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俺はどこまで這い上がれるのか?  作者: 駿
第1章 プロローグ
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第5話 薬草採取に向かう

よろしくお願いいたします。

ザルツベルグ帝国 ホライズン 郊外


説明された山までは10kmくらいあるらしい。「以前は馬車も出していたのです。しかし魔物が頻繁に出るようになってからは出せなくなったのです。」申し訳無さそうに受付嬢が告げた。


「良いよ。俺達歩いて行くから。大丈夫だろノワール?」

「もちろんですわ旦那様!」


周囲から嫉妬の視線とため息が漏れる。どちらかと言えば悪意に近い視線が俺に集中する。「彼らは私が亜人だと知ればすぐ手のひらを返しますわ。」と小声で告げてきた。


(そうなのかな?)と疑問に思いつつ出発する。少し小走りで駆け出す。あと1kmというところで『心眼』に引っかかる物が現れた。(稲)と表示された。


「こいつはスゲー!」と思わず稲刈りを始める。「そんな雑草をどうするんです?」と首を傾げ可愛く聞くノワール。


「これは炊くと美味しいんだよ。」と言ってガンガンインベントリーに収納していく。いつか藁にして畳も作ろうと思い収納した。


稲刈りのついでに襲ってくるゴブリン達も切っていく。「もう何がメインで来たのか忘れそう。」と呟きノワールはゴブリンの死体を回収してくれる。


稲を回収して山の方に向かっていると(甘藷)(甜菜)(人参)(玉葱)が表示される。俺が嬉しそうに地面を掘っていると今度はオークがやってきた。


「ジャマすんじゃねえ!」と叫び10匹を瞬く間に切り伏せる。「私の出番が無いじゃない。」と怒りながらも2匹を仕留めていたノワール。


甘藷と甜菜と人参を回収して薬草を探していると『毒消し草』の群生地を発見。これを綺麗にノワールが摘んでくれた。


「いっぱい採ると無くなる可能性があるから。」と言って30ほど摘んで止めておいた。すると背後からゴブリンの集団がやって来た。


今度は40匹はいそうだ。『威圧』を掛けると敵の動きが悪くなる。その隙をノワールと俺で倒していく。何匹かは「グギャグギャ!」と叫び襲い掛かって来た。


『4連攻撃』を繰り出し始末していく。「これだとFランクやEランクの人にはキツイよね?」「俺達もFランクだぞ。」と笑いあう。


昼食の時間になりBARで買ったお弁当をノワールが用意してくれていた。イチャイチャしながら食べていると今度は熊が現れる。


「よくも次から次へと現れるな。」と感心しているとその熊を目掛けてミノタウロスが現れた。ダッシュで逃げる熊。


崖っぷちに追い詰められた熊がミノタウロスに突進したが一撃で気絶させられたか死んだようだ。ノワールがクロスボウを取り出し照準を定め何か呪文を唱えた。


するとミノタウロスの脳天を貫いた。ゆっくりこちらに振り返るがそのまま倒れた。ミノタウロスも死んだが熊も死んだようだ。


「ノワールは良い狙撃手だな。あれは何だ?」

「あれは精霊魔法で狙いと強度を高めて貰いました。」


「スゲーな。一撃だったな。」と感心していると照れていた。2匹を回収して薬草を探しに向かう。「旦那様。あれはどうしますか?」


「あれってもしかすると毒か?」

「そうですねえ。下痢を起こしますわ。」


何かの役に立つかもしれないと思い手に入れる事にした。少し登ると丘があり池があった。「凄い!」とノワールが呟く。


そこには見渡す限り薬草だらけだったのだ。「伸びているのだけ取りますわ。」とせっせと摘んでいく。


途中またゴブリンに襲われるが問題無く始末していった。2人で仲良くギルドに戻ると「ようお二人さん。」と声を掛けられる。


「このギルドの新入りなら俺達に挨拶しなきゃいけねえな。」「最近の新人はなっちゃいねえな!」「生意気な顔して良い女連れやがって!」


「こんちゃ。良い天気だな先輩。」

「テメー!俺達をおちょくってんのか!」「俺達を誰だと思っていやがる!」「俺達はこのギルド最強クランのホライズンの鷹だぞ!」「痛い目に会いたく無けりゃその女を置いていけ!」


「おいおい先輩。ギルドで冒険者の揉め事はご法度だろ?」

「バカか?俺を誰だと思っているんだ。クランリーダーでこの伯爵領の息子だぞ!逆らうとどうなるか分からんなら痛い目に合わせてやるよ。」


20人に囲まれた。しかし仕掛けてくるのを待つ。「うりゃ!」と殴り掛かって来た。足を払うと隣のヤツにもたれかかる。


全員の腕や足を折っていくと「お、お、お前・・俺はこの伯爵家の人間だぞ!生きてこの町から出れると思うなよ!」と言うので全部折る。


「なあ。勝手にケンカ売って負けるってどんな気分だ?次に会ったらこれだけだと思うなよ。」と伯爵の息子に聞く。


既にお漏らししてガクガク震え聞こえていない感じだ。「普段から威張り散らしているからいい気味だぜ!」「あいつFランクだろ?何者なんだ?」周囲がヒソヒソ言っている。


受付嬢に薬草10束渡し依頼を完了した。「魔物はどうでした?」と受付嬢が聞いて来た。


「ゴブリンが78匹、オークが15匹、ミノタウロスが1匹だな。あと熊がオマケだ。」と言って笑うと「それを全部倒したんですか?」と聞くので「熊だけ違う。」と言うと全員が絶句した。

お読みいただきありがとうございます。

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