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太平洋平定作戦

1942年10月25日。大日本帝国は久し振りとなる陸海軍共同の大規模作戦を開始した。アメリカ合衆国が未だに軍拡を行っており、太平洋艦隊も西海岸にいる事が確認出来ていたからの作戦であった。その作戦は『太平洋平定作戦』であり、太平洋のアメリカ合衆国ハワイ諸島以外を全て占領するというものだった。その為に大日本帝国海軍連合艦隊はトラック島沖海戦以来の、全戦力を投入するという大規模なものになっていた。各機動艦隊は再び再編されており、第1機動艦隊は超弩級空母大和級3隻と重装甲空母秋津洲が配備。第2機動艦隊は正規空母金剛級4隻が配備。第3機動艦隊は正規空母扶桑級4隻が配備。第4機動艦隊は正規空母赤城級2隻と正規空母蒼龍級2隻が配備。第5機動艦隊は正規空母長門と正規空母大鷹級3隻を配備。第6機動艦隊は正規空母陸奥と正規空母大鷹級3隻を配備。このように再編されたのである。そして攻略目標は第1機動艦隊がアメリカ合衆国領ウェーク島とミッドウェー島・ジョンストン島。第2機動艦隊がクェゼリン島の奪還。第3機動艦隊がアメリカ合衆国領パルミラ環礁とキングマン島。第4機動艦隊がアメリカ合衆国領ジャーヴィス島とベーカー島・ハウランド島。第5機動艦隊がアメリカ合衆国領サモアとフランス領ニューカレドニア・ウォリスフツナ。第6機動艦隊がフランス領ポリネシア。以上を攻略する計画だった。この同時多発的攻略により太平洋でのアメリカ合衆国の勢力圏を、一気に狭めてハワイ諸島以北と以東に抑え込む計画だった。特に南太平洋からはフランスの勢力圏も排除する事により、圧倒的ともいえる優位性を確立するものでもあった。

この為に海上保安庁の『戦時増強計画』も海軍の『戦時艦船急速建造計画』と同じく、強力に推進されており輸送船団護衛の護衛隊群が6個から20個に大幅に増強され、太平洋平定作戦で攻略する島々の補給路を確立する事になっていた。その為に攻略する大日本帝国海軍連合艦隊の各機動艦隊には、海上保安庁の護衛隊群が輸送船団を護衛しながら追従しており、攻略次第即座に輸送船団から工兵部隊を揚陸し滑走路と港湾を整備する事になっていた。そして整備が終わると陸軍と海軍の航空隊が進出し、勢力圏の防衛を担う事になっていたのである。




『1942年10月25日に開始された太平洋平定作戦は、完璧に遂行され大日本帝国は一切の被害を受ける事無く全ての島々を占領する事に成功した。ジョンストン島攻略作戦中にハワイから飛来した、アメリカ合衆国陸軍航空軍B-25は第1機動艦隊に早々に捕捉された。その為に第1機動艦隊は迎撃を行う事になったが、第1機動艦隊司令長官中野真知子大将(1942年10月に士気高揚の策として、山本総理兼海相と東條陸相が全軍人の昇進を発表し、全員が一律に1階級昇進した。)はジェット戦闘機烈風の実戦投入が出来るとして、麾下の超弩級空母大和・武蔵・信濃、重装甲空母秋津洲の4隻に、ジェット戦闘機烈風のみで迎撃を行うように命令した。これにより各空母からジェット戦闘機烈風が蒸気カタパルトにより一斉に射出され、ジョンストン島攻撃部隊の護衛をしていた陣風艦上戦闘機は待機命令が出された。

そしてアメリカ合衆国陸軍航空軍B-25は自らが新型機である自信から、大規模な編隊を維持しながら大日本帝国海軍連合艦隊第1機動艦隊に接近した。そのB-25の大編隊にジェット戦闘機烈風が襲い掛かったのである。B-25のパイロット達は驚きパニック状態だった。大日本帝国がジェット戦闘機を開発している事が予想外だったからである。だが現実は目の前に存在し、恐ろしい破壊力の攻撃を仕掛けてきたのだ。ジェット戦闘機烈風は30ミリ機関砲4門と13ミリ機銃6門、そして50ミリ噴進弾14発という重武装を一気にB-25に対して解き放った。圧倒的な攻撃に重装甲を誇るB-25と言えども耐えきれず、僅か1回のすれ違いざまの攻撃により大編隊はズタズタに引き裂かれた。

もはや攻撃どころでは無かった。アメリカ合衆国陸軍航空軍のB-25隊は何とか態勢を立て直そうとしたが、そこに再度ジェット戦闘機烈風が襲い掛かった。噴進弾は撃ち尽くしたが機関砲と機銃は残弾があり、残るB-25の機体に次々と撃ち込まれた。この攻撃によりアメリカ合衆国陸軍航空軍B-25は全滅したのであった。』

小森菜子著

『帝國の聖戦回顧録』より一部抜粋

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