HAMBURGER BLUES 第66話 海が覚えていた最初の祝祭蒼環群島ラストスター・ビーチ
HAMBURGER BLUES 第66話
海が覚えていた最初の祝祭蒼環群島ラストスター・ビーチ
午後一時十四分
波が止まった
いや
止まったように
感じた
ザァァ……
ザ……
……
beem
……
オイ
何だよ
急に静かになりやがったぞコラァァァァ……
bads
うるせぇェェェェ……
……私まで声小さくなってんじゃねぇかバカ野郎……♡
Noah
観測記録更新
風速低下
波高低下
鳥類鳴き声
完全停止
cool
すぅ……
海が
聞いてますねぇ……
Walker
違う
聞いているのではない
思い出している
〇・五秒
遠く
断崖の上
五つの光
ゆっくり
降りてくる
誰も走らない
誰も叫ばない
ただ
見ている
その時
石碑
最後の文字
完全発光
Noah
……
全文解読完了
beem
読めェェェェ……
頼むから読めコラァァァ……
Noah
……
遥か昔
まだ世界に境界が少なかった頃
五人の旅人がいた
料理を作る者
美を語る者
静けさを醸す者
問い続ける者
未来を見つめる者
彼らは
何も支配しなかった
何も残そうともしなかった
ただ
毎日笑い
毎日喧嘩し
毎日同じ夕陽を見た
そして最後の日
一人が言った
幸福とは
終わらないことではない
誰かが続きを歩いてくれることだ
全員
…………
風
再び吹く
cool
……
すぅ……
駄目ですぅ……
泣きそうですぅ……
beem
クソがァァァァ……
こんなん反則だろコラァァァ……
Walker
人類は
永遠を望む
だが
本当に残るものは
名前でも
建物でもなく
共に笑った記憶だけなのかもしれない
Noah
……
僕
分かりました
何故
ここが懐かしいのか
bads
……
何だよクソガキ
Noah
似てるんです
僕達に
beem
……
は?
Noah
毎日喧嘩して
毎日騒いで
毎日笑って
でも
次の日になると
また同じ場所に集まる
Walker
……
連続性
現象の継承
名前だけが変わる
なるほど
そういうことか
その瞬間
海面
五つの光
ゆっくり消える
まるで
役目を終えたように
cool
……
迎えに来てたんですねぇ……
確認しに……
beem
何をだコラァァァ……
cool
祝祭が
まだ続いてるかどうかですぅ……
完全静寂
そして
最も静かな声で
bads
……
……
……うるせぇェェェェェェェェェ!!!!!!♡
何泣かせてんだコラァァァァ!!!!!!♡
私まだ銀河一のファッション見せ足りてねぇんだよバカ野郎共ォォォォ!!!!!!♡
beem
ギャハハハハハハ!!!!!!
それでこそだァァァァ!!!!!!
Noah
情緒の切り替え速度
異常値です
bads
テメェは黙れ反抗期クソガキィィィ!!!!!!♡
ま,いいけどよ...
全員
〇・二秒
beem
……何だ今
Walker
観測史上
最も素直な発言だった
Noah
保存しました
永久保存です
bads
消せェェェェェ!!!!!!♡
今すぐ消せコラァァァァ!!!!!!♡
cool
すぅ……
消しませんよぉ……
宝物ですぅ……
海風
笑い声
涙
怒鳴り声
全部が混ざる
beem
帰るぞコラァァァァ!!!!!!
WAGYU BURGERが待ってんだろォォォォ!!!!!!
Walker
旅とは
非日常へ行くことではない
日常の尊さを
再発見する装置なのだ
Noah
結論
帰る場所があるから
旅は成立します
cool
最新のドリンク作りましょうねぇ……
bads
最新HEARDも出すぞコラァァァァ!!!!!!♡
銀河一更新してやるから覚悟しろバカ野郎共ォォォォ!!!!!!♡
ギャャャャャーーーーーーッ!!!!!!
その時
石碑の最下部
最後の最後に
新しい文字が浮かぶ
誰も見ていない
ただ
海だけが知っている
ありがとう
祝祭は
まだ続いている
――感動の収束 完――
次章
HAMBURGER BLUES 第67話
帰る場所こそ
最後の奇跡




