この夢は...絶対正夢になるんだぜ
昨日、夢を見たんだが...正直あまり思い出したくないんだぜ。
「ゲビッ〜ク!!」
またかよ...
いつものように扉を勢い良く開け、入って来るなり
「今度はコレよ!」みたいな事を言ってくると思ったら
「やっぱり工房に居たのね」「ん、んん?!」
ソコに居たのは大人の女性だった。
「やっと単独で討伐したわ。コレで文句は無い筈よ」
「アレを討伐って言うのかねぇ?」「あら違うとでも?」
しかもその嬢ちゃんと俺は普段と変わらない...とでも言いたくなるくらい落ち着いて話していた。
俺の意志とは関係なく...
髪や瞳の色は間違いなく嬢ちゃんだが...その声は見た目同様大人びており、こうやって落ち着いて話していると
(何でぇ...ちゃんと貴族の御令嬢じゃねぇか)
その佇まいからは公爵令嬢としての気品が感じ取れ...
ガチャン!
「それにしてもあのショタコン色目ババァは毎回毎回しつこいのよ!?」
「そう荒れなさんなっって」「アナタも共犯じゃない?!」「うぇ〜」
なくなった。しかも共犯ってどういう事だよ...そう思っていると
「今から手続きして...やっとAランクよ?!本当なら私が唯一のSランクになってもおかしくないのに!」
「いやぁ...アレを使ってSランクは反則だろ〜」「どうしてよ?!」
バタン!
「殿下、アレに乗ってない時にAランク相当の冒険者や怪物に襲われたら、勝てますか?」
「う、ソレは」「勝てない...とは言いませんが、楽勝とも言えないでしょう?なら、Aランクで充分です」
後から入ってきたカーウィンに諭される。それでもまだ納得いかないようで
「でも...妹が実質Sランクといって良い位置に居るのよ?姉として負けてられないわ!」「アレは...別の功績じゃないですか。純粋な戦闘力では「パーティランクが段違いじゃない!」...ソレは仕方ありません」「むぅ〜」
色々過去話を持ち出して、愚痴り始めた。
最初の大海龍討伐は俺の功績に
嬢ちゃんが設計したにも関わらず、生産された製品及び技術革新も俺と相棒に
(しかも途中で参加した奴隷や秘密の協力者にまでその貢献度は付与されたのに)
あまつさえ外で活躍した際には...最後にいつもエマ嬢ちゃんが掻っ攫って行く始末...
「しかもパーティリーダーは私なのに、どうして私のランクが一番低いのよ...」
更には地方で復興等貢献しても、それすらクードル商会の手柄にされてしまう。
(どうみても意図的じゃねぇか)
「まぁ結局?そのお陰で動きやすくはあったかもしれないけど?でもさぁ〜」
厄災級の怪物討伐等もアヴェイルやカーウィン、モーリスにサージェの功績となったのだ。それでもその指揮を執っているが嬢ちゃんだってんで、ランクにちゃんとその分だけ反映させているのだ...ってのがギルド側の言い分らしい。
(ソコは分かってやれよ、嬢ちゃん)
と思って聞いていたら...
バタン...
「なによぉ〜...ちょっとくらい多めに見ても良いでしょ〜?ゲビックってギルドの回し者なんでしょ?」
「違ぇ〜よ!俺は巻き込まれてんだよ!」「嘘だぁ〜!!!」
眼の前で作業台の上に突っ伏しやがった!
(おいおい?!酔っ払ってんじゃねぇか!?)
と言っても俺の身体はさっきから勝手に動いてしゃべってやがるから
(コイツぁ夢だな...ソレにしても、現実味のある夢だぜ)
俺は夢だと思ったんだが...
十数年後、その夢は現実になったんだぜ。
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