第4話 初冒険者になる
よろしくお願いいたします。
ザルツベルグ帝国 ホライズン
どうやらこの町の名はホライズンというらしい。2人で朝風呂に浸かりBARで朝食を取っている時にそう聞いた。
一旦宿に戻り今日の予定を考える。ノワールは買い物をしたいと言う。俺は昨日、酒場で情報を聞いたギルドに行きたいと言うと「じゃあもう一泊しましょう。」とノワール。
早速受付のお兄さんに言うと「アンタ達のような上客なら何泊してくれてもこっちは歓迎だぜ。」と言うのでとりあえず銀貨1枚を先に払った。
「まいどあり!」と俺達を笑顔で送り出した。俺はノワールと腕を組みデートさながらで町を歩く。フードを被っていてもノワールの美貌と胸の大きさは男達の視線の的だ。
「1つ聞いて良い?」「なんだ?」
「今更なんだけど本当に亜人の奥さんで良いの?」「急にどうした?」
「だって・・昨日の夜だって・・」「お前だってすかさず寝ただろ?じゃあ今日は酒を飲まずにいっぱい抱くぞ。」
そう言うと大きな胸を押し当て「うん。抱いてね。」と小さな声で赤くなりながら答えた。ノワールに付き合い既製品の服や下着を買いに行く。
「ねえ?どっちが似合う?」ここで答えを間違うと大変だ。手に持っているのは両方清楚な可愛い系だ。
「ノワールは可愛いからどちらも似合うがサイズは合うのか?」
「あっ!そうだわ。試着してみる!」
結局、白のブラウスは胸がはち切れそうなので諦め、薄いブルーを選んだ。こうして町の全ての衣料品関係の店や靴、アクセサリーの店を訪ねて大量に買った。
その後、薬師ギルドに向かうと老婆が現れ「私が薬師のギルドマスターだよ。」と言って俺の顔をジッと見る。
「へえ。若いのに錬金術や心眼を持っているのかい。どう見ても傭兵か冒険者向きな屈強な顔つきだねえ。」と笑った。
「もし薬草を採取したいならあの山に行くと良いんだが近頃は魔物が多くて冒険者も尻込みしてんだ。」とため息をつきながら言った。
「物は相談なんだがアンタ達、傭兵や冒険者、商売する気はないかい?」
「ありますよ。後で登録しようと思っていた所です。」
すると嬉しそうに紹介状を書いてくれた。「申し遅れたね。私はマーサだ。この紹介状を持って行けば何処も悪いようにはしないさ。」
「初対面でここまでして貰える理由が分かりませんが?」
「後ろの嬢ちゃんは亜人だろ?でもアンタは奴隷として連れ歩いていない。それに私は見えるのさ。アンタはその辺のヤツと違うって事がね。」と笑った。
「傭兵になれば大概の場所に行ける。身分証も発行されるからね。それと冒険者になり依頼をこなし魔石を売るなら冒険者ギルド、魔物の肉を解体販売するなら商業ギルドだ。そして薬草や毒消し草、ポーションを作ったらここ薬師ギルドに持って来な。」
俺とノワールはマーサにお礼を告げ他のギルドを訪ね紹介状を出すと驚かれあっという間に登録して貰えた。
後で知る事になるが市長にあたる内政官ですらマーサさんには頭が上がらない存在だという。この街の最有力者に俺達は認められたらしい。
俺は商人ギルドで空き瓶を大量に買い薬品作りに励もうと決意した。夕方になったので宿に戻り暫く滞在したいと告げる。
「やあ嬉しいなあ。1週間は居てくれるんです?」と言われ頷き銀貨7枚を渡しそのままBARに向かう。
今やノワールはBARでオジサマ達に人気者だ。話しかけるだけなら害は無いがノワールに触れようとすると怒られていた。ヒマになった娼婦達が俺と飲もうと誘うとたちまち不機嫌になる。
そんな時、冒険者の1人が「今はFランクやEランクのパーティも薬草採取してねえな。」と教えてくれた。「割が合わねえんだよ。」と言う。
「魔物はわんさか出て来るのに依頼報酬はチンケなもんだ。その割にはハイリスクなんだよな。」と誰もしたがらない理由を教えてくれた。
「明日、行ってみます。」と告げ部屋に戻り仲良く入浴しベッドに向かう。均整の取れた裸体のノワールに「綺麗だ。」と告げる。
「綺麗なカラダだノワール。」「ああ!そんなの言われるとゾクゾクする!いっぱい愛して旦那様!ノワールまたイッちゃう!」と叫ぶ。
ノワールの声は大きかった。翌朝「昨夜はお楽しみでしたね。」とフロントのお兄さんがニヤニヤしながら告げる。真っ赤な顔のノワール。
冒険者ギルドに向かう途中「今夜から部屋に結界を張ります!」とノワールが握りこぶしで俺に決意表明した。
受付で「マーサさんの紹介状があってもFランクスタートになります。」と説明された。「ハルトさんとノワールさんでパーティ登録されますか?」
「そうだな。その方が良いだろ。パーティ名は・・」と悩むと「白と黒のクロス」とノワールが呟く。「良いんじゃないか。」と俺が言って決まった。
「今日は何か依頼を受けられますか?」
「ああ。もちろんこれだ。」
そう言って『薬草採取10本』を受付に持って行く。依頼主は薬師ギルドだった。「分かりました。気を付けて行ってらっしゃい!」と手を振ってくれた。
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