表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生するなら貴族の飼い猫でしょ  作者: 描空
魔神教団編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

257/257

257話 終に

ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。今回をもって本作は最終回となります。応援していただき本当にありがとうございました

「あの、それより賢者さんとそちらのドラゴンさんは魔神と闘ってくれるという認識で合ってますか?」


俺は圧倒的強者の二方に失礼がないように聞いた。すると、賢者が答えた。


「闘ってあげるけど全部やっちゃったら君たちも面白くないだろ? だから、僕たちはあくまで手助けで、どうしても無理ってなったら闘ってあげるよ」


「……マ、マジですか」


俺はてっきり賢者とドラゴンが全部やってくれると思っていたから少しガッカリした。でも、魔神に勝てる二方がいるのなら全然状況は変わってくる。それに、いざという時は助けてくれるのだから安心はできないが落ち着いて魔神と闘うことができる。そう思うと、何だか勝てそうな気がしてきた。


「一つ聞いても良いですか?」


リベルが二方に問うた。


「もちろん良いよ。僕たちは協力関係なんだから」


「そ、それじゃあお二方は僕たちにどんな手助けをしてくれるんですか?」


リベルの問いに二方はどうしようかと見つめ合った。二方がすぐに答えを出さないのを確認したリベルが続けて質問した。


「僕から手助けの方法を提案しても良いですか?」


「良いよ」


賢者は快諾してくれた。ドラゴンは少し不服そうな目をしていたが、賢者は気にすることなくリベルに話すように促した。


「いくつか候補がありまして、僕たちに魔法でサポートしてもらうことか一緒に戦闘してもらうこと、僕たちが負けそうになる前に選手交代のように僕たちと賢者さんたちに入れ替わってもらうというのはどうでしょう?」


リベルの三つの選択肢に賢者とドラゴンは相談した。賢者としては一緒に闘いたいという感じだったが、ドラゴンは真逆でそれだと俺たちが成長できないと魔法でサポートする方を選んだ。賢者は勝つこと優先なのだろうが、ドラゴンは俺たちに殺してもらうことが最終目標なので優先順位が違うのだろう。リベルの提案は三つだが、本質的には二つしかないので折衷案が存在しないため、二方の意見が割れることになった。俺はどうにかして折衷案を出さないかと思考を巡らせていると、賢者が言った。


「なら、一緒に闘うけど魔法でサポートするっていうのは?」


「それも良いが、そのサポートする割合が重要だ。俺様たちが一緒に闘うことで、本来あやつらが魔神と闘って得る経験値が下がってしまっては面倒だ」


「それなら、僕たちは一緒に闘うけどあくまでサポートメインで闘いを支えるのは魔法。僕たちは周りの魔人(ノーマ)や魔神との闘いを邪魔する奴らを倒すって感じ?」


「そうだ。あやつらが一番成長できるのはそれだ」


「まぁ、あんまり楽しそうじゃないけど彼らが成長するならそれで良いか」


どうやら話し合いが纏まったようだ。俺たちとしてはどのような形でもサポートしてもらえるだけでありがたいのであまり気にはしなかった。


「それじゃあ魔神が復活する所まで案内してよ」


「え!? 本当に行くんですか?」


「早い方が良くない?」


賢者の提案に俺たちは動揺した。まだ各国の部隊も来ておらず、準備には時間がかかる。それに、外界の魔物討伐をやると言っているため、やらなければならない。それを賢者に簡単に伝えた。すると、賢者は面倒そうな顔をしながら指先に風魔法を出現させた。俺がどういうことか理解できずにいると賢者が説明してくれた。


「これでその国に君の声届けさせれるから指示出して。君だって無駄な犠牲は出したくないでしょ?」


俺はそういうことなのかと理解し各国に指示を出した。


『聞こえているか分かりませんが、こちらはリフォンです。えーと、部隊の皆様に集まっていただくように要請しましたが、こちらに賢者様がいらっしゃったので皆様は自国の防衛に努めてください。もしかしたら魔物が皆様の国を襲うことがあるかも知れませんので注意してください。こちらは大丈夫ですので安心してください』


