第10節「始まりはいつも俺 第二幕」
俺は、起きた。そして一人呟き出す。
バランスを取れば良いのだ。俺ばかり視線に晒されるのがマズイ。ならば他の人にも視線が向けば、バランスが取れる。
今の俺は、「ル」だが、体の奥から「サ」の企みが、吹き出す寸前の間欠泉の如く…そんな感じた。
俺は、バランスをとる。バランス栄養食はあと6日分あるが、それは関係ない。
俺が見世物小屋の珍獣扱いされている件 解消のため、見世物を増やしたい。
藁。頭の中がぐるぐる回って寝てる人。つまりゴーさんだ。
俺はゴーさんを巻き込んだ。
「と言う訳で、次の『天塾』では、皆で演劇をする事になりました。」
今回の天塾の最後、ゴーさん、小鳥の囀りのようにさらっと、しかし野太い声でそう、告げた。
それから演目の検討が始まる
ジブさん 「白雪姫と七人の侍。」
めろん「昔話 強欲じいさんの成功術」
ミクちゃん「裸足のOL雪国へ」
俺「世紀末覇王伝 天地動乱篇」
給仕さん「赤ずきんちゃんと花の王子様」
クラさん「筋の十字架とマッスルタワー」
鈴「食いしん坊将軍 諸国漫遊食べ歩記」
ゴーさん「カレーライスに花束を」
「サ」「赤い靴のシンデレラ」
カオスすぎる
「いいですね。全部やりましょう。」
流石にそれは時間的にも無理があるんじゃないか。
ゴーさんの思わぬ決断に俺は突っ込みを入れそうになるが、ゴーさんはさらに続ける
「なに、最初と最後だけ見れば、大体納得できるものですよ。例えば…」
昔々おじいさんとおばあさんが居ました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
おばあさんが川で洗濯をしていると、
どんぶらこ、どんぶらこと、金銀財宝が流れてきました。
おばあさんはこれを持ち帰り、おじいさんと幸せに暮らしましたとさ。
とんと昔にあったげな。
「ほら。」
いや、それは…俺は、納得…出来ないぞ。
経過より結果を重視するのは貴方の最も得意とする所と聞いておりますよ。」
第10節「始まりはいつも俺 第二幕」ここまで




