海獣大戦争?なんだぜ 前編
「ゲ〜ビッィ―――ク!!!」
遠くで嬢ちゃんが俺を呼んでいる。
正直面倒くせぇと思ったが、いつもと声のトーンが違う。
「ゲ〜ビッィ―――ク?!」
「ふぅ...しゃあねぇ...」
俺は今やってる作業を中断して、嬢ちゃんの声がする方へ足を運んだ。すると
「あぁ、居た!」「なんでぇ嬢ちゃん?慌ててんのか?」
どうやら本当に、珍しく慌てているようだ。
「行くわよ!ゲビック!」「ちょ...引っ張んなって!」
しかも俺の手を掴むなり、凄ぇ力でグイグイ引っ張りやがる。
(おいおい...ドワーフってなぁ他の種族より力が強ぇんだぜ?)
にも関わらずまだ少女と呼ぶにも少し幼気な嬢ちゃんの腕からは、少女どころか人間とは思えない位の力強さが備わっていた。
「ゲビック!今から戦闘になるわよ!!」
「はぁ!?戦闘だぁ?!」「そうよ!早く持ち場に就きなさい!」
そして海岸線沿いの水揚げ場に着くなり、トンデモねぇ事を言い出す。
(戦闘になるだぁ?)
そう思いながら周りを見渡すと、既に何人かは配置に就いており...
「こりゃあ...荒れるぜ」
俺は水平線を見て、嬢ちゃんの言った事の意味を知る。
どうやら以前乱獲した水棲モンスターを糧としていた連中が、やって来たようだ。
「嬢ちゃん!銃器じゃ間に合わねぇ!」
「ならどうするのよ?!迷ってる時間なんて無いわ!」
ニヤリ
と俺は笑みを浮かべながら、視線を新兵器へ向ける。すると
「アレで牽制するの?でも対して意味無いわよ?」
「違うぜ嬢ちゃん、アレには例のヤツが...搭載されてるんだぜ?」
そう言ってもう一度、俺は飛行機の後ろにある新兵器を見つめた。
「!?例のヤツを飛行機に積み込んだの?!」「あぁそうだぜ」
俺の言葉を聞いた嬢ちゃんは、大きく深呼吸をした後
「往くわよ...ゲビック」「勿論...マルヴェラ!!!」
どうやら覚悟を決めたようだ。俺も嬢ちゃんに付き合うので、補給をマルヴェラに頼む事にする。
さぁ...ぶっつけ本番になるが、コレばっかりは仕方ないんだぜ。
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