9,石川県
2025年4月16日。
とある高等学校にて。
阪本紀子はとある場所に向かっていた。
体育館の裏。
先生に呼び出されたのだ。
休み時間の間に呼び出され、友達には「先生に呼ばれたから」と言い、その場所に向かう。
そこで何が行われているのかというと、体の関係。
阪本はその状況が嫌という訳ではないし、なんなら乗り気だったのだ。
クラスの中でも一軍女子の中にいて、時々男子がビッチやらなんやら噂を立てている。
実際、先生に対しては行っている訳だが…
そうしている理由はただ1つ。
テストの答えを貰えるためである。
自分の欲を満たしながらテストで良い点数を取れる、こんな一石二鳥なことがあって良いのだろうか?
そう思いつつ充実した生活を送っていたのだ。
しかし、つい先週ぐらいに先生との行為を見られてしまった。
目撃したのはクラスでも目立たない女子の玉木明。
少し乱れた手入れをしていないような長い髪、黒縁メガネと陰キャと呼ばれるオーラが体からムンムンに湧き出ている。
ボブで少しカールがかっていて、ナチュラルメイクですら濃く感じられてしまう阪本とは大違いだ。
しかし、人は見た目に寄らない。
見られた当初、阪本は玉木を脅そうとした。
だが、阪本は逆に脅されてしまったのだ。
「テストの答えを自分にくれれば誰にも言わない。」
そう言われ仕方なく従っている。
この脅しを受けた時、普段は感じない恐ろしさを玉木の中に感じたのである。
けれども、それだけでバレないで済むというのならかなり安い話であった。
従わない理由もない。
行為が終わり、休み時間も終わる。
あとは退屈な授業がすぎるだけ。
そうしたら家に帰るのだ。
阪本の両親は共働きで遅くまで帰ってこない。
早くても20時ぐらいに帰ってくれば早いぐらいだ。
家に帰り、扉を開けようとする。
ふと、視線を感じ横を見た。
誰かが立っている。
男だ。
こちらに歩いてくる。
「誰?」
顔が見えた。
「なーんだ。脅かさないでよ。」
歩いてきたのは、阪本の彼氏だった。
「我慢できなくて来ちゃった。
親いないんでしょ?だったらゆっくりしてけるかなと思って。」
「連絡ぐらいしてくれてもいいんじゃない?」
「あ〜ごめん。気持ちが先走ったわ。」
そうして2人で家の中に入った。
もちろんのことだが、彼氏は坂本が先生と体の関係を持っていることなど知らない。




