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帝國連合艦隊〜史上最大の空母艦隊出撃!!〜  作者: 007


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対策会議4

1942年10月28日。アメリカ合衆国首都ワシントンDCのホワイトハウスでは、ルーズベルト大統領が対策会議を開催していた。その内容は大日本帝国による電撃的な太平洋制圧への対策だった。何せ突然の軍事行動であった。大英帝国からの脱出作戦の対応や、軍拡に忙しくまだ軍事行動は行わないだろうという予測をした矢先だった。しかも1カ所だけでなく同時多発的に行い、太平洋上でハワイ諸島はある意味で孤立してしまった。その状況ではアメリカ合衆国は西海岸とアラスカ州沿岸部まで、事実上影響圏を狭められてしまったのである。何せミッドウェー島とジョンストン島を占領した大日本帝国は、後続する輸送船団から守備隊と工兵部隊を揚陸させ即座に港湾施設と飛行場を修復させた。

飛行場が修復されると早々に航空隊が派遣され、海上保安庁の護衛隊群に護衛された輸送船団が航空隊用の補給物資を揚陸し、そのまま輸送路まで確保した。そして早くも翌26日からハワイ諸島は大日本帝国により空襲を受ける事になったのである。ミッドウェー島には大日本帝国陸軍航空隊が展開し、ジェット戦闘機火龍・二式戦闘機鍾馗・重爆撃機連山・各種支援機が配備された。ジェット戦闘機火龍はミッドウェー島直掩専用として、二式戦闘機鍾馗と重爆撃機連山がハワイ諸島爆撃を担当した。ジョンストン島には大日本帝国海軍航空隊が展開し、ジェット戦闘機烈風・局地戦闘機紫電・重陸上攻撃機深山・各種支援機が配備された。陸軍航空隊と同じくジェット戦闘機烈風はジョンストン島直掩専用として、局地戦闘機紫電と重陸上攻撃機深山がハワイ諸島爆撃を担当した。

その為にハワイ諸島は昼夜を問わずの爆撃を受ける事になったのである。本土から距離が離れており補充が容易ではないという条件は同じながら、機体性能差が大きい為にアメリカ合衆国陸軍航空軍と海軍航空隊・海兵隊航空隊は急激に稼働率を落としていった。そして迎撃の心配が無くなった重陸上攻撃機深山と重爆撃機連山はハワイ諸島の軍事基地に対して、大規模な空襲を行った。飛行場は滑走路と格納庫を破壊し、海軍基地はドックや埠頭も破壊した。更に弾薬庫や燃料タンクも破壊し、そもそもの兵站補給も断つことにしていた。更に大日本帝国海軍連合艦隊は潜水戦隊を派遣し、ハワイ諸島とアメリカ合衆国本土の補給線寸断を行っていた。せめてもの救いは太平洋艦隊が西海岸にいた為に、被害を受けていなかったがそれでルーズベルト大統領の気持ちは静まっていなかった。

ルーズベルト大統領は事態打開の為に方法があるのか、軍首脳陣に尋ねた。それに海軍クイーン作戦部長・陸軍マーシャル参謀総長・陸軍航空軍アーノルド司令官は顔を見合わせた。現状では正直打つ手無しだったからである。ルーズベルト大統領もそれは理解できていたが、状況を変える必要は痛感していた。大軍拡は順調に進展していたがそれがある程度成果を出し、潤沢な兵力を確保してから反攻するしか無いのも事実だった。それが分かったルーズベルト大統領は軍首脳陣に、軍拡と兵数増強に力を入れるように語り退席させた。そして別室に待機していたグローヴス准将を入室させたのである。

ルーズベルト大統領にとって現在の希望は『マンハッタンプロジェクト』による核兵器開発であった。その進捗についてルーズベルト大統領は、グローヴス准将に尋ねた。グローヴス准将は開発は順調であるが問題は核物質であると語った。ウラン濃縮やプルトニウム抽出には時間が必要であったからだ。それに時間を取られ過ぎると開発自体に遅れが出るとして、グローヴス准将はルーズベルト大統領に機械増産の為に予算の増額を要求したのである。それは意外な申し出でありルーズベルト大統領は驚いたが、計画の責任者が言うからにはその判断は採用するべきだとして予算増額を認めたのである。

グローヴス准将はルーズベルト大統領に感謝の言葉を述べたが、気になる点があると語った。その気になる点とは、大英帝国を脱出した科学者と技術者が大日本帝国に協力し、大日本帝国も核開発を行うのではないかというものだった。その指摘にルーズベルト大統領は、一理あると頷いたのである。だがルーズベルト大統領はウラン鉱石の産地を全て掌握している事から、その可能性は低いだろうと語った。当時のウラン鉱石の主な産地はアメリカ合衆国コロラド州・カナダ北部・チェコのヤーヒモフ・ベルギー領コンゴが知られており、その4カ所全てがアメリカ合衆国とフランスの支配圏にあった。その為にルーズベルト大統領はある種自信に満ちていたが、グローヴス准将はまだ心配であった。その心配を危惧したルーズベルト大統領は予算増額は更に大規模に行うと約束したのである。

グローヴス准将は取り敢えず心配は忘れて、予算増額による開発促進を約束した。だがグローヴス准将の気になる点は的を得ており、大日本帝国は大英帝国を脱出した科学者・技術者に協力を得て核開発を行っていたのである。

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