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第47話 依頼達成 ランクアップ

 村の広場に馬車を出して、そこで休むふりをして我が家に帰ってお風呂に浸かってお布団で眠ったので翌日も絶好調だった。



村長さんたちに見送られて山狩りだ。


「ハナちゃん、魔物やダンジョンを感じたら教えてね」

「うん!」

クマの嗅覚は犬の21倍だと漫画で知った。うちのハナちゃんは凄いのだ。


 マッピングのスキルを活かして螺旋状に山を登ったが休日の登山のようだった。

 あっちこっちに走って行っては『大きな木があった』とか『泉がある』などハナが報告してくれる。ハナの運動量は私たちの3倍くらいなので今日もお散歩の必要がなさそうだ。



「そろそろ飯にするぞー」

 父さんが呼びかけるとハナはすぐに戻ってくる。父さんのおむすびと豚汁でお昼ご飯。


「おいしー」

「たくさん食べろよ」

「うん!」



 2日かけて山の中を徘徊していた6体のマタンゴを倒し、ハナのお散歩のような山狩りを終えて村に戻った。


 翌日、村人を連れてダンジョンに入り、村人をサポートしながら5階まで制覇した。

 マタンゴの中には毒攻撃を仕掛けてくる種類のマタンゴもいるので村人たちは毒消しポーションを携帯し、緊張感を持ってダンジョンと付き合ってゆくとのことだった。

 干しどんこや乾燥ポルチーニの作り方を教えたので、近いうちにキノコが名物の村になるかもしれない。受領証に村長さんのサインをもらって冒険者ギルドに戻った。



「やっぱり倒しちゃいましたか」


 冒険者ギルドで村長さんのサイン入り依頼受付表を提出したらカミロさんがつぶやいた。


「倒していいって言ったじゃないか」

「もちろん感謝していますよ。報酬にボーナスが加算されますのでご確認お願いします」


 改めて討伐依頼を出す場合にかかる費用の何割かが上乗せされた。全額上乗せとはならないが、その分は冒険者ギルドへの貢献度になるらしい。


「ランクアップです」

「もう?」

「この間上がったばっかりじゃない」

「実績を出したら上げると予告したでしょう。今回の依頼は貢献度が高かったですしね。ほらほらカードを出してください」


Cランクになった。


「商業ギルドでの活動もお考えでしょうし休息も取る必要もありますが、あまり間を開けずに依頼を受けてくださると助かります。もちろんギルドからの強制はありませんので選んでくださったらありがたいな…という程度に覚えていてくださると嬉しいです」


「あまり悲惨な現場はダメだ。娘がいるから」

「それは当然ですね」

カミロさんが麗しいエルフの美貌でにっこり笑う。


「リオさんとカナさんを見ると孫とひ孫を思い出しますよ」



 父さんと私が驚きに固まるとカミロさんは、やっとお返しが出来たと言わんばかりににんまりと笑った。

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