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【DEEP・BLOOD】  作者: 六道 屍
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地下探索(1)







 「暗っ」


 階段を降りて広い空間に出たが、兎に角薄暗い。


 俺は《残響(エコー)》を使っている為、問題無し。


 妹は《熱源探知(ピットグラフィー)》を使っている。


 《熱源探知》とは……、


 簡単に説明すると蛇のピット機関だ。赤外線センサーらしい。それを科学技術に転用したのがサーモセンサーらしい。


 妹の場合は温度の僅かな差を可視化している。範囲は不明。空気や建造物の温度を下げたりするとより分かり易くなる。地表の3センチ下の温度を下げて外気温と区別したりしているらしい。無駄に性能高い。体感で0.1℃以下の差でも感知できるそうだ。


 そんな訳で、薄暗い空間を平然と歩く兄妹。


 「お兄、当たりだね。沢山居るよ。」


 「大丈夫か? 無理するなよ。結構な負荷になるからな?」


 俺が使う音響探知並に感度と性能が良く、有効範囲もかなり広い。俺の場合は球状に纏っているし、必要なら指向性を持たせてソナーに出来るが、妹は分からない。


 感覚の共有でも出来れば早いが……やってみるべきか?


 「お兄、心配し過ぎ。大丈夫だよ? 触覚と嗅覚、味覚を麻痺させて視覚と聴覚に頼ってるから。そこまで大変じゃ無いよ?」


 ???


 「表情と声に出てたよ。わたしは平気。寧ろ負担に成りたく無いからこれ位は出来ないと駄目だよ。だから……、ね? やらせて?」


 どうやら心配し過ぎた様だ。ハズい。


 「分かった。無理だけはするなよ。」


 「うん。ありがと♪」



 ✯✯✯✯



 「そーいえば、お兄? 今の状態ってアサルトってるの?」


 中々に広大な地下空間を黙々を障害を黙らせながら探索していたが、突然妹が聞いてきた。


 「どした? 突然…。」


 「ん~、感覚が変わったからかな? お兄の雰囲気? が違うからさ。ちょっと気になって。良かったら教えて?」


 可愛くおねだりされた。


 「どう違うんだ?」


 「ん~っとね、何か5重? の層っぽいのをギューってして纏ってるよね? それと動く度に別の音で動く音を相殺してる? 後、空気が殆ど動いて無い。他にも、偶に全方位にブワーッてする。それから……。」


 楽しげに俺の状態を言う。殆ど当たっている為何気に凄い。


 「どう? 合ってる? 次いでにやり方教えて? すんごい凄いよ? それぇ!!」


 種明かしするか。


 「これは、《追跡者(チェイサー)》だな。アサルトと違ってコレは隠密・暗殺用だな。さっき優が言ってたのは大体そのままだな。ぶっちゃけ音を含めた分子運動の操作に特化した戦闘形態だな。というか、温度だけでそこまで分かるのか?」


 寧ろそっちの方が不思議だ。


 「それこそだよ? 分子運動って事は必ず温度を生じる“運動”があるんだよ? 運動しているなら必ず“差”が出来るから知覚出来るよ。それより制御どうやってるの? 教えて!!」


 「なる程な。感覚を共有してみたいな。やってみるか? その代わり俺の方も共有出来るぞ? 嫌なら…。」


 最後まで言えなかった。


 「やるっ!! やらせてっ!! 絶っっっ体拒否しないでね!! 何でもするから!!」


 突撃されて抱きつかれた。


 「分かった分かった。やるから落ち着け。」


 「やたぁ~。お兄、はやくはやく。すぐやろ。今やろ。どうすれば良い?」


 天元突破していらっしゃる。


 「手を繋ぐぞ。訓練だ。探索しながらやろう。」


 「分かったよ!!」


 こんな感じで探索を続けた。訓練は割と直ぐに終わった。俺の補正能力(高次演算)を共有したせいか互いの状態を直ぐに知覚し補完と修正を只管行い最早訓練とは名ばかりの研究になった。







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