光の粒へ変わった。


ロックスネークがランへ飛びかかる。

ランがかわし、そのまま懐へ入った。


「ラッシュコンボ!」


拳と蹴りの連撃が叩き込まれる。

ロックスネークが大きくよろめいた。

そこへサクラの矢が突き刺さる。

光の粒へ変わった。


「いくよ!」


シオリが残ったロックスネークへ杖を向ける。


「アイスバレット!」


氷弾が直撃する。

ロックスネークはそのまま光の粒となって消えた。


「やったー!」


残るソルジャースケルトンへサトルが斧を振り下ろす。

さらにユースケが横から踏み込み、炎鱗の大剣を振り抜く。

最後のソルジャースケルトンも光の粒へ変わった。


「よし!」


サトルが盾を下ろす。


「早かったね」


シオリが笑う。


「弱点が分かると楽だね」


サクラも弓を下ろした。


「おう、この調子で行こうぜ!」


6人は再び古道を進んだ。


さらに奥へ進むと、石畳の一部が崩れ、周囲には背の低い草が生えていた。


「またいる」


草むらの向こうから、大きな牙を持った獣が2体姿を現す。


【ワイルドボア】

【レベル23】


ユースケがアナライズを使う。


【弱点属性:風】

【耐性属性:火】

【状態異常耐性:なし】


「弱点は風。火耐性!」


「えー!せっかくの新しい弓なのに!」


サクラは炎鱗の弓をしまい、シルバーボウへ持ち替えた。

ユースケも炎鱗の大剣からアイアンスタッフへ持ち替える。


「風なら任せて!」


シオリが杖を構えた。


ワイルドボアが地面を蹴る。


「俺が前に出る!」


サトルが盾を構えた。


ガンッ!


1体の突進を鉄壁の盾で受け止める。


「重いな!」


もう1体はランへ向かった。

ランが身体を横へずらし、突進をかわす。


「ウィンド!」


シオリの風の刃が、サトルの前にいるワイルドボアを切り裂いた。


「ブオッ!」


そのまま光の粒へ変わる。


「やったー!一撃!」


シオリが笑う。


残ったワイルドボアが再びランへ突っ込む。

ランはぎりぎりまで引きつけ、横へかわした。


ユースケも杖を向ける。


「ウィンド!」


風の刃が胴を切り裂く。


「ブオオッ!」


ワイルドボアが大きくよろめいた。

だが、まだ倒れない。


「やっぱりシオリほどは削れないか」


さらにサクラの矢が脇腹へ突き刺さる。

ランも一気に間合いを詰めた。

拳を叩き込む。


ワイルドボアの身体が光の粒へ変わった。


「火耐性がいるなら、持ち替えも必要だね」


「そうだね。相手次第かな」


ユースケは杖を下ろした。


「そのときは任せて!」


シオリが嬉しそうに笑う。


「頼りにしてるよ」


「うん!」


「まあ、何とかなるだろ!」


サトルが笑う。


「サトル、油断しないで」


「ガハハ!分かってるって!」


古い石畳は、まだ先まで続いていた。


6人はそのまま玄武古道の奥へ歩を進めた。



玄武古道をさらに進む。


しばらくすると、崩れた石壁の向こうからソルジャースケルトンが2体姿を現した。

その足元を、2体のロックスネークが這っている。


「またセットだね」

サクラが炎鱗の弓を構える。


「俺がスケルトンを抑える!」

サトルが前へ出た。


「シールドノック!」


2体のソルジャースケルトンがサトルへ向かう。

その横では、ランがロックスネークを引きつけた。


ユースケも炎鱗の大剣を振り上げる。

「パワースラッシュ!」


炎をまとった大剣がソルジャースケルトンを叩き斬る。

そのまま光の粒へ変わった。


「ダブルショット!」

サクラの放った2本の矢が、もう1体へ突き刺さる。

炎が広がり、こちらも消えていった。


「アイスバレット!」

シオリの氷弾がロックスネークへ直撃する。

そのまま光の粒へ変わった。


残った1体へランが拳を叩き込む。

そこへサクラの矢が突き刺さり、最後のロックスネークも消えた。


「順調!」

シオリが笑う。


「おう、この調子で行くぞ!」


6人は再び歩き出した。


その後も魔物は何度も現れた。


ワイルドボアが見えれば、ユースケはアイアンスタッフへ、サクラはシルバーボウへ持ち替える。


「ウィンド!」


シオリの風魔法がワイルドボアを切り裂く。

その横では、サトルがソルジャースケルトンの攻撃を盾で受け止める。


別の場所では、ランが2体のロックスネークを引きつけ、その間にサクラとユースケが敵を減らしていった。


さらに進むと、今度は3種類の魔物が入り乱れて現れた。


「うわ、多い!」

シオリが杖を握り直す。


「焦らなくていいわ」

ランがロックスネークの前へ出る。


「こっちは俺が抑える!」

サトルの盾にソルジャースケルトンの剣がぶつかった。


ヒナが前衛を支え、ユースケたちは相性のいい敵から順番に倒していく。


何度か戦闘を繰り返すうちに、6人の動きも自然と噛み合っていった。


やがて、古道の先が明るくなった。


「出口?」

シオリが顔を上げる。


石畳の先には、大きく崩れた石門が立っていた。


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