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坂の上のりんご  作者: さくら れいな
17/24

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話しは戻り、

3時間ほど私が7割話し、無口な彼はうなずくか返事をするくらいだったが、

他にも私を指名してくれる席があったので、そこで息抜きになった。

「はぁ、やっとゆっくり出来るわ~」

「どうした?ずいぶん疲れてるねぇ」

「う~ん、一人お客様がお話してくれないのに、指名をもらったんだけど、

ずっと私がしゃべりっぱなしで疲れちゃったのよぉ」

本当は絶対お客様の悪口やお客様のことを誰かに話すのは

やってはいけないことだが、

どうにも疲れるし、ちょっとだけ愚痴をこぼしてしまった。

「そうか、人気者も大変だなぁ」


そして無口だったお客様が帰り、お店も終わり帰る支度をしていると、

クロークで呼ばれた

「怜奈さん電話、たぶんさっきのお客様だけど、アフターは行かなくてもいいよ。

あれは疲れるからさ」

「わかった。でも行くよ?気になるじゃん、仕事も聞けないし、

どんな人か誰も知らないなんて気持ち悪いもん」

「じゃあ何かあったら電話して?オレ店にいるから」

アフターに誘い、そのままホテルに連れ込もうとする輩もいるので、

必ずアフターの時は男の子が店で待機してくれたので、安心してアフターに行ける。

電話を替わり、

「お待たせいたしました、怜奈ですが?」

「さっきは有難う、アフターいけないかな?」

次のために行こうと決めていたので、

「はい、大丈夫ですよ」

「そうか、じゃぁお店の裏で待ってるよ」

黒服から

「大丈夫か?」

「大丈夫じゃないけど、次のために行っておくわ」

「お前、すげーな」

「だってNO1だもん」

とアフターに行った。

アフターに行くと、彼はよくしゃべった。

(なんだ、こんなに話せるんじゃん)

お食事しながら色々話を聞いていると、何かがおかしい、歯切れが悪い。

聞いてはいけないと思いながら

「お仕事、何されてるの?」

「ごめん、実はスカウトしにあの店に行ってたんだ。

2~3か月に一度のペースでね。

でも着く子みんな同じ質問ばかりでさ、話すのもめんどくさくなったんだよね、

俺さ多分お店で変な客って言われてない?」

「言われてるぅ、あはは」

「だろうな。で、今日行ったら君が来て、俺を褒めてくれたじゃん、

あ、この子だ!って思って指名したんだけど、君をスカウトしたい、ダメかな?」

「水商売のルール知ってる?他の店に入ってスカウトするのは

ルールに反すると思わない?」

「いや、分かってるんだけどさ、あの店がこの辺で一番大きいしさ・・・」

「そういう問題じゃないでしょ、曲がったことするの大嫌いなの」


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