序章 秋田美里の談
どうしよう──あたしのせいだ。
あたしの一言が、彼女を突き落としてしまった。
何度も後悔したし、何回も謝ったし、何遍もお見舞いに通っている。
だけど、許してくれない。許されるわけもない。
彼女は何も答えず、何も語れず、何も喋れず──眠り続けている。
許されるわけがない──彼女はあたしのことを怒っているのだ。
現にこうして、その怒りがあたしに現れている。
──単なる吹き出物ともニキビとも違う、堅くて痛い不気味なブツブツ。
医者にも見放された原因不明の奇妙な病。
これこそ彼女の怒りの証、恨みの形──あたしを責める呪い。
あたしだけじゃない。学校のみんなにも似たような病気が流行っていた。
彼女をあんな風に呼んでしまったから……みんなそう思っている。
でも違う──本当に責められるべきはあたし一人。
あたしだけは許されない。許されるわけがない。
全ての原因はあたしにあるのだ。
どれだけ自分を責めたかわからなくなった果てに、あたしは不思議なオジさんと出会った。お坊さんの格好をした不思議なオジさんだった。
オジさんはあたしの悩みを一発で見抜いた。それだけじゃない。
霊能力者みたいな不思議な力で、あたしの気持ちを楽にしてくれたのだ。
そして、不思議なオジさんはあたしを助けてくれると約束してくれた。
怪しい人だ、と思わなかったわけじゃない。
それでもあたしはオジさんの力に頼っていた。
不思議な力に縋らなければ立ってもいられない、そんな気分だったからだと思う。
「……オジさん、お願い……みんなを……あたしたちを……助けて……」




