Civil War in Albion - 3
アルビオン国王の戴冠式が行われるティルファーニア神殿。通称、大神殿。神殿なので、神道になる。北の方に行くと、宗教の方が広まっているので教会が多くなるが、王都ロザリカ周辺では神殿が一般的だ。
その聖堂と呼ばれる場所では、戴冠式の準備が行われていた。半年前、当時のアルビオン国王ウィリアム2世を殺害し、王位簒奪を成功させたケンドール公爵クラウスに、ウィリアム2世の末娘エリザベス王女と結婚することを条件に、戴冠許可が出たのだ。とはいえ、ゴーサインを出した元老院にも渋い顔のものが多い。
曰く、
「エリザベス殿下が即位なされればよろしい」
らしい。まあ気持ちはわかるな、と思いながら、ライザは心にもないことを言った。
「といっても、わたくし、まだ16だし。ナイツ・オブ・ラウンド第1席だったとはいえ、取り立てて功績を上げたというわけでもないし。そもそも、まだナイツ・オブ・ラウンド自体2年目だったしねぇ……」
言っていて悲しくなってきた。いや、事実ではあるのだが、自分で言ってみてむなしいものを感じたのも事実である。
ライザはため息をついた。ライザの計画がうまくいかなければ、ライザは王妃になるしかない。王妃になって、できるだけクラウスの横暴を止める。
それか。
隙をついて、ライザがクラウスを殺す。
できれば、これはやりたくない。ライザは女王になるつもりだ。その時に、クラウスと同じく国王を殺した国王にはなりたくなかった。いや、正確にはまだクラウスは国王ではないが……。
狙うは無血開城。クラウスに、王位を譲らせる。譲らざるを得ない状況を作る。
ライザは玉座を一瞥し、その日は大神殿を後にした。
メルフィス暦1529年8月17日。新しいアルビオン王クラウスの戴冠式が行われた。同時にクラウスと前ウィリアム2世の末娘エリザベスの結婚式が行われる。
ライザはクラウスの妃として玉座の下で待ち構えていた。クラウスが玉座に上るときにともに階段を上る予定だ。
クラウスが入場してきた。華美な衣装に不敵な笑みを浮かべて、歩いてくる。自分が王になると信じて疑っていないのだろう。
近づいてきたクラウスの前に、ライザは進み出た。
クラウスは驚いた表情になったが、すぐに表情を取り繕って笑顔になった。
「エリザベス。どうかしたのか?」
「ええ。どうかしたの」
ライザは小首を傾げてにっこり笑った。
「決着をつけましょうか。わたくしとあなた、どちらが王にふさわしいか」
クラウスが目を見開いた。戴冠式の参列者たちも息をのむ。ライザだけが不敵に笑っていた。
しばらく間をおき、落ち着いたクラウスがライザに言った。
「……お前、王妃にならなければどうなるかわかっているのか?」
「わたくしがいるべき場所は玉座の隣ではないわ。玉座よ。この先、死ぬまで、わたくしが玉座以外を選ぶことはありえない!」
「ここにきて敵対宣言か? よほど命が惜しくないと見える……」
「そういうあなたには、王になる覚悟があるのかしら?」
クラウスの言葉にかぶせるように、ライザが尋ねた。彼女は目を細め、クラウスを見つめる。クラウスは動揺したそぶりも見せずに言った。
「当然だろう。覚悟もなく、王になろうとは思わない」
「それは本当かしら?」
「……何?」
ライザは腕を組んで言い放った。
「王はこの国のすべてについて責任を負うの。その覚悟が、あなたにあるというの? 有事には国民を守り、先陣を切って戦う覚悟が?」
一瞬、クラウスが言葉に詰まった。しかし、すぐに言い返した。
「そういうお前にはあるというのか!? その覚悟が! 国を背負う覚悟が!」
クラウスの声が反響し、静かな大聖堂に響いた。ライザは口元をゆがめて笑みのようなものを浮かべる。
「あるわよ。皮肉なことに、あなたが作ってくれたのよ、その覚悟を! わたくしにいだかせてくれたのよ! あなたが、わたくしの家族を皆殺しにしてくれたおかげでね!」
