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坂の上のりんご  作者: さくら れいな
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他のお店は大箱と呼ばれる店舗もあったが、女の子特有の「群れ」を作り、仲間を作り人の悪口や噂話をするが、ここは派閥もなければ、特別扱いもなく、悪口を言う子もいなかったので、本当に居心地の良いお店だったが、

いつまでもお店に居座れば、他の子が育たないので5年いて、

次のお店に移ることにした。


新しく出来たお店で開店してまだ3か月のお店、ここもみんないい人が多かった。

ある日、お客様が2人で来店。一人は指名のないフリー、

一人は担当と場内の子が決まっていた。

お席にお邪魔し、お話していると、場内で呼ばれた女の子を指さし、

「明日、この子の誕生日なんだ。明日4人で食事出来ないか?」

「私なんかがお邪魔してもよろしいんですか?」

「大丈夫。彼も君を気に入ったようだよ」

もう一人のお客様に

「うん。ぜひ食事をしてほしい。」

「わかりました。ありがとうございます。」

その日は、翌日の待ち合わせ場所や時間を決めてお帰りになった。


翌日、お客様と料亭でお食事しながら、

「日本酒は飲んだことある?」

「いいえ、ございません。」

「これを飲んでごらん。」

一口飲み、

「え?これお酒ですか?なんかお水みたいですっごく飲みやすくて美味しいです。」

「これは上善如水というんだよ。」

「初めていただきました。」

お酒が飲める年になったとはいえ、まだお酒の飲み方を良く知らない私は、

お客様に勧められるがまま、日本酒をぐいぐい飲んだ。

どうやら同伴中に潰れ、寝てしまったようだった。

私としたことが、なんと恥知らずなことをしたのか・・・


気づいたらお店のロッカー室で寝ていることに気づいたが、

頭の上でコソコソと話し声が聞こえてきた。

何を話してるのか、狸寝入りで会話を聞いていると、

「この女、人の客と同伴しやがって勝手に潰れてんの。ほんと迷惑だわ。」

何を言っているのか、私はフリーのお客様の担当になっているから、

誰にも文句は言えないはず。

元来、瞬間湯沸かし器な性格、曲がったことが大嫌い。

ムクッと起きて

「貴方のお客様と同伴はしていないわ。

フリーのお客様と同伴して何が悪いのかしら?」

「フリーだろうが何だろうがアンタの客じゃねーだろ‼」」

と怒りをそのまま吐き出すように文句を言われ胸倉をつかまれた。

その瞬間、抑えていた何かが頭の中で弾ける音がした。

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