41.仮説と並列展開
―――因みに『空間認識能力トレーニング・KIWAMI』の練習はちゃんと毎日欠かさずやっている。
そのお陰もあってか、前よりは全然〔遠隔糸術〕を操れるようになっている。
でも、それはあくまで僕の体や、そこから数m程度の近い所からしか安定して出せないというのが現状だ。……まあここら辺は結局毎日のトレーニングが重要になってくるけどね。
それでも最初よりは全然マシになったな……成長を感じる。
欲を言えば身長を伸ばしたいけど……
……よくよく考えたら〔遠隔糸術〕―――というより【遠隔糸生成】で生成した後は何を動力源にして動いているんだろうか……
「〔遠隔糸術【遠隔糸生成】〕」
取り合えず何も考えずふわっと詠唱してみた。もう【テンプレート〔糸術〕】に入っている『針』位ならイメージだけでも楽々生成できるなー。
今詠唱して出した糸は、そのままコロンコロン……と落ちて転がっていった。まあそれはそうだね。『針』の形は転がるような細くて丸い形をしている。
で、戦闘の時に使った【遠隔糸生成】は詠唱したらそのまま敵に向かって飛んで行っていた。
う~ん、やっぱり職業『糸使い』という物は想像がファクターっぽい……かも?
さっき詠唱した時みたいに、何も考えてない、ふわっとした時は飛んでいかずに物理法則に乗っ取った動きをしていたし、敵に攻撃しよう!飛んでいけ!みたいな事を考えながら詠唱すると、その通りに動く。
更に言うなら【糸変化】なんかも想像する事で特性を付与するし……
ただの仮説だけど多分合っているんじゃ無いかな?
というか生成してからその場に留める事って出来るのかな?ちょっとやってみるかぁ。
僕は〔遠隔糸術〕の【遠隔糸生成】を詠唱する。
「お、しっかりと留まった。でも、維持が少し難しいな……」
流石にがっちりと固定することはまだ難しかった。
同じ場所に存在するのをイメージするのは思ったより難しい……
まあ、これはこれで訓練になりそうだね。
……あれ?これってもしかして……
「〔遠隔糸術【遠隔糸生成】〕」
……おおー!成功だ!
今までは糸を直ぐに飛ばしたり消したりしていたからあんまり考えてなかったけど、留めたままもう一度詠唱すると二つの糸がその場に浮かび上がった!
これは所謂並列詠唱……いや、同時に詠唱は出来てないからこれは……並列展開だ!
◆世界観設定
『並列展開』
魔法などを複数展開出来る技術体系。
並列詠唱、または並列操作と呼ばれるような技術とは微妙に違う。
また、ナギの使った並列展開はシステムによる補助を受けないものである。
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【あとがき】
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