ざわり、と参列者たちがざわめいた。クラウスは自分が前国王たちを皆殺しにしたことを公表していない。しかし、噂にはなっていた。ライザがクラウスがウィリアム2世たちを殺した、と明言し、周囲は戸惑ったのだ。
「何のつもりだ、エリザベス。そんな戯言、私たちが信じると思っているのか?」
「あなたに信じてもらう必要はないわ。判断するのはここにいる参列者たち。そうでしょう?」
ウィリアム2世を殺したクラウスと、お飾りでしかなかったライザ。人々はどちらを選ぶか。
ライザは1人、生き残ってしまった。だから、その役目を果たさなければならない。ライザが生き残ったのは、女王になるためだ。そうとしか思えない。そう思わなければ、ライザは生きていけない。
1人、この世界に残された。残されてしまった。ライザにはその思いが強く残された。
気を抜けば、ライザは家族の後を追いたいと思ってしまう。だから、そうならないためにも生きなければならない責任を負いたかった。
生きたい。だけど、みんなのもとに行きたい。その相反する思いが、ライザに決断させた。
だが、ライザはクラウスのように無理やり国王になるつもりはなかった。なりたくなかった。
クラウスはライザに歩み寄ると、脅すように低い声で言った。
「お前、人質がどうなってもいいのか」
「何の話かしら?」
ライザは視線を横に流した。クラウスがつられて視線を動かすことに気が付いた。その視線の先には、人質にとられていたエリアル、ユージン、スペンサー伯がいた。クラウスがにわかに動揺する。
「なぜだ!?」
「石を投げれば国王派にあたるわ。あなたの人望は底辺を行くようね、クラウス」
「お前の人望もあるとは思えないが」
クラウスがライザをにらみながら言った。ライザは「そうねぇ」と苦笑する。
「みんながわたくしに協力してくれるのは、わたくしがウィリアム2世の娘だから……わかっているわ、そんなことは」
所詮はクラウスよりもましだから。そう考えて、ライザに味方する人の方が多いのは事実だ。彼女がウィリアム2世の娘であることも、もちろん大きい。ウィリアム2世は民から慕われる王だった。
その王の娘だから。ライザが支持されるのは、たったそれだけの理由。
「だからこそ、わたくしはみんなの期待に応えようじゃないの。もうお飾りとは言わせないわ」
参列者は、その言葉にライザの覚悟を見た気がした。彼女こそが「王」だと感じた。現に、クラウスは少々押され気味だ。
「さあ、あなたはどうするの。わたくしがあなたの王妃になることはないわ。わたくしが王になるか、あなたが王になるか、ふたつにひとつ。どうする?」
ライザは笑顔で尋ねた。クラウスは少々押され気味ながらも言った。
「お前の覚悟はわかった。しかし、王になるのをあきらめるつもりはない」
「ああ……そう。できれば無血開城を狙っていたのだけど、無理みたいね」
ライザは重い溜息をついた。
「どうする? この神聖なる神殿で、剣を抜く?」
ライザは首を傾けて言った。クラウスが言い返そうと口を開いたその時。
「女王陛下!」
「エリザベス女王様!」
「神よ、女王陛下を守りたまえーっ!」
若干不作法だが、戴冠式に参列した人たちが叫んだ。ぽつぽつと数人が叫んでいただけの声は、気付けば大きな歓声になっていた。ライザはにやりと笑ってクラウスを見上げた。
「勝負は決しましたな、ケンドール公爵」
宰相のスペンサー伯が落ち着いた声音で言った。
* + - 〇 - + *
この時、クラウスが王位を継ぐことを阻止できたものの、ライザ自身の即位はその1年半後、つまりメルフィス暦1531年になるまでできなかった。16歳だったライザは18歳となり、やはりティルファーニア神殿で戴冠式を行った。18歳での女王の即位は最年少となる。ちなみに、ライザに王位を追われたクラウスは、アルビオン王家が所有する島のひとつに幽閉されている。
