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魔法を信じるかい? ― マッドサイエンティストの異世界旅行  作者: 黒々猫
■■■■■■ 第3章 大阪の日常はただただカオス
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■■■ 【サブストーリー】ユリ Step001 第27回 パジャマパーティー

今回はユリのサブストーリーです。

これで、ユリ、輝、葵、タニア、リアと、主要な女の子のサブストーリーは出揃いました!

今日は久しぶりのパジャマパーティーです~。


実に27回目。何気に回数を重ねてんね。


今回は特別ゲストのタニアさんが参加されます。

正直楽しみやねん。



いつもは了くんの家の私の部屋でするんやけど、今日は4人も居るので大き目の客間を借りたの。


みんなでパジャマに着替え、飲み物も用意し、お菓子も用意した。


さて、始めましょうね~。


「そういえば、タニアさんって魔法使い...やったりします?」


輝ちゃん、タニアさんに突撃をかけたわね。

私もそれが気になってはいたんやけど、ちょっと聞きづらかったんよ~。


『そうだな。私は魔法使いで魔工師だ』

「魔工師?」


聞き慣れない言葉が出てきたんで葵ちゃんが思わず聞き返したわね。

もっとも、私も分かんない。


『簡単に言えば魔法の道具を作る専門職だな』

「魔法の道具!?」

「なにそれ?すごい!!」

「いわゆるエンチャンターね~」

『エンチャンター?』


確か了くんの持っているファンタジー小説に、そういうのがあったわよね~。


「こっちの世界では魔法は存在しないんやけど、魔法を扱う物語があるんよね~。その中では魔工師っていうのはエンチャンターっていうの」

『...本当に魔法が存在しないのか?』

「存在しないわね。少なくとも私の知る限りでは。魔法の存在を確認出来たという話は聞いてへんね~」

『なるほど。では、私はむやみに魔法をこの世界で使わない方が良いな』

「そうやね~。それが無難やし、使う機会もないと思うわ」

『承知した』


タニアさんは何か納得しているようやけど、「魔法を使わない方が良い」という事で納得している訳ではなさそう。知らんけど。


色々と話を聞いて分かった事は、タニアちゃんは、了くんとお友達になったっていう認識。


あと、胸に視線が来るけどすぐ消えるって...まぁ、私も大きい方やから視線を集めちゃうんやけど、気になるわよね~。

もっとも、了くんは私に慣れ過ぎているので、あんま胸を見てくれないんよ。

ちょっとだけ寂しいかな。


タニアさんは美人やし、なによりもまだ慣れてないからでしょうね。

慣れると「チラ」ぐらいしか見てくれなくなるんよ。



「タニアさんは了の事、どう思ってるんです?」


今日の輝ちゃん、攻めるなぁ~。まぁ気持ちは分かるけどね。


『リョウの事...リョウは大切な友人だな』

「友人...ですか...」


葵ちゃんが「友人」と言う言葉を反芻する。


『リョウは凄いと思う。私以上のま...いや、知識があって、状況判断も的確だし、なによりも話をしていてとても楽しいのだ』


なんか言いよどんだけど...ま、良いか。


「同じ探究者だから同志だって話でしたっけ?」

『そうだ。あの納屋での出来事はある意味運命だと私は思っている』

「ちょっと気になったんですが、結構お兄様と距離が近いですよね?」


そうそう、それそれ。私もめっちゃ気になってたんよ。


『う...それを言われると辛いのだが、私もどうしてそうなるのか分からないのだ...』

「分からないのですか?」


さらに追い打ちをかける葵ちゃん。


『あちらの世界では私はただの女の扱いだ。男は私の身体だけが目的で近づいてくる。話をしてもちゃんと聞いてくれないし、話してもくれない』

「それは...ひどいですね」


一気に葵ちゃんのテンションが下がる。

う~ん...タニアちゃんはあの事件を知らないからね~。

そこは葵ちゃんもちゃんと分かっているから大丈夫やろうけど、まだあれから2年も経ってないもんね。


『だが、リョウは私とちゃんと話をしてくれる。聞いてくれる。考えてくれる。教えてくれる。それがとても嬉しい』


それと、話をしていてとても楽しいんやって。

あっちの男の人たちって、タニアちゃんを「女」としか見てないんやって。

やはり、あっちの世界は男尊女卑で、タニアちゃんみたいな才女はいないんだそうで、技術的な話をしようとするとどうしても男になるそう。

でも、男はタニアちゃんの身体だけしかみてなくて、話もちゃんとしてくれないんやって。


その点、ウチの了くんは、そりゃ胸に目が行くんやけど、ちゃんと話をしてくれるし、聞いてくれるし、考えてくれる。


それを聞いて、なんとなく誇らしい気がする。

了くんはどこでも了くんなんやと思った。


そう。了くんは優しいの。

それは昔から。



私は、小さい時から気が小さくて、ずっとお母さんに引っ付いていたの。

公園に行っても誰とも遊べへんくて、ひとりで遊んでいたの。


だから友達が全然できへんかった。



そんなある日、お正月に餅つきをするって話があって、お母さんと一緒に行ったの。

