いい加減人手は増やして欲しいところなんだぜ
「実地演習をするわ」「は?」「おっ!やるんか?」
もう...山腹で良いじゃねぇか...
俺は心底そう思うんだが
「駄目よゲビック!移動による衝撃や、現地での訓練は...想定外の事が起きないか、確かめる為にも必要なのよ!」
嬢ちゃんは言い出したら聞かない。しかも、言ってる事が間違ってねぇから始末に終えねぇ...
「何処でやるんでぇ?それに...どうやったって、目立つぜ?」
どうせ何か手は打ってるだろうが、俺はダメ元で聞いてみた。すると
「納品よ!」「は?」「ゲビック?ちょっとは他の事にも頭使わんとボケるで?」
俺は嬢ちゃんの一言で何となく察しはついた。相棒の方は今に始まった事じゃねぇから気にしねぇ。
「ひょっとして...クードル商会で運ぶのか?ソレはちょっと、無茶が過ぎるってモンじゃねぇか?」
「何言ってるのよゲビック?!名前は使っても、従業員は使わないわ!」
やっぱりそうきたか...ってぇ事は結局...
「ちきしょう!詰め込み作業は俺の仕事じゃねぇか!?どうせなら搬入訓練も兼ねろよ!」
「アホな事言わんときぃ?あの子ら、軍学校が始まったんやから」
マルヴェラの言うあの子らは嬢ちゃんの従者で
カーウィン、アヴェイル、ヨーマン、クレア
この四人なんだが
「騎士見習いの二人は兎も角、後の三人はどうしたんだよ?」
「アンタなぁ...雇い主とメイドは数に入れんときぃな。それとヒョロいのは元から戦力外やで」「くそっ...確かにそうだったぜ」
実際今までも嬢ちゃんは習い事が多く、工房にはいつもお茶の時間まで来れねぇ。お付の使用人も屋敷の仕事があり、その時間まで遊んでる訳じゃねぇ。
そして...
「あのヨーマンも、あぁ見えて商会の搬入業務があるんだよなぁ」
「頼りなさそうで、意外とシッカリしとるよなぁ」「そうだな」
なんだかんだで、嬢ちゃんには優れた人材が最低一人は居るんだが...
やっぱり人手が足りないんだぜ
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