HAMBURGER BLUES第9話 中編 第二幕重力反転パン食い競争と五位の女神
HAMBURGER BLUES第9話 中編 第二幕
重力反転パン食い競争と五位の女神
⸻
ドォォォォォォン!!!
司会者
「第一競技ィィィィ!!」
「重力反転パン食い競争開始ィィィィ!!」
三百人の自営業者
全員酔っ払い
全員本気
全員怒鳴っている
空には逆重力フィールド
二十メートル上空を
パンがフワフワ浮いていた
しかも全部焼き立て
バターの香り
狂気だった
⸻
Walker「何でパン食うだけで命懸けなんですかァァァ!!」
beem「黙れェェェ!!」
beem「優勝だァァァァァ!!」
bads「五位ィィィィィ!!」
cool「まぁ落ち着いてぇぇぇ!!」
誰も落ち着かない
⸻
ドドドドドドド!!
参加者が一斉に走る
酒を片手に
パンを目指す
肉屋
酒場
美容院
鍛冶屋
税理士
占い師
全員が同じ方向へ突撃する
⸻
ガロン
「どけェェェェ!!」
巨大な豚人族が突進
地面が揺れる
Walker「デカすぎるゥゥゥ!!」
beem「受けて立つ!!」
ドゴォォォォン!!!
肩と肩がぶつかる
ガロン
「肉屋ァァァ!!」
beem
「豚ァァァァ!!」
観客
「殺れェェェ!!」
「潰せェェェ!!」
「酒飲めェェェ!!」
Walker「民度が終わってる!!」
⸻
その横
bads
「邪魔ァァァァァ!!」
美容協会二十名へ突撃
代表
「ドライヤーΩは渡さないわよォォォ!!」
bads
「殺すぞォォォォォ!!」
Walker
「物騒すぎる!!」
bads
「私は今日のために二時間かけて前髪作ったんだァァァ!!」
「負けられるかァァァァ!!」
美容協会
「こっちだって三時間よォォォ!!」
髪と髪がぶつかる
狂気だった
⸻
cool
トコトコ歩く
cool
「まぁまぁぁ」
「焦らなくてもぉ」
次の瞬間
ヒュン!!!
五メートル跳躍
空中回転
逆重力パンを咥える
着地
ストン
Walker
「え?」
beem
「……」
bads
「……」
ガロン
「……」
観客
「……」
cool
「取れましたねぇ」
Walker
「何だ今ァァァァァ!!」
cool
「昔ちょっとぉ」
beem
「昔何やってた」
cool
「色々ですよぉ」
Walker
「怖ぇぇぇぇぇ!!」
⸻
司会者
「WAGYU BURGER!!」
「現在二位ィィィィ!!」
観客
「肉屋ァァァ!!」
「優勝しろォォォ!!」
beem
「一位しか見えん!!」
bads
「私は五位だァァァ!!」
Walker
「何で同じチームなのに目的違うんですかァァァ!!」
⸻
すると
巨大ホログラム
【現在順位】
一位
ゴールデンピッグ
二位
WAGYU BURGER
三位
銀河ラーメン組合
四位
ヘアリア美容協会
五位
宇宙豆腐連盟
bads
「まずい」
Walker
「どうした」
bads
「五位じゃない」
beem
「最高だ」
bads
「最悪だァァァァァ!!!」
⸻
突然
bads
進行方向を変える
Walker
「どこ行くんですかァァ!!」
bads
「五位を取りに行く!!」
Walker
「意味が分からん!!」
bads
「優勝なんかいらねぇぇぇぇ!!」
beem
「裏切り者ォォォォ!!」
bads
「ドライヤァァァァァァァ!!」
爆走
美容協会を飛び越える
豆腐連盟へ突撃
豆腐屋店主
「何だお前ェェェ!!」
bads
「順位譲れェェェ!!」
豆腐屋
「嫌だァァァ!!」
Walker
「もう競技じゃない!!」
⸻
その頃
beem
ガロンと激突
ドゴォォォォォン!!!
ガロン
「幻のベーコンは豚のものだァァァ!!」
beem
「違う!!」
ガロン
「何ィィィ!!」
beem
「肉に種族はない!!」
静寂
beem
「良い肉は」
beem
「全て平等だァァァァ!!」
観客
「ウォォォォォォ!!」
Walker
「何で名言みたいになってるんですか!!」
cool
「深いですねぇ」
⸻
その瞬間
第二競技発表
ドォォォォォォォン!!
司会者
「次はァァァァ!!」
「巨大鉄板リレー!!!」
観客
「キタァァァァ!!」
「今年の死人枠だァァァ!!」
Walker
「またですかァァァ!!」
cool
「忙しいですねぇ」
bads
遠くから叫ぶ
「誰か五位維持しろォォォォ!!!」
beem
「優勝するぞォォォォ!!」
Walker
「統一しろォォォォ!!」
cool
「まぁまぁぁ」
空には
無数のパンが舞い
地上では
酒瓶が転がり
ベラ地区最大の狂人たちが
次の戦場へ向かっていた
そして
誰もまだ知らない
最後の競技で
WAGYU BURGER史上
最も美しい連携が生まれることを
⸻
続く
第9話 中編 第三幕
巨大鉄板リレーと酒場の英雄たち