全方位に俺が無事なことと賢者という圧倒的なバックアップを得たことを報告できた。学園長や学園のみんなもこれで安心してくれるだろう。時の歯車を使う前は余裕がなく学園長や学園のみんなことなんて頭から抜け落ちていたからこうやって現状報告できて良かった。俺はリヴとクルネたちに会いたくなり会いに行くことにした。


「ちょっと待っててください」


リヴとクルネは俺が部屋に入ってくると何かを感じ取ったのか少し不安そうな顔をしていた。リンとクフォンは楽しそうに遊んでいた。


「行ってくる」


俺がリヴとクルネに言うと二人は俺に抱きついてきた。二人とも少し震えていた。俺は二人を安心させるように言った。


「大丈夫。絶対帰ってくるから」


俺は二人とキスをした。そして、遊んでいるリンとクフォンに笑顔で何も感じ取らせないように話しかけた。


「パパちょっと出かけてくるから、帰ってきたら一緒に遊ぼうな」


「「うん!」」


俺は二人のおでこにキスをして部屋を後にした。賢者たちがいるとは言えやはり怖い。でも、俺は猫の神様の加護で死んでも大丈夫だから落ち着けと自分に言い聞かせた。みんなの元に戻ると賢者が言った。


「それじゃあ行こうか」


俺たちは本当に行くのかと少し驚いたが、気持ちを入れ替えて魔神教団本拠地に向かった。ファラブの人たちには屋敷で待機してもらうことになった。ここまで来てくれたのに申し訳ないと言ったら、俺たちの無事を一番に見届けることができるから良いと何だか不思議な感性を持っていた。


俺たちが魔神教団本拠地の近くまで行くと、俺は魔神の祭壇に向かうべくみんなに話をした。


「俺が魔神教団の内部に侵入して魔神復活を妨害するからみんなはその間に暴れてもらっても良いかな?」


「え、危なくない?」


リベルの当然の疑問にみんながうんうんと頷いた。俺は機転を効かせて賢者のサポートをもらうことで大丈夫だと切り抜けることにした。


「大丈夫だよ賢者のサポートがあるんだよ? それに、チャヤと同じ種族に猫被りするから」


「まぁそれなら……」


リベルは少し心配そうにしていたが、許してくれた。と言うわけで俺たちは賢者の魔法によるサポートを受けることになった。


「強くなってはしゃぎすぎないようにね」


軽く言う賢者に俺たちはどれほど凄いものなのか期待した。賢者の魔法により俺たちは一瞬光った。でも、これといってサポートされてる実感はなかった。まぁ闘えば分かると思い気にしないことにした。


「それじゃあ行ってくる」


俺はそう言い残し魔神教団本拠地に侵入した。チャヤからしたら俺が一直線に祭壇に向かうのは違和感はあるだろうが、今はそんなこと気にしていられないと一直線に祭壇に向かった。そこには魔人たちが何人もいた。俺は風魔法で外から魔人が入ってこられないようにそして、中で何が行われているのか見えないようにした。その刹那祭壇にいた魔人の一人が魔力を感知したのか後ろを振り返った。俺はバレるかと思いハラハラした。その瞬間地上で爆音がして祭壇が揺れた。


「早く復活させるぞ!」


魔人たちが急いで闇魔法を祭壇に送った。俺は前と同じようにならないように魔人たちに光魔法を使った。魔人たちに光魔法は効果覿面で全員気絶した。俺は今がチャンスだと祭壇に光魔法を送った。すると、魔神の肉体となる体が光魔法を拒絶するように動き出した。その瞬間、俺の風魔法が爆風と共に破られた。俺は瞬時に姿を隠した。俺の風魔法を破ったのはブーレペタだった。


「何をしている! 早く魔神を復活させろ!」


ブーレペタが気絶していた魔人たちを叩き起こし自分も祭壇に闇魔法を送った。俺は何とか妨害しようとしたが、それは叶わなかった。でも、かなり光魔法を送ったので弱体化はしているはずだ。俺は魔神が復活する際の黒い雷に巻き込まれないように祭壇から離れてリベルたちの元にテレポートした。テレポートの精度が上がりリベルの真横にテレポートできた。これも賢者のサポートのおかげだろう。俺がリベルの隣にテレポートした刹那黒い雷が落ちてきた。


