同じ飛ぶんなら、楽な方がいいじゃねぇか
不穏な音を奏でながら、俺たちは夜空を舞っていた。昼の方が視界が良いのにと言ったら、嬢ちゃん曰く...
『見つからない為よ!』
なんぞと、なんとも趣きの無い事を...
毎度思う事ではあるが、今はそんな事よりも
「コッチの方が簡単に飛べて、安定感あるじゃねぇか!」
ヘリコプターなんぞ面倒なだけだと...不平の意味を込めて俺がそう言うと、嬢ちゃんは
「上空から安定して、同じ所に爆撃出来ないじゃない!」
と、伝声管越しに言ってきた。俺は爆撃なら飛行船でも良いじゃねぇかと以前言ったら、航行速度が遅すぎるとどやされた。そもそも
「なんで空から爆撃なんだよ...」
そうぼやくと
「指揮系統を沈黙させるのが一番安全じゃない!」
嬢ちゃんがまた、伝声管越しに大きな声で言ってきた。
楽しそうな声で...
(表情や態度だけ見てたら、年相応に燥いでるだけに見えるんだかなぁ...)
そうんな感じで、孫でも見るような気分で見ていると
「見て!ゲビック!街の灯りがあんなに小さい!」
「そうだな」
俺が嬢ちゃんに同意して、少しだけ感慨に耽っていたら
「ヤッパリこの世界は、人が少ないわね。本気を出したら、世界征服だって可能かも知れないわ」
今まで聞いた中で、一番物騒な事を言い出した。
「まぁ…征服する頃にはヨボヨボのおばぁさんになってるだろうから...そんな人生、つまんないわね」
「そうかよ」「そうよ」
俺はこの嬢ちゃんなら本当に、やらかしかねねぇと
「ゲビック!逃げるわよ!」「なんでだよ?!」
「一つ星の魔法師隊よ!」
いつものように呆れようとしたら、嬢ちゃんがノース家の腰巾着に見つかったと、声を荒げてきた。
「煙幕使うか?」「当然!」
...チッ!ボワッ!
煙幕と言ったが大したことはねぇ...エンジン周りにクーラントの粗熱を取った時に出る結露を溜め込んで、バラスト替わりに所持。ソイツを普段はドレンホースから廃棄するんだが、今やったみたいに圧縮空気を使って専用ノズルから噴射してやれば...
巨大な銀色の雲の出来上がりだ。
それにしても...
本当に嬢ちゃんのやる事には、無駄なモンがねぇんだぜ
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