クラウスよりはましだろうということで即位したライザは、議会になめられるわ元老院にあれこれ口出しされるわで、かなりストレスがたまっていた。宰相のスペンサー伯がいなければ、今頃ライザはキレていたかもしれない。
「それで、どうしてお前のストレス解消に私が付き合わねばならんのだ。エリアルに頼め」
不機嫌そうにそういったのは、ライザが抜けたことでナイツ・オブ・ラウンド第1席になったユージンである。参謀が役割の彼だが、頭がいいだけではなく運動神経もよい。もちろん、真正面からぶつかればエリアルの方が強いだろうが、ユージンも十分強い。ライザは彼を誘って剣の手合わせをしていた。
「だって、エリアルいないんだもの。わたくしに付き合ってくれるのはあなたか彼くらいだわ。エリアルがいないなら、自動的にあなたになるわよ」
「……まあ、確かにエリアルはフェアファンクス侯爵家の跡取りだからな」
フェアファンクス侯爵家には、エリアルしか子供がいない。よって、エリアルはその関係で時々いないことがある。
ユージンは一休み、とばかりにライザが座り込んでいる木の下に歩み寄ってきた。ライザが見ているのは噴水のある庭だった。ユージンも同じ方に目をやる。
「元老院に、結婚しろ、とせっつかれているんだろう?」
「そうなのよね。今まで女王は何人かいたけど、全員既婚だったわ。わたくしとしては、外交での切り札として残しておきたいんだけど」
「とても官僚的な考え方だな」
ユージンにそういわれて、ライザは唇を尖らせた。
「仕方がないじゃない。クラウスよりましということで選ばれたわたくしだけど、女王なんだから、国のことを考えないと」
「相変わらずの決断力と行動力だが、あまり根を詰めすぎると早死にするぞ」
「そんなに弱くないわ」
「年長者の言うことは聞け」
そういって、ユージンは女王の頭を撫でた。ライザにはこうしてくれる人がもうほとんどいない。ユージンは貴重な存在だ。
「私たちの身分では、政略結婚が当たり前だが、お前は女王なんだから、ある意味より取り見取りだぞ。自分に最も必要だと思う相手を選べ」
「その結果が政略結婚なんじゃないの?」
「……なんと言えばいいんだろうな」
ユージンはしばらく間を置くと、ゆっくりと口を開いた。
「確かに、政略結婚も自分に足りないものを補う手段ではあるな。だが、私が言いたいのはそういうことではなくて、なんというか、もっと精神的な部分で足りないものを補ってくれる相手というか」
「……よくわからないわ」
ライザは首を左右に振ってそう答えた。これはユージンの表現力に問題がある気がする。語彙は多いはずなのに、なぜだ。
ライザはユージンの言葉を少し考えてみる。それから言った。
「えっと、『ああ、もうだめだ。もうできない』と思ったときとかに一緒に頑張ってくれるような相手ってこと?」
「ああ、そんな感じだ。誰が敵になっても、その人だけは必ず味方でいてくれるような人というか」
ユージンがライザの言葉に同意を示し、まくしたてるように言った。ライザはうなずく。何となく、わかった。彼女の脳裏にエリアルの顔が浮かぶ。
彼が牢に入れられ、ライザが軟禁されていた時、彼女は彼に会う手段として、恋心を持っている風に装った。その方が現実味があると考えたからだ。エリアルのことは好きだし、抵抗はなかった。クラウスを拘束した後にエリアルにはその旨を話してある。
エリアルにも好かれている自覚はあるが、その好意はただの好意であって、恋情ではない……と思う。
ここで彼のことを考える時点でライザがエリアルを特別に思っていることは確かなのだが、その感情がなんなのかライザにはまだ自覚できない。
「エリザベス」
考え込んでいたライザは、ユージンに名を呼ばれてはっとした。動かない彼の整った顔を見上げて「考えてみる」と彼女は言った。
* + - 〇 - + *
