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俺はどこまで這い上がれるのか?  作者: 駿
第1章 プロローグ
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第7話 ギルドマスターウオーレン

よろしくお願いいたします。

ザルツベルグ帝国 ホライズン


俺が伯爵の次男と揉めて半月経った。伯爵一家は謀反の罪で帝都で処刑された。

伯爵家に雇われていた人達は働き口を求め彷徨っていた。


そしてもう1つ、悲惨な目に合っていたのはクラン『ホライズンの鷹』のメンバーだ。

今まで次男と結託してやりたい放題をやっていた。伯爵の寄り子だった貴族の子弟や有力商人の子弟が大半だった。


寄り子の貴族も当然、無罪放免になった家は1軒も無い。伯爵と結託していた商人も次々と捕えられていた。そして粛清の嵐に見舞われ死罪や奴隷落ちしていったようだ。


町での評判も最悪だった為、同情する人は皆無に等しかった。寄り子は10家あったが存続を許された貴族は準騎士爵の家が1家だった。


ホライズンで屋敷を構えていた貴族は5家あったが全て空家になっていた。中々買い手がつかないであろうとウワサになっていた。


俺とノワールはマーサにお礼を述べて宿に戻り冒険者を続けていた。薬草類は全然足りていなかったので恩返しも含め続ける事に決めたのだった。


ある日、いつものようにギルドの受付に薬草類を持って行くと「ギルドマスターがお呼びです。」と告げられる。(何だろう?)と思っていると応接室に通された。


「やあ!ハルト君にノワールさん。初めまして!このギルドのマスターをしているウオーレンと言う。私も伯爵家には苦い思いをさせられていたから君達の行動がきっかけでここのギルドも綺麗になった。感謝しているのだ。」と頭を下げた。


「さて本題に入ろう。商業ギルドからの要請もあり君達が討伐した魔物をここに卸して貰えないだろうか?」

「それは構いませんがゴブリンが大半ですよ。需要があるとは思いませんが?」

「ゴブリンやコボルトの肉はマズイと思っているのだろう。確かに美味いとは言い難い。しかし需要はあるのだよ。スラムの住人や下級奴隷には御馳走なのさ。」


「下級奴隷ですか?」

「俗に言う戦奴隷や鉱山奴隷さ。中級奴隷は生活奴隷と言って農奴やメイドなどだな。上級奴隷はその・・性奴隷だ。時に男性でも需要があるのさ。」


(俺は下級奴隷だったんだな。)とぼんやり思っていると「どうかね?卸して貰えるかな?」と不安そうに聞いて来た。


「もちろんそれに伴う昇格も検討する。それは約束しよう。」

「昇格すると何か良い事でもあるんですか?」


「まず社会的に信用が生まれるな。傭兵になるにしても上位ランカーだと給金も違う。冒険者になると高額な指名依頼も発生する。君達が今までどんな身分であってもだ。」


(どんな身分って知っているのか?まあ知っていたとしても敵対されなきゃ問題無いか。)と思っていると「今この町で君の後ろ盾がマーサさんだと主だった者達は全員知っている。マーサさんに恩返しをしたいと思っているなら協力してくれないか?」


「分かりました。では明日の朝、商人の方々にお越し願ってもよろしいでしょうか?」

「おお!話が早くて助かるよ。明日の朝には大勢の商人が来るだろう。楽しみにしておくよ!」


ギルドを出ると夕方になっており俺達は急ぎ宿に戻った。飯を食おうと言ってBARに向かうと「来たか!町の英雄クロスの2人!」と常連さんに声を掛けられる。


「なんせあの伯爵達を追い払うきっかけを作ってくれたんだからな!」「そうそう!さあ2人共、こっちに来て飲もうぜ!」

「そう言えばあの伯爵一家だが処刑前に皇帝に屁をかましたらしいぜ!」「ギャハハハ!聞いた聞いた!おまけに脱糞までしたらしい。それで処刑が早まったらしいぜ!」


(そう聞くと可哀想な事をしたかな。)「俺は伯爵の次男に売られたケンカを買って色々な人達に迷惑を掛けただけですから。」

「謙虚だな。しかしそのケンカがきっかけでこうして美味い酒が飲めるようになったのも事実だ。だからもう少し胸を張れ!」


盛り上がってる人達をしり目に早々に退散してノワールと風呂に入った。「多少強くなったとはいえ大きな力の前では無力だ。一歩間違えたらノワールまで死んでたと思うとゾッとする。」

「伯爵家の事ですか?もう終わった事ですわ。今度は慎重に闇から闇に葬るようにしましょう。」


(そう言う事でも無いんだが・・)


ノワールはもう気にしていないようなので次は失敗しないようにしようと決意してベッドに向かう。濃厚なキスをしてノワールのご奉仕が始まる。


「旦那様・・私にも・・して・・」と恥ずかしそうに求めてくる。「いやらしいオンナになったなノワール。」

「旦那様が私をそういうオンナにしたのよ!」「元々エッチだろ?」「うーん。確かに黒エルフはサキュバスの次にエッチな種族らしいわよ。」と微笑んだ。


「こんなにしてて子供とか大丈夫か?」

「大丈夫!生活が安定するまでは避妊してるから安心していっぱい抱いて!」


「やっぱりエッチなオンナだ。」「それも旦那様だけだから!ねえ。こんな事もしちゃうわよ!」


結界のお陰で近所迷惑にならずに済んでいるが朝まで嬌声を上げるノワールだった。

お読みいただきありがとうございます。

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