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俺はどこまで這い上がれるのか?  作者: 駿
第1章 プロローグ
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第9話 ハルト家を買う

よろしくお願いいたします。

ザルツベルグ帝国 ホライズン


飛苦無が出来るまでの2日間はノワールと冬服を買い物したりマーサさんの所で薬品を作ったり剣を研いでもらったりして過ごしていた。


職人ギルドのマスターは「マスターと言われるより親方で良いぜ。」と言うので親方と呼んでいた。そしてワクワクしながら朝から行くと「出来てるぜ!」と言われた。


受け取って早速投げて練習すると「ほう。ウメーもんだな。」と褒められる。『命中』のスキル補正もあるのだろう。全て的に当たった。


「旦那様の武器は変わった形ですわね?ナイフと少し違うわ。」と興味を示す。「ノワールには魔法があるが俺は大量の敵に対応する物が欲しかったんだ。」


「それなら薬品もありますわよ。」いつぞやのキノコで作った『幻覚』『催眠』『猛毒』などの効果がある薬を大量に貰った。


「時と場所によって使い分けるよ。」風下や密閉空間で使うとこちらも吸い込み犠牲になる。そんな話をしながらギルドに到着して受付に向かう。


「あっ!ハルトさん!ノワールさん!おはようございます!」

「おはようビアンカ。」「おはようございます。ビアンカさん。」


「ギルドカードをお願いします。」「うん?どうした?」「実はお二人ともCランクに上がりました!本当はBランクでも良いと私は思うんですが規約で一旦Cになります。」


「早すぎねえか?」「そんな事ありませんよ!あれだけ多くの魔物を倒しておられるんですから!」と言って奥に行った。


ビアンカではなくウオーレンがカードとバッジを持って来た。「これを付けてくれ。Cランクの証だ。」と銅色のバッジを付けられた。


「それと傭兵ギルドのバウアーが会いたいと言ってたぞ。」「分かりました。今から行ってみます。」


早速会いに行くと「よう!ハルトとノワールの嬢ちゃん!相変わらず綺麗だな。ハルトを止めておっちゃんの嫁にならんか?」「お断りです。」


冷たく言われてもヘラヘラ笑うバウアー。「他でもねえんだが最近盗賊が増えているのを知っているか?」「いいえ。そうなんですか?」


「帝都でも困ってるらしくてな。『義賊の英雄』『ストレンジャー』『赤い星』と名乗ってる盗賊団には懸賞金も掛かっているらしい。そこで『白と黒のクロス』も協力してくれ。」


「具体的には何をすれば良いんです?」「そうだな。出来れば生け捕りが理想だが死んだら死んだで死体を持ち帰ってくれりゃそれで良いぜ。」


「分かりました。出くわせば捕まえる努力はします。」「助かるぜ。人手が多いに越した事はねえからな。それとマーサの婆さんが相談が有るって言ってたぜ。」


「マーサさんが?何だろ?」「さあな。まあ行ってみな。」


薬師ギルドの門をくぐり「すみません。ハルトです。」と告げると「待ってました。マーサさんがお待ちかねですよ。」と受付のお姉さんが微笑む。


応接室に通されると「来たね。ハルト、アンタ家を持つ気はないかい?」「家ですか?唐突にどうしたんです?」


すると貴族の屋敷が空家だったが5つのうち4つは売れたが1つは残っていた。理由は簡単だった。郊外だからだ。


「見学しても?」「もちろんだとも。」俺達と不動産屋でその屋敷に向かう。屋敷と道路以外は荒地になっていた。


「なあノワール。この辺りの土地って耕せるものなのか?」「養分が不足してますが何とかなると思いますわ。」と小声でヒソヒソ言ってると「どうしたんだい?」とマーサに聞かれる。


「何処までの土地を俺が使って良いんですか?」「屋敷から見渡す限りアンタ達の自由だよ。」「それは嬉しいですね。」


屋敷の中を案内される。2階建てで地下室もある。離れがあり使用人達の住居だったようだ。その奥には馬房がありなかなかだ。


「大きめの風呂もあるんですね。」「こちらとこちら。奥に露天もございます。温泉ですのでいつでもご利用になれますよ。」


それだけでもテンションが上がる。裏には森があり「好きなように使って下さい。」と言われる。薪もまだたくさん用意されていた。


「しかしこれだけの屋敷を維持しようと思ったら大変ですよね。」「それなら闇ギルドのマイヤーに相談すれば良いさ。」とマーサが言う。


なぜ闇ギルドのマスターなのか分からんがとりあえず値段を聞こう。「それでここっておいくらなんです?」「そうですね。金貨20枚で如何でしょうか?」


「ふーむ。」と少し考える。「分かりました!金貨10枚にします!」「買った!」と言って決まった。


後で聞くと金貨5枚でも良いから売りたかったと聞かされたが充分満足だ。宿屋に今まで世話になったお礼を言って闇ギルドに向かった。


「マイヤーさんいますか?」「来たな坊主。」と頭を撫でられる。「オメーに紹介したいのはコイツだ。」「セバスと言います。」と頭を下げる。


「元を言えば伯爵家の執事兼家宰だ。色々優秀だから便利だぞ。」どうやらホントに凄いスキルがいっぱいだ。「うん?暗殺・・」と声に出た。


「坊主は見えるんだったな。コイツは元々闇ギルドの人間だ。貴族は綺麗事じゃ勤まらねえ。コイツの諜報網と家を守る技術はそこらのヤツには敵わねえぞ。」

お読みいただきありがとうございます。

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