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転生するなら貴族の飼い猫でしょ  作者: 描空
魔神教団編

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243/257

243話 契約

成果報告をした翌日、カサムラーはまだ難しい顔をしていた。同胞皆の命を救う決断であるのと同時に、その数の命をカサムラー一人で背負わなければならないのだから。俺たちも何かできないかとカサムラーに話しかけたりしたが、一人にしてくれと跳ね除けられるばかりでまともに力になれていない。俺は契約について全てを知っているわけではないので、カサムラーが悩んでいる理由が分からずどうしようもできていない。だからリベル、ルリ、ルナ、イシュを呼んで契約についてもっと知ろうと話を聞いた。


「ごめんね集まってもらって」


「いいよ別に。それに、カサムラーのためなんでしょ? 僕たちも力になりたいからさ。一緒にカサムラーの負担減らそ」


リベルの言葉にリベルはお人好しで聖人君子なんだと改めて実感した。


「それじゃあまず、契約のことについてもっと詳しい情報を教えて欲しい。俺とリフォンが結んでる使い魔契約と俺とルリの精霊契約、ルナとの悪魔契約。この三つはどう違うんだ?」


俺が今回リベル、ルリ、ルナ、イシュを呼んだ理由はこれだ。契約毎に何が違うのか何が同じなのか知らない。だから、俺と契約を結んでる三人とシンプルに知識豊富そうなイシュを呼んだのだ。


「じゃあ僕から話そうかな。まず、使い魔契約は自分が召喚した使い魔と契約できるもので、他の人が召喚した使い魔とは契約できない。まずこれが大前提で、使い魔契約はテレパシーができたりある程度の命令は聞かせることができる。まぁこのぐらいかな。もしかしたらまだ僕も知らないことがあるかも知れないけど僕が知っているのはこのぐらい」


「ありがと。ちなみに使い魔召喚は適性がないとできなかったけど、精霊契約と悪魔契約はどうなの?」


リベルの話から疑問に思うことをルリとルナに聞いた。


「精霊契約は誰でもできるけど、そもそも精霊と信頼関係を結べてないとダメとか精霊側が断ることができるから同じ感じではあるわね」


「悪魔契約も似たような感じです。テレパシーができたりある程度の命令は聞かせられたりと使い魔契約と似ています。ですが、悪魔はプライドの高い種族ですので契約は基本的にしません。契約するぐらいなら死をという者もいます。ですので、悪魔契約の情報があまりないのです。カサムラー様は国民が契約より死を選ぶのを恐れているのだと思います」


ルナの言葉にカサムラーが悩んでいた理由がようやく分かった。でも、その理由が理由なだけに俺たちにはどうすることもできず、かと言って安易に何かを提案するのはカサムラーにも悪魔全体にも失礼に当たる。俺たちは悪魔の国(シャターンカディシュ)の国王であるカサムラーに任せることしかできない。そんな時誰かが部屋の扉をノックした。俺が入るように促すとそこにはカサムラーがいた。俺たちは突然の訪問に驚いたが、すぐにカサムラーを気遣いソファに座らせ落ち着かせた。


「すまない……一人で考えていたが、もう疲れた……」


カサムラーの声は誰が聞いても疲労困憊といった感じで、どれほど悩み考えを捻出していたのかが手に取るように分かるほどだった。俺たちはカサムラーに労いの言葉をかけた。しばらくするとカサムラーは落ち着き話し始めた。


「話してくれないか? リフォンとルナが契約を交わした理由を」


カサムラーが来た理由は俺とルナのことを聞くためなのだと理解した。俺とルナが契約した理由を聞けば少しは参考になると考えたのだろう。俺は何かの参考になればと思い話した。


「えっと、あれはダンジョンの中でルナが急に襲ってきて俺が光魔法でルナを瀕死にした感じで……そうしたらルナが死ぬぐらいなら契約してカタリア家と離れたいって思いで契約したんだっけ?」


「まぁ、大体はそんな感じですね。でも、我はかなりイレギュラーですので参考にならないかと。魔神に従属化させられて死ぬより自分と契約して魔神に対抗し我ら悪魔は魔神なんかに従うような種族ではない。誇り高い種族であると国民に訴えてかけるのはどうでしょう? それなら悪魔のプライドも傷つけず契約できるのではないでしょうか?」


ルナの考えにカサムラーはそれしかないかと悟ったような表情をした。カサムラーも説得することは考えついただろうが、他にもっと良い方法はないかと考えて俺たちに話を聞きに来たのだろうと思っていたから、本当にそれで良いのだろうかと思った。でも、それ以外の方法は思いつかず説得することが一番だと思うことにした。


「共に説得する演説の内容を考えてくれないか? 我は少し疲れた……」


カサムラーに全てを任せていたからこのぐらいは手伝わないとと思い俺たちはカサムラーに休んでもらいその間に考えることにした。


「ルナの文言をそのまま使うのはどう? 結構良いと思うんだけど」


俺の提案にリベルが言った。


「もうちょっと付け加えない? 流石に短すぎるから」


「それもそうだな」


俺たちは各々文言を考えた。しばらく考えてみんなの考えた文言を一つにまとめたのを紙に書き記した。


ー我が同胞に告ぐ。我ら悪魔を脅かそうとする魔神が復活しようとしている。皆も知っての通り魔神は我ら魔の付く者を従えさせることができる。だが、我ら悪魔は誇り高い種族だ。魔神なんかに従い死ぬより、我と契約を交わし一矢報いようぞ。我と共に魔神と戦ってくれる者は立ち上がれ! そして、我ら悪魔の誇り高さ魔神であっても従属化させられぬ自我の強さを知らしめようぞ! ー


カサムラーはいつの間にかソファで眠っており、俺たちはカサムラーに毛布をかけてあげ、机に演説の内容を書き記した紙を残し静かに部屋を後にした。

次回もお楽しみに


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