「来たよ」


賢者の言葉とほぼ同時に魔神が現れた。そこには前の魔神より一回り小さな魔神がいた。俺の光魔法と賢者のサポートのおかげなのかは定かではないが、前より随分と弱そうだった。賢者のサポートがあるからかも知れないが、あまり魔神に恐怖心を抱いていない。


「貴様か我の復活を妨害しようとした痴れ者は」


魔神は俺を見つめて言った。俺は恐怖心を抱くことなく真っ直ぐと魔神を見つめて言った。


「そうだ」


「貴様は不愉快だ。消えてくれ」


その刹那魔神の瞳孔が光った。俺は光魔法で魔神の闇魔法を相殺した。明らかにいつもより魔法を撃ち出すスピードが早かった。賢者のサポートさまさまだなと思った。


「なかなかやるな……ちっ、賢者か」


魔神は賢者の存在に気がついたのかあからさまに不機嫌になった。その刹那、ルナが魔神の背後から爪で斬り掛かった。魔神は反応が遅れまともに喰らった。すると、魔神はルナに闇魔法を撃ちまくった。俺とジュナその隙に光魔法のイメージをした。光魔法で魔神の負の感情を浄化するイメージで撃ち出す準備をした。魔神は俺たちに気がついたが、ユディとヒューが俺たちを守ってくれた。俺とジュナはイメージを終え光魔法を撃った。魔神は避けようとしたが、リベルが氷魔法で魔神の動きを止めた。魔神は一瞬逃げられなかったが、何とかしてリベルの氷魔法を破り間一髪で光魔法を避けた。


「面倒な……」


魔神はそう言う空が真っ黒になるほどの闇魔法を出現させた。これはヤバいと本能が言っている。どうすればいいのか分からず困惑していると、賢者が魔神の隣にテレポートした。


「流石にそれはなしで」


そう言うと賢者は魔神の腹に回し蹴りを入れた。その威力はエゲツなく魔神の腹に当たった音が響くほどだった。魔神は口から血を出した。魔神は賢者に怒りの闇魔法連打した。賢者はテレポートでいとも容易く闇魔法を避けた。


「こちらも忘れてもらっては困るな」


ドラゴンが音もなく魔神の背後に近づき口から火を吐いた。その威力は凄まじく離れた俺たちにまで熱さが伝わってくるほどだった。


「鬱陶しい!」


ドラゴンの火は闇魔法で防がれていた。その闇魔法を使ってドラゴンに反撃した。でも、ドラゴンの硬い体表に防がれた。魔神がドラゴンに反撃して闇魔法をすぐに使えないだろうと判断したユディが魔神の背後まで飛び上がり背中を斬った。


「ちょこまかと!」


魔神がユディに闇魔法を撃つのを読んでいた俺はユディと魔神の間に断絶壁を出現させた。魔神は俺にも闇魔法を撃ってきた。俺はテレポートで何とか避けれた。俺たちは魔神と違い圧倒的な手数で魔神をジリジリと追い詰めた。魔の付く者を従属化させる暇すら与えなかった。魔人たちが何度か妨害してきたが、難なく受け流した。魔人たちは魔神が復活する前にみんなに暴れてもらったのでかなり疲弊して全然闘いに参戦してこなかった。そのまま追い詰めていくと、魔神はどんどんと浮遊の高度を落としついには地上まで追い詰めた。


「ここまでだ」


リベルが右手を魔神に突き出しながら言った。俺たちも魔神を囲み手を突き出した。ルリが水魔法で足と手を拘束した。そして、その水魔法を俺が凍らせ光魔法で維持した。


「我は何度だって復活する。今度はこう上手くいくと思うなよ」


「それ何回も聞いてるけど毎回上手くいってないからね」


魔神の言葉に賢者が突っ込んだ。すると、魔神は賢者の言葉に突っかかった。


「うるさい! それは毎回貴様が手助けするからだろう! 貴様さえいなければ我は……」


魔神の情けなさに俺たちは少し引いた。賢者が強いのは分かるけど、そんなに何回もやられるなら復活しなければいいのではと思っていると賢者が言った。


「お前も面倒だよね。毎回復活させられて僕にやられてさ」


「そうだ! 我は面倒なのだ。毎回貴様に妨害されてやられるぐらいなら復活しない方がマシだ! 復活させられそうになったら貴様に妨害されるのはもう御免だ!」


魔神も復活したくて復活してたわけじゃないんだ。言いぶりから復活を拒否することはできないのだろう。少し魔神が可哀想だと思っていると、女神が言っていたことを思い出した。魔神は憎悪から生まれる、今まで復活を阻止できなかったことはない。後者のことが本当なら魔神と賢者はそんなに闘ってないはず。俺が疑問に思っていると女神の声がした。