とは言ったものの、女王である以上、国益を優先しなければならないと思うわけだ。国内の貴族と結婚するのも手だが、外国の王族と結婚するのも手である。とはいえ、外国の王族にライザと年代の釣り合う男性はあまりいない。ライザが女王である時点で選択肢が狭まるのもある。
なら国内の貴族なら? と思うだろうが、ライザはアルビオン貴族になめられている。国内の貴族の男性と結婚すれば、王婿となったその男はライザから王位を奪おうとするかもしれない。ライザはため息をついた。元老院はそれをわかってライザに結婚しろと言ってくる。
「むう」
ライザに恋文が来ないわけではない。むしろ、来すぎてうざいくらいだ。ライザは暖炉にその手紙をすべて放りいれた。
「景気がいいな」
「おおう。驚いたじゃない。入ってくるなら声をかけてよね」
「ノックをしたが、返事がなかった」
「応答なしにわたくしの部屋に入ってくるのはエリアルとユージンくらいね」
ライザは苦笑してエリアルを見上げた。ちなみに、第3席だった彼は繰り上がってナイツ・オブ・ラウンド第2席となっている。
「にしても、久しぶりね。家の方は落ち着いたの?」
「留守にして申し訳ありません――――まあな。うちも内乱でちょっと混乱したからな」
「確か、フェアファンクス侯爵の弟君がクラウスと通じて家督を乗っ取ろうとしたのよね。その後始末?」
「そうだ……それと、結婚する、かもしれない」
「は? エリアルが?」
「そう」
ライザはまじまじとエリアルを見上げた。エリアルは苦笑して「まだ話だけだけどな」と言った。
「……まあ、エリアルはフェアファンクス侯爵家の1人息子だもんね。もう23歳だっけ?」
ライザはもう、と言ったが、貴族の男性が結婚するのはだいたい20歳から30歳までの間なので、エリアルが結婚するなら比較的若くして結婚することになる。
「まあな。お前も結婚をせっつかれているんだろう? お互いに大変だな」
「そうねぇ……」
後から考えれば、この時の2人のベクトルは完全にお互いに向かっていたと思う。
だけど、現実思考な2人はこの時、答えを出すことができなかった。
女王と侯爵家の嫡男。その運命は交わることはないと思われた。
「馬鹿じゃないのか、お前」
「うるさいわね。不敬罪でしょっ引くわよ」
机に顔を伏せたままライザは女王を「馬鹿」呼ばわりしたユージンにライザはそう突っ込んだ。もちろん、ユージンはライザがそんなことをしないとわかっているからこそこんな軽口をたたける。
「エリザベス様。国益を優先しようとなさるのはよろしいですが、それで執務の効率が下がるのは困ります」
宰相のスペンサー伯にもずばりと斬られ、ライザは顔を上げた。
「おでこ、赤くなってるぞ」
「余計なお世話よ」
腕に載せていた額が赤くなっているようだ。ライザは軽く額をさすり、唇を尖らせた。
「で、何がそんなにショックだったんだ」
ずばりとユージンが尋ねた。彼のこういうはっきりしたところは好きだ。
「……ユージンはいくつだっけ?」
「なんだ、藪から棒に。28だ。悪いか」
「悪くないわよ……でも、そろそろ結婚しなくちゃいけないわよね」
「……それは否定しない。だからどうした?」
「……どうやら、わたくしはエリアルのことが好きだったみたいです、まる」
「なぜ作文調なんですか」
スペンサー伯にもツッコまれた。すみませんね、ふがいない女王で。
「むしろ、今頃自覚したのか」
「うるさいわね。これでもわたくし箱入りなのよ」
「何の自慢だ。……で、どうする気だ? 女王の命令なら逆らえないが」
「今ならエリアルの縁談もただの話の段階ですし、何とかなりますよ」
ユージンとスペンサー伯がそれぞれ言った。ライザはこの2人に話したのは間違いだったかもしれない、と思う。この2人ならライザが望めばエリアルの縁談をつぶしてきそうである。「その方が女王の作業効率があがるから」とか言って。
