第51話 レベルアップ
第51話 レベルアップ
僕は、ヒュージ・センティピードとの戦闘を、何度も何度も繰り返した。
限界まで繰り返した後、宿泊施設に戻ってきた。
それを待っていたかのように、エライザが駆け寄ってきた。
「レン、大丈夫?とても疲れている様子だけど…、何かあったの?」
「いや、全然問題ないよ。限界まで周回しただけ。気を使ってくれて有り難う」
「何を言ってるの、心配するのは当たり前のことだわ…。でも、無事で良かった…」
「レン、大丈夫だったか?レベルアップした?」流石にメンデスは慣れている様子で、過度の心配はしていない。
「ひたすら周回を続けてきたけど、まだ確認してないよ。ちょっと疲れたから、後で確認するよ」
「そうか、分かった。明日迷宮にいけそうか?」
「それは問題ないよ。明日から、第二層だね」
「ああ、情報収集は十分にしておくよ。レンはゆっくり休んでくれ」
「有り難う」
「レン、治癒魔法をかけましょうか?ロードの治癒魔法は特別で、精神的なダメージにも効くのよ」
「えっ、本当?」
「冗談よ。でも、治癒魔法が精神的ダメージを軽減することは本当よ」
「じゃあ、お願い」
「任せて…」
治療魔法を受けていると、レイリアとサーシャがやって来た。
「あら、何をしてるの?怪我でもしたの?」
「怪我はないけど、治癒魔法で精神的なダメージを軽減しているんだって」とメンデス。
「それなら私だって…って重ねがけするほどではなさそうね…」
「レイリア、有り難う。また今度お願いするよ」
「…何だか元気が出てきたよ」
「効いてきたのね」
「有り難う、…元気になったら、お腹もすいてきたよ」
「…何だか子供みたいね。いいわ、みんなで食事にしましょう」
「レンさえよければ賛成だね」
「OKだよ」
「じゃあ、僕たちの部屋に夕食を運んで貰おう。一時間後に集合。それまでに情報収集しておくよ」
「了解。ミーニャにも伝えておく」
*
夕食は、魚をまるごと使ったアクアパッツァにローストビーフ、野菜サラダにパンプキンスープ、それに固めのパンであった。
「アクアパッツァを取り分けるわ。お皿を順番に頂戴」とレイリア。
「有り難う」
「で、レベルアップした?」
「おかげさまで、無事にレベルアップしたよ」
「おめでとう。じゃあレンのレベルアップを祝して、乾杯!」
「乾杯!」
「で、レンはどこで周回していたの?」とエライザ。
「ヒュージ・センティピードだよ」
「ヒュージ・センティピード!あのグロテスクな…」
「ははっ、もう慣れちゃったよ」
「ん、慣れは大切。でも、あれは慣れない」とサーシャ。
「どのくらい周回したの?」とレイリア。
「うーん、十五周くらいかな…?」
「十五周!!」みんなの声が重なる。
「うん、全然問題なかったよ。でね、時空間操作スキルもカンストしたんだけど、時間停止は出来ないみたい…」
「それなら、もっと剣技を磨きましょう」とエライザ。
「もちろん。でもね、まだ伸びしろがあるみたい。新たなスキルも発現したよ」
「ひょっとして必殺技?」メンデスが茶化している。
「そういうのじゃないんだ…」
レン 人間族 15歳 男
職業 忍者 職業レベル12↑
基礎ステータス
力 20、知性 20、信仰心 20、生命力 20、体力 20、敏捷性 20、
幸運 20、器用さ 20
職業スキル
ステルス レベル10↑、遠見の術 レベル7、暗視 レベル8、
気配察知 レベル10↑、状態異常抵抗 レベル8↑、暗殺 レベル10↑、
投擲 レベル10↑、分身の術 レベル1
固有スキル
時空間操作 レベル10↑、魔力操作 レベル10↑
生活魔法
火属性 レベル8↑、水属性 レベル7↑、風属性 レベル7↑
土属性 レベル7↑、精神属性 レベル7
その他 攻撃魔法適正なし
レベルアップし、多くのスキルレベルが上がった。
ついに、時空間操作スキルもレベルカンストした。
しかし、時間停止の能力は獲得できなかった。
新たなスキル、分身の術を収得した。
これは、分身体をいくつか作り出す術で、今のところは、分身体を一体だけしか作り出せない。
しかし、分身体は本体と同様の能力を有し、本体が二体になったようなものだ。
しかも、分身体を殺されたとしても、本体には何の影響もない。
とても強力なスキルである。
唯一の欠点は、本体からあまり離れることが出来ないということぐらいだ。
今のところは、100m程が限界だ。
また、暗殺スキルがカンストしたことで、クリティカルの発生率が更にアップした。
残念なことに、攻撃魔法の適性はないままだ…。
攻撃魔法や時間停止能力を獲得できなかったことは残念だが、新たなスキルを得られたことは、希望に繋がるのであった。
(もっとレベルアップしなければいけない…。でも、ソロで潜るのは本当に効率的だな…)
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