お餅つきをやらせて貰ったりして楽しかったんやけど、お母さんが「ちょっとこれ食って待っといて」と言って、おぜんざいを私に持たせた。建物の前で。


当時私はまだ3歳なので、ちゃんとおぜんざいを片手で持てなくて、落としてもうた。

まだ一口も食べれてへんのに。


じわっと涙が出て、鼻水が出てきて、箸を持ったまま、落ちたおぜんざいを見てた。


「なんや?どうしたん?」


と、そこに私よりもちょっと大きなお兄ちゃんが声を掛けてくれた。

それが了くんやったの。


私は何も言えへんかった。ただただお兄ちゃん...了くんを見て泣いてた。


「あ~、ちょっと待ってな」


見ただけで察してくれた了くんは、すぐにどっかに行っちゃった。

けど、すぐに戻ってきてくれた。


「新しいの持ってきたから、これ食いな」

「ありがと...」


やっとしゃべる事が出来た。

いつもお母さんには「ありがとうはちゃんと言わなあかんで」って言われてたからかもやけど。


「ん...今度は落とさんようにしいや...って、立ってたらムズイか...あれ?君のお母さんは?」

「あっちでお話してる...」

「お~...あれ?オレンジの服着てる人?」

「そう」

「なんや、ウチのお母さんとしゃべってる人か。ちょっと待っててな」


と、お母さんと話をしているおばさんの所に行って、私を指さしながら何か話をしてた。

すぐに戻ってきてくれて、私の頭を優しく撫でてくれたの。


「よし。ちゃんとOK貰ったから、行くで」

「行くって?どこ?」

「ちゃんと座って食べれる所。ここやったらまた落とすかもやろ?」

「...うん」

「じゃ、いこか」


私の手を引いて建物の中に入っていったの。

あ、おぜんざいは了くんが持ってくれた。


中に入ると、そこも人がいっぱいやったけど、壁際に大きな積み木のブロックが置いてあって、そこに何人かの子どもが座っておぜんざいを食べてたわ。

了くんはそこに私を連れていき、私を座らせてからおぜんざいを渡してくれた。


「ここで座ってたら落とさへんやろ。ゆっくり食べや」


と言って、私の前に座り込んじゃったんよね。

どうやら、私が落とさへんか、監視するつもりやったらしいけど、そんなの3歳の私は分からへんから、めっちゃ困ったのを覚えてる。

覚えてるんは、めっちゃ恥ずかしいと思った事。


知らないお兄ちゃんに、ずっと顔見られながら食べんのって、3歳でも恥ずかしいと思うのね。

今思うとちょっとした発見。


どうしよ...「顔を見ないで」って言ったら怒られるんかな?

でも、このお兄ちゃんは優しいから言っても大丈夫かも?


なんて考えてたわ。


結局、何も言えずにおぜんざいを食べたの。


それが了くんとの出会い。


了くんは忘れているかもやけど、私にとっては運命の出会いやったわ。



それから、お母さんにお願いして「あのお兄ちゃんの家に行きたい」って我儘言って、次の日から了くんの家に入り浸った。

それはもう、朝から晩まで、一緒にお風呂に入って、一緒に寝て、一緒に起きて、一緒にご飯食べて。


おじさんとおばさんには「娘が出来たわ!」と言われ、ウチのお父さんとお母さんは「息子が出来た!」って言ってた。


そうそう。時々了くんは私の家に泊まりに来てたんよね。

だから、了くんが小学校に行くまでは、ず~っと一緒やった。



了くんは優しいの。


輝ちゃんとの出会いの話を聞いて、私は驚いたわ。

だって、そんな解決方法、大人でも思いつかないやん?


葵ちゃんの出会いの事も驚いた。

だって、全然知らない人に話しかけるの、難しいやん。


ただ、私が一番気にしてんのは、助けるのはいつも女の子なんよね。

それも、とても可愛い女の子。

とても優しい女の子。


一応弁解しておくけど、了くんは男の子にも普通に優しいんよ?ただ、女の子の方が困っている場面に出くわす事が多いだけ。


あ、いじめの現場は大変。

了くん、いじめっ子には全力やし、手加減なしやしね。



私は了くんと一緒が良い。

ずっと一緒が良い。


だから、私は了くんのお嫁さんになるの。



輝ちゃんも、葵ちゃんも了くんと結婚したいと思っているみたい。

それは良く分かるし、応援したいんやけど、応援できへん。


私は輝ちゃんが大好き。

私は葵ちゃんが大好き。


タニアちゃんも大好き。になりつつある。

だって、タニアちゃんは了くんの事、好きになりつつあるもん。きっと、すぐに大好きになると思うの。

だって、タニアちゃんは了くんの事、無条件で信じてるもん。

了くんを無条件で信じる女の子は、私と輝ちゃんと葵ちゃんの3人だけ。

そして、そこにタニアちゃんも入って来た。

だから、きっとタニアちゃんも了くんの事を大好きになる。



了くんの事が大好きになる女の子は、私はなぜか大好きになってしまう。

なんでなのか分からへん。嫌いになれたらえぇのにね。


でも、これだけは譲れへん。負けられへん。

でも、出来ればみんなとはずっと一緒が良い。


一夫一婦やから、誰か一人なんやけど、私はハーレムでもえぇから、了くんには全員を、選んで欲しい。


だって、皆大好きなんやもん。


私は、もう、1人は、嫌。



私は、どうしたら良いの?

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