ライザは無言でユージンの整った顔を見上げた。その鋭いともいえるまなざしにユージンがさすがにうろたえる。
「……なんだ?」
「わたくし、ユージンと結婚しようかしら」
「エリザベス様がそれで未練を捨て切れるなら、私は賛成しますが」
顔をひきつらせたユージンにスペンサー伯が追い打ちをかけた。ただ、「未練を捨てきれるか」と言われてライザはちょっと悩んだ。難しいかもしれない。
「なら、一度告白してみれば? ちなみに、あなたのお父上はそれで御母上と結婚なさったのですよ」
「え、ほんと?」
「ええ。クレア様にはもともと婚約者がいらっしゃったのですがね」
スペンサー伯の言葉に、ライザは自分は確かに父と血がつながっているのだなぁ、と思った。
* + - 〇 - + *
「というわけで、あなたに告白することになったわ」
「本人に言ったら意味なくないか?」
普通は唖然としてもいいところだが、あまりにもライザがあっけらかんとした口調で言ったので、エリアルはあきれたようにそう突っ込んだ。
ライザは決意してからの行動が早い。なにしろ、国を取り返すと誓って本当に取り返して見せた行動力。その日のうちにライザはエリアルを呼び出した。
「結局言うのだから一緒だわ。わたくし、あなたが好きだったみたい」
「……」
エリアルが何とも言えない表情で黙り込んだ。ライザはのんびりと彼の言葉を待つ。
「……ちなみに、私と結婚できないとなると、お前はどうするんだ?」
「諸外国の王族には、年の釣り合う人はあまりいないからね。それに、わたくしは女王だからあまり外国勢力を引き込むようなことはしたくないし……たぶん、国内貴族、できればユージンあたりと結婚したいわねぇ」
ライザはさらりと言った。開き直った彼女は強かった。
ここでエリアルに振られても、ユージンとなら互いに関せず良好な関係を築ける気がする。ただ、優秀なナイツ・オブ・ラウンド第1席がいなくなるのは痛い。王婿になればその行動は制限されてしまうのだ。
逆に言えば、女王のそばで女王を守れるのだが、ライザがユージンに求めるものはそういったものではなかった。どちらかというと、軍師的なものを期待している。それは王婿でもできるか。なんにせよ、パワーバランスを崩すようなことはご免だ。
「……わかった。考慮してみよう」
「え。考慮したくらいで何とかなるもんなの?」
「親の説得は難しいだろうけど、お前が2人子供を産めば問題ない気もする。女王の子供が跡継ぎになるなら、位も上がるだろうし」
「い、意外としたたかね……」
確かに、ライザとエリアルが結婚したとして、ライザが2人以上子供を産めば、そのうち1人をフェアファンクス侯爵家の養子に出すことができる。女王の子供を侯爵にとどめることはできないと思われるので、おそらくフェアファンクス家は公爵家に格上げ。悪くない話だろうし。
「でも、そんなこと言ってもいいの? これでもわたくし、女王なのだけど」
その気になれば強制することだってできるのだ。まあ、しないけどね。
すると、エリアルは苦笑した。
「お前はそんなことしないだろ。それに、政略結婚をするよりは、好きな相手と結婚した方がいいしな」
後半はにっこり笑って言われたので、ライザは目を見開いた。
アルビオン女王エリザベスが王位を取り戻してから約1年半。
そして、自身のナイツ・オブ・ラウンド第2席と婚姻を結ぶまであと2か月。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
アルビオン内乱篇が終了しました。最後の方は『結婚』という言葉がゲシュタルト崩壊を起こしていました。
書きたかった『魔法大戦』と『アルビオン内乱』についてまとめることが(たぶん)できたので、いったん完結とさせていただきます。いったんなので、もしかしたら番外編などを掲載するかもしれません。