(そのことはですね、あなたを安心させようと嘘をついたのです……実は何度も魔神は復活してるんです……その度に賢者が何とかしてくれてて、今回もどうにかしてくれるとは思ってたんですが、あなたたちが死んで本当に焦ったんです。あなたが賢者を召喚することが鍵だったとは思わず、迷惑をかけました。ごめんなさい)


(だ、大丈夫ですよ。実際勝てたんですから)


俺が女神に返事をしていると魔神が言った。


「貴様、なぜ魔の付く者と親しくしている?」


「え……な、仲良くしたいからです……」


俺はどう答えるのか良いのか分からず本心で答えた。


「そうか……もしかしたら我が復活しない世が訪れるかもな……」


魔神はそう言い終えると真っ黒になって灰となった。何だか呆気ない終わりに呆然としていると、賢者が言った。


「戻ろうか」


その瞬間俺たちは屋敷まで戻ってきた。


「帰ってきたぞー!」

「「「うおおお! ! !」」」


ファラブの人たちが叫ぶと屋敷からリヴとクルネが飛び出してきた。二人は俺に抱きついた。


「「おかえり」」


「ただいま」


俺は本当に幸せ者だと思った。すると、ドラゴンが言った。


「貴様の子どもでも良いが、俺様を殺す約束は忘れるなよ」


そう言うとドラゴンはどこかに飛んで行ってしまった。感謝の言葉も言えずドラゴンは去ってしまったので聞こえるか分からないがとりあえず叫んで感謝を述べることにした。


「ありがとうございましたー! ! !」


「それじゃあ僕ももうそろそろ」


賢者がそう言うと俺たちはすぐに感謝の言葉を述べた。


「「「ありがとうございました!」」」


「それじゃあね。また会いたくなったら会いにくるよ」


そう言うと賢者はテレポートでどこかに行ってしまった。そこからの俺たちは忙しかった。各国から世界を救った英雄として讃えられ、各国でパレードが行われた。俺たちはそのパレードに参加するのに世界を奔走した。俺たちは賢者とドラゴンのおかげだということを再三言ったが、俺たちがいなければ賢者も来なかっただろうと言って英雄扱いしてくれた。正直言って英雄扱いされるのは気分が良いもので事実として賢者とドラゴンが助けてくれたことは世界中の者が知っているだろうから気にしないことにした。


ひとしきり英雄扱いされてから俺たちはエクサファン国に戻った。ジュナは実家に戻りのんびり暮らすらしい。ユディはダナフたちと田舎暮らしをするとバルフィー山脈に戻った。ルリは俺と契約したが、みんなの元に戻りたいとのことだったので契約解消をしてみんなの所に帰った。ヒューはもっと人間のことを知りたいとのことで各国を転々とするとのことだった。イシュは仲間を探す旅に出た。カサムラーは自国をもっと発展させると意気込んでいた。残ったのは俺とリベル、ルナ、リヴとクルネ、リンとクフォンだけとなった。


「ルナは国に帰らないのか?」


みんな自分の道を進んでいるためそうしなくていいのかルナに聞いた。


「我の帰るべき所はリフォン様の隣です。それを一番分かっているのはリフォン様では?」


「そうだな」


俺はみんなを連れて公爵家の屋敷にテレポートした。グロウ、マイヤー、リーンとはパレードの際に一度会っておりその時はおんおんと涙を流していた。ガインとシータにも再開しており強くなったと全力で褒めてくれた。その様子にルナやリヴたちがガインとシータを止めてくれた。リヴとクルネたちのこともその時に話しており屋敷で過ごして良いとのことだった。屋敷に戻ってきてやっと俺たちの家に帰ってきたと実感できた。残る問題はカミーヤだけだ。俺はカミーヤと約束をしている。どうしようかと悩んでいると、グロウが俺とリベルを部屋に呼んだ。


