第8話 亜人の里発見
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ザルツベルグ帝国 帝都
「先陣の誉れを頂き感謝に堪えませぬ。」恭しく告げるラング。
陛下の使者が帰ると「ラング様。まさか例の件がバレたのでは?」と現れた腹心の子爵。
「お前は気が小さな男じゃ。もしバレたとして我らの背後にはあの方が居られるのだぞ。それに、もしそうならハルトの寄り子にせぬ。支度は済んだのか?」「はい。それはもちろんです。」
今回の件が上手くいけば軍務卿でありハルト侯爵の寄り子とすると皇帝からお墨付きを貰いすっかり気が緩んでいた。
宰相からも「当然、少数精鋭部隊で乗り込んで頂けるのでしょう?そうでなければ農奴や奴隷のお陰で勝ったと諸侯から言われ困る事になりますよ。」と釘を刺される。
欲に目が眩んだ15家の人々が3000人を率いて翌日旅立つのだった。
その頃、闇ギルドマスターの家では・・
「あなた・・何を隠してるの!早くこの人達に言いなさいよ!あなたが悪いんでしょ!」「言えない・・言えば殺される・・」
「じゃあ奥さんと子供にお別れを告げな。」「待って!子供を殺さないで!このロクデナシ!言えば助かるのよ!お前が死ね!」
「5・4・3・2・1・」「待ってくれ!言う!言うから・・」「ほう。誰だ?」「聞いて驚くな!お前達は手を出しちゃいけない人だぞ!」「分かった。子供から切れ!」「ギャー!」
「ほら。次は奥さんだ。」「あのドラッグは・・マジカル大公様だ。」「へえ。ホントかよ。」「ここまで来てウソは言わん!」「そっか。じゃあな。」マスターも奥さんも事切れた。
マジカル大公とはハルゼイと聖堂大教国の中間に位置する3代前の皇帝の弟だった。今まで政治の表舞台にも全く関心を示さなかったのが今になって何故?とこの話を聞いて全員が疑問を抱いた。
この帝国の1/5の領地を持ち6万の兵を有するマジカル大公国と揶揄されるこの領土を治めている若き君主はスカウンドレルという名だ。
「なあリー。ホントに協力しねえつもりか?」「悪いわねロッテン。アンタに協力してもメリット無さそうだわ。」
「まあ良い。俺が伸し上がる所を指を咥えて見てな。」「はいはい。頑張って。」と言って去った。「チェッ!まあ良いや。スカウンドレル。もっと工場を作れよ。」
「はい。ロッテン様。」虚ろな瞳でそう返事をするスカウンドレル。魔人ロッテンに操られていたのだった。「さて今日は公妃を抱くかな?妹にしようかな?」とロッテンが笑う。
この時点ではまだ皇帝もハルトもマジカル大公が裏切りをしたと確信出来ていなかった。
そして遂に俺達3か国でこの国境の森に攻め入るのだった。
ゲリラ部隊と忍者部隊は前方の3000人をいつでも仕留めれる位置につけていた。俺は『アースガルド』と共に行動し亜人の里若しくは魔族の領域を探していた。
「たぶんこの山の上に何かいるわ。」と言ったのはソニンだった。「よし行ってみよう。」しかし標高1000mくらいで日が暮れた。
2時間ずつで交代して仮眠を取った。最初はデュークとソニン。次は俺とロキ。最後がフォックスとモンローだった。
真ん中が1番キツイが俺とロキが体力では勝っているのでこういう順番にしたのだった。夜が明ける前に出発した。
夕方に到着したのは亜人の里だった。しかし病が蔓延していた。(俺が持ってる薬で何とかなるのか?量は足りるか?)と思っていた。
ポーションと精力剤で何とかなりそうなのでホッとする。これなら今から増産も可能だからだ。俺が作ってる間5人が手分けをして治療する。
獣人族やエルフ、黒エルフ、ドワーフ、アマゾネスが点在していた。 「人間なんかに助けられたくねえ!」エルフの若者が叫んでる。
「助けて欲しくなきゃそのまま死ねば良いだろ?同じエルフと言われるのが腹立たしいヤツだな。」デュークが言うと「ホントそうね。」ソニンも同意した。
「ここは生活環境が悪すぎるな。」
「そうですわね。病気が蔓延するのは分かります。」「衛生面が最悪。」「水も澱んでいるし・・」「作物も育つ環境じゃないわ。」
「まあ良い。あまり時間も無い。逃げたい人だけを逃がそう。残りたい人は置いていくぞ。」
俺がそう言うと「み、見捨てるのか!」と何人かが文句を言う。「見捨てない。逃げたくないと言うなら置いていくしかないだろ?」
結局、ブツブツ言いながら全員が下りる事になった。荷物を俺が持っても良いと言う人の分は持つと言うと先程まで文句を言っていた人達が率先して預けに来た。
「現金なもんだな。」呆れていると「ワガママな人ってこんな感じなんですね。俺はこうなりたくないって思いました。」とロキが言う。
「そうね。でもエルフが全てそうだと思わないでよ!」「ホライズンに来た時のアンタも似たようなもんだったわよ。」「そうそう。ソニンは酷かったわ。」そう言われ落ち込むソニン。
亜人全員出発準備が整い、忍者部隊が護衛、先導してくれる。「この人数だとサイゴン到着するのは4日後くらいになると思います。ここは我らに任せて合流をして下さい。」
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