5.天然疑惑
明日になり、少ししたらログインした。
早速フィールドに向かうため、スパイダーヒーローの真似をするため、宿屋から出た。
あれ?よくよく思えば宿屋から出たの初めてじゃないか?
まあとりあえずフィールドに行くか。
僕が来たのは『第一区域』の[自然領域]だ。
[自然領域]は弱い魔物がいて初心者などが行くエリア。植物系素材が多いため生産職も行く。
それじゃあいい感じの木を探そう。
うーん、この木は枝が細すぎるし、この木は流石に低すぎる。
う~ん。
あ!この木いいじゃん!じゃあ早速っ!
「〔糸術 【糸生成】〕!」
えーっと、公園とかにあるターザンロープ的なのを想像して太くした糸をクルっと巻き付けて、ジャンプして高い位置から糸を掴んで乗る!
———ぷらーん。
あ、これじゃただの太い紐に飛び乗っただけだ。なぜこんなことに。まあとりあえず降りっ
———ブチッ
「あでっ!」
いてて……糸の強度もまだまだだな。もっと強靭にしないと。って!え?
「木が……動いてる!〔識別〕!」
———トレント Lv.11
今の落下で攻撃判定が出たのか?
というかモンスターだったの!?
いや、ここの魔物は基本的にレベルが低いしレベル次第では…
―——トレント Lv.11
「れ、レベル11!?」
ヤバい、どうしよう。今の僕じゃ対打ちできない敵に出会ってしまったっ!
「くっ!こうなったらやれるだけ———」
そんな時に声をかけられた。
「助太刀するかしら?」
「あっ!お、お願いします!」
『パーティ 女子会 が助太刀しました』
そうして彼女らはトレントの前に立った。
「タルト!回復の対策を!」
「了解しました!〔土魔法 【マッドプール】〕!」
黒魔法使いっぽい衣装を着たタルトと呼ばれた女性はトレントの周りを泥にした。すると、葉っぱを振動させてきた。
「攻撃モーション入ったわ!イリス!」
「了解!〔火魔法 【ファイアーボール】〕!」
神官っぽい衣装を来たイリスと呼ばれた女性は二つの炎の玉をだした。一つはトレントが打ち出してきた葉っぱを燃やし、更にもう一つの火の玉でトレントに攻撃した。
「凛!とどめを!」
「……わかった。———〔剣術・派生 【バックスタブ】〕」
忍者っぽい格好をした凜と呼ばれた女性は急に背後に移動し短剣からの攻撃を放った。
それでトレントのHPが全損し、倒れた。
おー!凄い!戦闘してる!ちゃんと戦闘してる!僕は……まあ。自分で引き当てたから……
そう思っていると、さっき指示していた女性が話しかけてきた。
「大丈夫?私はオリ。よろしくね」
「あ、はい!」
他のパーティーメンバー達もやってきた。
「トレントにぶら下がってたから何か特殊攻略してるのかと思いました」
「……天然?」
「そんなはずないでしょう」
タルト、凛、ナギがそう話す。
「それにしても可愛いな」
「む」
イリスがそう言いながら頭を撫でた。
……自分から女装したとはいえ何かを失って行ってる気がする。
(何か暗い顔をし始めましたよ!?)
(ちょっと怒った姿も可愛いな)
(……何かがあったのかも知れない)
「ま、まあとりあえず今回はここでお開きにしよう」
「そうですね。ご縁があったらまた」
オリがそう言い、ナギが答える。
スパイダーヒーローは諦めよう、そうしよう。
そう思った僕なのであった。
◆世界観設定
『トレント』
現在は『第一区域』の[自然領域]に出現するレアモンスター。だが、周りのモンスターと比べてレベルが非常に高い。
根からエネルギーを吸い込んでHP回復する。
通称『木こり殺し』。
因みにトレントの特徴として、根が綺麗に六本生えているので見分けるのは簡単だ。
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【あとがき】
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