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## 第1話 ### 「星のない少年」

# 『昼間の金星、僕はそれを見つけたい!』


## 第1話


### 「星のない少年」


---


アステリア王国のはずれ。


風が吹き抜ける小さな丘の上で、一人の少年が空を見上げていた。


青い空。


白い雲。


そして何も見えない昼の空。


「……やっぱり見えないなぁ」


少年――ソラは草の上に寝転がった。


近くでは鳥が鳴いている。


村の人たちは畑仕事をしている。


いつもと変わらない一日だった。


だけどソラだけは違った。


「昼間の金星かぁ……」


ソラはポケットから古い本を取り出した。


何度も読み返している本だ。


そのページにはこう書かれている。


---


『昼間の金星を見つけた者は、

本当に大切なものを知る。』


---


「本当にあるのかな」


ソラはつぶやく。


村の大人たちは笑う。


そんな星はない。


伝説だ。


子供の空想だ。


そう言う。


だけどソラは信じていた。


見えないだけで、

きっとある。


「たぶん、まだ見えてないだけだ」


それがソラの口癖だった。


---


そのとき。


後ろから声がした。


「ソラー!」


聞き慣れた声。


振り返ると親友のアルトが走ってきた。


パンをくわえている。


なぜか両手にもパン。


そして背中にもパン。


「お前どんだけパン持ってるんだよ!」


「腹が減っては冒険できん!」


「まだ冒険してない!」


「そのうちする!」


「そのうちかよ!」


二人は大笑いした。


---


「そうだソラ!」


アルトが急に真顔になる。


「今日、王都から星術師が来るらしいぞ!」


「星術師?」


「めちゃくちゃ美人らしい!」


「そこ重要?」


「超重要だ!」


---


二人は急いで村へ向かった。


広場には人だかりができている。


村人たちが集まっていた。


その中心にいたのは――


一人の少女。


銀色の髪。


透き通るような青い瞳。


風に揺れる白いローブ。


まるで星そのものだった。


ソラは思わず立ち止まる。


少女もこちらを見た。


目が合う。


なぜか胸がドキッとした。


---


「あなた」


少女が言った。


「え?」


「空を見るのが好きなの?」


「う、うん」


少女は少しだけ微笑んだ。


「私もよ」


その笑顔に。


ソラの心臓はさらに跳ねた。


---


「私はベガ」


「ソラです」


「よろしくね」


「よ、よろしく」


アルトが横でニヤニヤしていた。


「それ絶対恋だな」


「お前スピカみたいなこと言うな!」


---


その夜。


ソラは家の屋根の上で星を見ていた。


ふと村の外れを見る。


誰かがいた。


月明かりの下。


黒い髪の少女。


どこか寂しそうな横顔。


彼女は空を見上げていた。


そして小さく言った。


「まだ……見つからないんだね」


ソラには聞こえなかった。


しかしその少女は確かに知っていた。


昼間の金星の秘密を。


---


物語はまだ始まったばかりだった。


---


## 登場人物


### ソラ


口癖

「たぶん、まだ見えてないだけだ」


### ベガ


口癖

「星は嘘をつかないわ」


### アルト


口癖

「腹が減っては冒険できん!」


### 謎の少女・ルナ


口癖

「見えないものほど大切なの」


---


# 次回予告


## 第2話


### 「星術師の試験」


王都から来たベガは村の子供たちに試験を行う。


ソラは挑戦するが大失敗!?


さらに天才少年シリウスも登場!


ベガが見たソラの不思議な才能とは――


そしてルナが初めてソラの前に姿を現す。


「昼間の金星を探しているの?」


運命の歯車が少しずつ動き始める――!


**次回、『星術師の試験』。**

ソラの冒険が、いよいよ始まる!

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