72.あれ?僕たちエンジョイ勢……だよね……?(ⅤS STR至上主義さん①)
カルガさんとの激戦が終わり、準決勝。
勝ち上がった選手は僕、そして対戦相手のSTR至上主義さん。もう一つの対戦カードの姉さんにすももさんだ。
……え?何か皆強くない!?普通に百万人の内の強者の殆どが身内なんだけど……うちってそんなに実力高かったの……?一応エンジョイ勢のつもりで居たんだけども……
……こほん、一回気を取り直そう。
―――毎度毎度の掛け声が出される―――と思いきや、準決勝からは妖精ちゃん達が掛け声をすることに。
『用意―――』
相手を確認する。豪華な赤色のローブを羽織った女性。多分装備的に魔法使いかな……?名前はSTR至上主義だけども……
『始めっ!』
審判用NPCと比べると少しだけ気が緩むような掛け声で開始の合図が終わり、試合が始まった。
するとSTR至上主義さん―――名前が長いから一旦トレさんと呼ばせてもらうとして―――トレさんは、手に持った小さな杖の先をこちらに向ける。
「最初から全力で行かせてもらう!〔狂気なる魔法師〕!」
トレさんの周りに大きな魔法陣が形成され、自らの足を固定するように帯型の紋章が張り付いていく。多分あれその場から動けなさそう……
するとトレさんから攻撃する気配を感じ取ったので『ジャベリン』や『盾』を速やかに生成し、いつでも対処できるように構える。
「―――〔火炎魔法 【フレアランス・五重】〕―――」
五本の火で出来た槍が―――
「―――〔火炎魔法 【フレアボール・七重】〕〔火炎魔法 【インフェルノフレア・三重】〕〔火炎魔法 【揺らめく炎の輝き】〕―――」
炎の球が七個、洋風な竜の様な動作をする細長い猛火が三つ、星の様に輝く炎が一つ。その数はドンドンと増え、最終的には視界を埋めるような夥しい数の魔法が空を舞っている。
……対戦相手になるだろうから、って感じで見た前の第二試合とは大違いじゃん!第二試合の時は全然全力出してなかったって事!?
って、ヤバい……こっちまで来てる!?
これ……勝てるのかな……
―――半分少し諦めながら、準決勝に僕は挑むのだった―――
◆世界観設定
『姉さんパーティー』
ナギがそう呼ぶOFO内でのチームの事。
メンバーはパーティーリーダーのユキ、すもも、朔、ナギの四人で構成されるが、店を構える有名な生産プレイヤー、ショコラとも関係がある。
メンバーの殆どがランカーなどの有名人であるが、ナギは掲示板などをあまり見ない為良く知らなかった。
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【あとがき】
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