第8話 Dランカー暗器を依頼
よろしくお願いいたします。
ザルツベルグ帝国 ホライズン
朝、冒険者ギルドに約束通り行くとギルドマスターと解体職人が待ってくれていた。
「もうすぐ商人達が来るからそろそろ出してくれないか?」
「分かりました。何処に出せばよろしいでしょうか?」
裏の広場に案内される。次々と俺達が魔物の死体を出すと血抜き作業が始まり解体小屋に運びこまれて行った。
「いったい何体いるんだハルト君?」
「ざっと150体くらいですかねえ。」
そう言いながらノワールと一緒に出し続けていく。次々と吊るされ血抜きされて行く魔物達。そこに商人や薬師もやって来た。
「あれ?マーサさん?」とノワールが言うと「私は熊の胆を買いに来たのさ。」と言って笑う。毛皮職人や防具職人も来て大賑わいしていた。
「こりゃ良いな。」「あっ!それは俺も目を付けていた品だぞ!」「ごちゃごちゃウルセエ!こういうのは早い者勝ちだろ?」とケンカさながらの様相だ。
俺達は魔物を出し終わると依頼を探しに受付に行く。最近は魔物が激減してきているので山に向かう冒険者も増え薬草採取が無くなっていた。
「うーん。Fランクで出来る物が無いな。」と呟いていると「あっ!ハルトさんとノワールさん。ギルドカードを下さい。」と受付嬢に言われる。
「お二人はもうDランクになられています。本当はCランクでも良いんですがいきなり飛び過ぎると目立ちすぎてまた変な人達に絡まれてもいけないとマスターが言ってました。」
カードを書き換えて貰っている間に依頼表を見ていると「オーク5体」肉屋の依頼と「リザードマン3体以上」防具屋の依頼があった。
「ハルトさんとノワールさん!書き換え終わりました。」とカードを渡される。
「この依頼は2つとも受ける事は可能なの?」「はい!大丈夫ですよ!」「それなら受けさせて貰うよ。」
俺達は山に向かうともう何人か冒険者が来ていた。山の麓なら問題無いだろうと思っていると上がっているメンバーもいるようだ。
俺達はメンバーから逸れて池に向かった。途中、山菜や菌茸類、ゴボウや山芋を発見して喜んでいると「うふふ。このキノコは猛毒ね。こっちは精神異常を引き起こしそう。これでまた旦那様にちょっかい出すバカ息子のようなヤツにこれをおみまいしないとね!」
嬉しそうに食べれない、若しくは絶対食べちゃいけない菌茸類ばかりを恍惚とした表情で集めているノワールだった。
「ここは食材の宝庫だなノワール!」
「ええ!本当に!これでバカ息子が1万人来ても密かに暗殺出来ますわね!証拠も残さずに!」
ある意味、俺の為なら本当に何でもしそうで怖いぞノワール。毒キノコをウットリとした表情で見つめるなよ。
池まで行くと大量のリザードマンがいた。全部を相手するのは面倒なので手前に居たヤツ5匹だけを始末した。ノワールはその間に薬草を摘んでいた。
そこからぐるっと周囲を回りオークを探す。しかし出て来るのはコボルトやゴブリンばかりだ。池の反対側に行くと見つけれた。
10匹が固まっているので好都合だった。背後からそっと忍び叩き切った。「ブモッ!」と驚く背後からノワールが回り込んで喉を切り裂いていた。
「よし!これで依頼達成だ!少し早いがやりたい事があるから帰ろうぜ。」「ええ!こんな明るい時から・・私のカラダ持つかしら・・」「そっちじゃねえ!」
不満そうなノワールとギルドに戻り受付に「依頼達成だが少し多く獲ったんだが。」「ハルトさん。達成より多い場合は直接店に持ち込んだ方がお金になりますよ。」と小声で受付嬢が教えてくれる。
「ありがとう。良いんだよ。君達のボーナスが増えると良いね。」「やっぱりステキ!ハルトさん私の名前はビアンカです!今度ノワールさんに内緒でデートしません?」
地獄耳ノワールがダッシュでやってきて「終わったなら帰りましょう!」と胸を押し当てぐいぐい引っ張られる。
そのままマーサさんの所に行き「職人さんに作って欲しい武器があるんだが誰に聞けば良いかな?」と聞くと職人ギルドマスターに紹介状を書いてくれた。
ノワールは残って薬品を作ると言うので俺は紹介状を持って職人ギルドを訪ねて行った。「おっ!オメーさんがマーサさんのお気に入りか?俺はジンゴロウだ。」と笑った。
「ハルトと申します。」「それでハルトは俺に何をさせたい?」
俺は飛苦無を地面に描きながら説明する。「形が決まれば鋳造品でも全然良いんですが可能ですか?」「おう!任せな。今からでも何本か仕上げてみせるぜ!」
夕方まで待っていると「どうでぇ!この中に気に入った物はあるかい?」と大小10本を出してきた。試しに投げるとしっくりくる2種類を注文する事にした。
「1番大きいのを1000本と1番小さいのを1000本作って貰えませんか?」
「良いけどその量なら大銀貨1枚は貰わねえとな。」
「分かりました。もし足りなかったら言って下さい。」と言って大銀貨1枚を渡す。「さすがマーサさんのお気に入りだけある。話が早えな。2日後に来てくれ。仕上げておくぜ。」
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