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決闘場所はピザの斜塔!?美味しそうな名前です!

朝食後、現れたスターに今日の食事がパンだった理由を聞き、美琴は盛大に嘆息した。


「わたしのせい、ですよね」


「基本的に君だけだからね。お米を食べるのは」


「食べ過ぎると太る原因になりますし、これからは少し控えた方がいいでしょうか?」


「難しい問題だね。好物を無理やり減らすとストレスが溜まって逆効果になりかねないから、ある程度お米が減ったらこまめに買いに行くといいかもしれないよ」


「それは太るという問題から目を背けているような気がする(汗)」


「大丈夫だよ。美琴ちゃんはきっと食べても練習試合でたくさん体力を消耗するだろうからね。

まあ、今日のは文字通りの死闘だけど。それじゃあ、行ってらっしゃい」


白いハンカチを取り出し涙ぐみながらバイバイと手を振るスターに、美琴も真剣な眼差しを向け。


「美琴、行ってきます!」


「必ず帰ってくるんだよ。帰ってきたら好きなだけおにぎりを食べさせてあげるから」


「本当ですか!?」


「わたしは嘘を突かない主義だからね。だから頑張ってくるんだよ」


「はい!」


「なんだか美琴さんもスターさんにうまく乗せられている気がする。

というかこのやりとり、昔のドラマみたい」


美琴とスターの会話を聞いてヨハネスが呆れ半分でいると、カイザーが巨体を屈めて部屋に入ってきた。


「隊長、おはようございます」


「おはよう、ヨハネス」


「やあ、カイザー君! おはよう! ちょうどいいところに来たね。実は君に頼みがあるんだ」


「頼み? 大抵のことなら引き受けますよ」


「それじゃあ、はいコレ」


スターがカイザーの手に持たせたのは一台のビデオカメラだった。


「コレは――」


「これでヨハネス君と美琴ちゃんの雄姿をばっちりと映してほしいんだ」


「加勢するのではなく、撮影ですか」


「当たり前だよ。君が参戦したらルールを破ることになるからね。

相手が2人と言ったら2人だよ。敵であれ約束は守るためにあるからね」


「わかりました」


カイザーが頭を下げて同意したのでスターは満足げに微笑み、指を鳴らして姿を消した。



ヨハネス、美琴、カイザーの三人が向かったのはメープルが指定した闘技場だった。


そこは昔は栄えている街だったが、今では廃墟と化し誰も住んではいなかった。


町の名物として作られた闘技場も昔のままに残っている。


建造物を見たヨハネスは顎に手を当て呟いた。


「まるでピサの斜塔みたいだね」


「ピザの斜塔……ですか? 美味しそうな名前ですね。形はあまり似ていませんね」


「美琴さん、ピザじゃなくてピサだよ」


「あっ、そうなのですね。わたしとしたことが聞き間違いをしてしまいましたね」


「とにかく中へ入ってみようよ」


闘技場の中には円型に観客席があり、その中央にプロレスのリングが設置されてある。


「お客さんがいないと、何だか少し寂しいみたいです」


「いや。その方がかえっていいかもしれん。どのような惨劇が起きるかわからない。失神する観客も出るだろうし、いない方が幸運かもしれぬ」


「あなた達、この試合場は気に入っていただけたかしら」


声がしたので三人が上を見上げると、パラシュートで降りてくる人影が2名。


1人はメープル=ラシック。そしてもう1人は正体不明の怪人だ。


メープルはいつものように棒つきキャンディーを口に咥えながら、美琴達を睨み。


「それでは初めましょうか。スター流の門下生達をかけた死闘をね」

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