幕間 とらわれのギラギラ元大司祭
光の教国で私が今まで一番だった、それなのになぜ、私はこんな、地下牢に閉じ込められているのだ。
「大司祭様、皆、憤っております。」
私の腹心の部下、リイダスが悔しそうにいった、髪の毛かっぱハゲだな相変わらず。
「あの、汚れた亜人どもに手を出してはならぬと光皇様からのお達しで、皆、実入りが少な...いえ、レーリィンシア様への徳が積めず困っております。」
そうであろう、汚れた亜人どもめ。
「私は動けぬ。」
あのクレハとか言う美しい女王の命か、キズひとつつけられず、扱いも人道的だ...迫害されてないのに、信者を奮い立たせられぬ。
財産は没収されたが、隠し財産があるとは思うまい。
「ルーリーナに傾倒する者も出てきました、光皇様はルーリーナびいきですし...。」
リイダスが嘆かわしげに言った。
「まあ、様子を見よう。」
ルーリーナの女王め、覚えておれ、私が大司祭に返り咲いた暁にはそなたを奴隷にして私に従えさせてくれるわ、あの戦士の女どもも部下にくれてやるわ。
「大司祭様、脱獄の算段はあります。おまかせください。」
リイダスが心強くいった。
「たのんだぞ。」
上手く行ったら、より高い地位に取り立ててやろう。
「フフフフフフフフフフ。」
覚えておれ、私は必ず復活するぞ。
「大司祭様、監理にきこえます。」
リイダス、おまえ、袖の下けちったな。