その33 火の女神の攻略日記2
「なんじゃ、ヤーシュ殿は婚約したのか?…ヤーシュ殿にまで春が来たのか…寂しいのう。」
今日はルーリーナの城で麗しいクレハとお茶をしておる…ヤーシュ殿が居ないそうじゃ…と言うことはクレハ独占?と思うたのじゃが…。
「火の女神様、いらっしゃいませ。」
…リュダ殿も、キノム殿もおるのじゃ…嵐は明正和次元とやらにいっておらんというし…。
「あいかわらず、色っぽいのう。」
リュダ殿は色気の塊じゃ、綺麗な男子をゲットするためには見習わねばならぬ…どこぞにクレハばりの綺麗な男子は居ないかのう。
「ウフフ、火の女神様もお可愛らしいですわ、でも、このような御衣裳をまとわれればもっと色気が出ますわ。」
リュダ殿がわれの巨乳をいかす、素敵な衣装を提案してくれた…考えてみるかのう。
「…ルーネ様まで巻き込むのはやめて…ハア、ヤーシュ、大丈夫かしら。」
クレハが憂いの表情を見せいった、それすら麗しいのう。
「ヤーシュ殿はどこに行かれたのじゃ。」
われが聞くとキノム殿が答えた。
「天音君と一緒にアタランテ帝国にいきました。」
何か嬉しそうじゃのう。
「お見合い成功ですわ。」
リュダどのもウキウキじゃな。
アタランテ帝国とはいずこぞ?この世界にそのような国はなかったはずじゃ。
「明正和次元の国です、ルーネ様…ヤーシュ、丸めこまれてないといいけど。」
クレハが言った…あのヤーシュ殿を丸めこむ?
「天音皇子の成年の儀のお添い寝役もするらしいし…乙女なヤーシュに務まるかしらね。」
クレハが心配そうに言った。
「クレハ、そなた、事あるごとに乙女なヤーシュと申すがそなたはどうなのじゃ。」
経験豊富とか言われたら、それはそれで反応に困るがの。
「私も身体は乙女よ…恋人居たことないし…こう言う政治系の仕事してるといやなセクハラとか誘いうけたりするのよね。」
ま、コノハに撃退されるけどね、って暗い目で言ったのじゃ。
「すまぬ、嫌な事を思い出させたのじゃ。」
われが言うとクレハは少し笑った。
「いいのよ、ルーネ様。」
やっぱり麗しいのう。
「クレハ女王陛下、そういえばアタランテ帝国から送られてきた、お見合いデータご覧になりましたの?」
リュダ殿が聞いたのじゃ…クレハは嫌そうな顔をしたのじゃ。
「見たわ、すべてお断りさせていただいたわ。」
何が、皇太子殿下御推薦よってクレハがつぶやいているのが聞こえたのじゃ、クレハも大変じゃのう。
「まあ、ラームヘルト様がいらっしゃいますしね。」
キノム殿が心得顔でいったのじゃ。
「…まあ、別に、どうでもいいわ。」
めんどくさそうじゃのう…ラームヘルトはわれは好みではないが美形なのに…。
「ビルナリードさんがヤーシュさんをかえせってうるさいですね。」
キノム殿がルリ茶を飲みながら言ったのじゃ。
「あなたたちがあおるからでしょ、ヤーシュばりにいい女なんて…こっちの世界の知り合いにいないわ…困ったわね。」
クレハが悩む所ではないであろう。
「何、悩んでるんですか?クレハ?」
さわやかな声がして庭に面した入り口の方を振り向くと…理想の男子がいたのじゃ…なんと麗しいのじゃ…作業服に軍手じゃが。
「…リサ?…あれ?今日だっけ?搬入。」
クレハが言った、リサと言うのじゃな。
「ええ、ルリの苗木を持って来ました…何か悩みごとですか?」
綺麗なリサは言ったのじゃ。
「こっちの話よ。」
クレハがつれなく言ったのじゃ。
「…クレハ、そのものは誰じゃ?」
われはついに聞いたのじゃ。
「私のハトコのブルー・ルリーナの王太子、リサ・ルリーナですわ。」
クレハが言ったのじゃ、少しクレハとも似ているのじゃ…明正和次元の国の王太子なのじゃな…高貴な麗しさじゃ。
「リサ・ルリーナです、お見知りおきを。」
リサ・ルリーナは翡翠の瞳に艶やかな笑みをうかべ言ったのじゃ。
「われは、火の女神ルーネリスじゃ、ルーネと呼ぶが良い。」
われはほほ笑んで言ったのじゃ。
「リサ兄~、搬入ここでいいの~?」
もう一人の作業服姿の赤毛の男子もきたのじゃ…こちらも綺麗じゃのう。
「あ、ハナも来たんだ、ご協力ありがとうね。」
クレハがニコニコ言ったのじゃ、こちらもハトコかの、リサの弟のようじゃし。
「甘いルリの木の種類選んだからね、作付け実験協力ありがとう~。」
こちらの男子はのほほんのようじゃ…クレハに聞いたらやはりハトコということらしい…クレハ、リサに冷たいのう…ハナには親しそうなのに…。
ともかく、リサ・ルリーナ、われの好みどんぴしゃじゃ。
われにも春を必ず来させるのじゃ…覚悟せよ、リサ・ルリーナ…われは負けぬのじゃ。




