HAMBURGER BLUES : CONTINUITY CORE第82話 前編④ 爆音着火burning
HAMBURGER BLUES : CONTINUITY CORE第82話 前編④
爆音着火burning
ベラ地区
午前八時十九分
Wagyu Burger
入口
ガラン
ガラン
最後の客が手を振る
また来るぞォォォォォォ!!!!
beem
毎日来いィィィィィィ!!!!
金も忘れんなァァァァァァ!!!!
店中
爆笑
ガッチャン..
入口の鍵が閉まる
店内
静寂
……
……
……
二秒後
bads
よォォォォォォし!!
行くぞォォォォォォ!!!!
THE COREが私を待ってるゥゥゥゥゥ!!!!
beem
うるせぇェェェェェェ!!!!
まだ準備終わってねぇェェェェェェ!!!!
Walker
観測結果
準備とは
終わるものではない
途中で出発するもの
beem
だから意味分かんねぇェェェェェェ!!!!
Noah
でも……
ちょっと分かります
beem
また感染したァァァァァァ!!!!
店中
爆笑
五人
店を振り返る
赤いネオン
Wagyu Burger
毎日見ている看板なのに
今日は少しだけ違って見えた
cool
静かに鍵を掛ける
カッチッ....
その音だけが
朝の空気へ溶けていく
cool
帰って来よう
もっといい店にしたい。
全員
……
誰も返事をしない
でも
全員笑っていた
歩き出す
アスファルト
朝露
少し冷たい
五台の愛車が朝日を受ける
漆黒のマットブラック
まるで巨大な黒曜石
beemはタンクを軽く叩く
相棒
今日も頼む
ダーティブルー
Walkerの車体は
長年使い込まれたデニムのような色
傷一つ一つに旅の痕跡が残っている
カーキ
coolの車体は
静かな森の色
派手さは無い
ただ美しい
ベージュ
badsの車体だけ
朝日を浴びて柔らかく輝く
サドルには昨日買ったTHE CORE限定バッグ
その金具まで美しい
ダーティイエロー
Noahの車体は
まだ新しい
黄色いLEDが薄く呼吸するように点滅している
Noah
……
小さく深呼吸する
去年までは
いつもbadsの後ろだった
今日は違う
今日は
自分のバイク
自分の旅
誰にも見られないように
グローブの中で拳を握る
嬉しい
でも
少し怖い
Walkerが横へ並ぶ
緊張してる?
Noah
してません
Walker
嘘だね
Noah
……
少しだけです
Walker
それでいい
怖くない旅は
記憶に残らない
Noah
……
また難しい事言ってます
Walker
最近
半分くらい分かるでしょ
Noah
……
半分だけ
二人が少し笑う
その瞬間
bads
ふざけてんじゃねぇぞコラァァァァ!!
オオオオイッ!!!!
いつまで青春してやがるゥゥゥゥゥ!!
Noah
違います!!
Walker
青春ではない
CONTINUITY
bads
全部CONTINUITYで済ますなァァァァァァ!!!!
beem
お前らァァァァァァ!!!!
いつまで喋ってんだァァァァァァ!!!!
旅はもう始まってんだよォォォォォォ!!!!
風が吹く
五人のジャケットが同時に揺れる
朝焼けのベラ地区
ネオンはまだ消えない
道路の向こうでは
街の人達が立ち止まり
五人を見つめていた
誰もまだ知らない
この旅が
Wagyu Burgerを
もう一段階
幸せな場所へ変えてしまうことを
そして
この旅の途中
誰も予想しなかった涙が
彼らを待っていることを
ドドドドドドド……
まだエンジンは掛かっていない
それなのに
五人の鼓動だけが
爆音のように鳴り始めていた
ドキンッドキンッドドドド................... ..
──前編⑤へ続く