「突然だがリフォン、ジャドゥー帝国のカミーヤという女性について知っているな? 実はリフォン宛に縁談が来ているのだ。公爵家次男のリベルとリフォンは表裏一体、二人で一人のような存在だ。きっとカミーヤ殿もそのことを理解して二人に縁談を寄越したのだろう。リフォンがカミーヤ殿と結婚することは公爵家として結婚したと扱われることになる。それを良く思わない人もいるだろう。もしかしたら許してくれるやも知れぬがどうする?」


俺はどうしたら良いのか分からず即答できなかった。俺とカミーヤは出会いからして普通ではなく、俺にはリヴとクルネたちがいる。そのことをカミーヤに伝えて縁談はなしとしてもらおうと思ったが、一度約束したのなら筋を通すのが当たり前だ。でも、どうすれば丸く収まるのかと悩んでいるとリベルが言った。


「僕がそのカミーヤさんと結婚しようか? リフォンに惚れたのなら僕とも合いそうだし、ジャドゥー帝国との繋がりもできるし」


「そう簡単にいかないのだ……すまないな貴族とは面倒なんだ」


「そもそも俺が約束したのが悪いから……」


俺はカミーヤが送ってきた縁談を見てみると、そこには私を嫁に貰って欲しいとの文言が書いてあった。家の許可は貰ってあるとも書いてあった。これなら俺が公爵家から離れて結婚すれば良いのではないかと思った。俺はグロウにその旨を伝えた。


「いや、だが……」


グロウが苦い顔をするとリベルが言った。


「そもそも僕たちは冒険者だし、後継はリーン兄さんがいる。僕たちは自由にしても良くない?」


「……分かった。自由にしても良いが、たまには家に帰ってきてくれ。二人は私の息子だからな」


「「うん!」」


俺たちは公爵家というしがらみから逃れた。リーンには苦労をかけるだろうがリーンなら許してくれるだろう。俺たちはどこで生活しようかと思った。やはりしばらく住んでいたカサムラーの屋敷が一番良いと思い、カミーヤを迎えに行った。俺はカミーヤの部屋のベランダにテレポートした。部屋の中にカミーヤがいた。


「カミーヤ」


俺は窓をコンコンとノックしてカミーヤを呼んだ。カミーヤは驚いて窓を開けた。


「どうしたのこんな急に!?」


俺は簡単に説明した。公爵家としてではなく俺個人と結婚することを。駆け落ちのようになってしまったが、カミーヤはこんなこと初めてととても楽しそうにしていた。でも、流石にグラヴには話しておこうと思い簡潔に話した。グラヴは困惑していたが、カミーヤの楽しそうな顔を見て信じて送り出してくれた。カミーヤはメイドたちに書き置きを残した。カミーヤは役人だから面倒ごとに巻き込まれないようにテレポートでカサムラーの屋敷まで連れて行った。カサムラーに事情を説明すると屋敷を譲ってくれた。カサムラーには感謝してもし足りない。


そこから俺たちの新生活が始まった。一夫多妻になるとは思っていなかったが、こんな生活も悪くない。リベルに俺たちと過ごしてて楽しいのかと聞こうと何度も思ったが、リベルと俺は切っても切れない関係なためそんなこと聞くのは違うなと思い聞かないようにした。今までいろんな人と出会ったが、一番感謝しなくちゃいけないのはリベルだなと思った。俺はその感謝をきちんと言葉にすることにした。


「リベル、ありがとう」


「ん、急にどうしたの?」


「いつも助かってるから感謝を言葉として伝えておこうと思って」


「ふふ、なんかリフォンぽくない。でも、ありがとう。僕もリフォンにいつも助けられてるよ。ありがとうね」


俺たちは熱い抱擁を交わした。リヴたちにその光景を見られしばらくの間イジられることになったが、そんな生活も悪くないそう思った。

投稿を始めたのが去年の2月10日。最終回はちょうど1年の10日にしようと思ってたのですが、かなり区切り良く終われたので最終回とします。リンとクフォンの話や賢者、その他諸々いろんな話は書けますが、それは気が向いたら書きます。拙作を読んでいただき本当にありがとうございました。次作は恋愛小説を書こうと思ってます。もうしばらく待っていただけると幸いです。それではその時まで

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