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樹といつきのTS日記  作者: 小早川 茜
5/6

秘密

ブックマークありがとうございます!

母さんに連れられて、僕はいま自分の部屋にいる。


「母さん、突然どうしたの?」


「あなた、ほんとに樹ね?樹なのね?」


「うん、そうだよ。」


僕がそう言うと、母さんが突然抱きついてきた。


「ああー!可愛いぃー!いつの間にそんなに可愛くなっちゃったのー!?」


そう言いながら母さんは僕をギュッと抱きしめる。


そろそろ苦しい…


「か…母さん…はなして…」


「おっと、少し取り乱したわ。」


少しどころじゃないよ。


「なんで母さんは僕がこんな姿になったのに僕だって分かったの?」


「なんでって、樹は樹じゃない。それに面影残りまくりよ。」


「そ、そうなんだ。それで、なんで僕を連れてきたの?」


「あ、そうそうそれだわ。私が樹のことをちゃんと認識できたのは、ちゃんとした理由があるの。

それはね……うちの家系はね…性別が変わることがあるのです。」


その言葉で僕は言葉を失った。


「あ、正確には男の子が女の子になってしまうの。」


「せ、性別が変わる…?」


待て待て、うちの家系?という事は僕の他にも誰かこんな目にあってるのか?


「ねぇ、母さんはもしかして…」


「あぁっと安心して。母さんはもともと女性よ。」


「じゃあ僕の他には誰がこんな目に?」


「えぇっとねー、1番身近なところで言うと、お婆ちゃんね。あと親戚の麻耶おばさんね。」


「え!?2人も!?」


僕はびっくりしたとともに、そんなに頻繁に起こることなら大丈夫何じゃないかと、心のどこかで少し安心してしまった……安心してる場合じゃないけど。


「あ、そうだ母さん!高校は!?高校はどうなるの!?」


僕は4月から通う高校のことを思い出し母さんに聞いた。


「高校にはちゃんと通えるわよ。華の女子高生としてね!」


何故か母さんはドヤ顔でそう言いながらこっちを見た。


「高校には通えるのね。良かった〜。」


僕はそこで一安心したとともに、ある言葉が引っかかった。


「…女子…高生……?」


「そうよ。今のあなたの姿を見たら必然的にそうでしょう?」


「…あ、そっか。そうだよね…。いやでもでもでも!受験したのは男の時だよ!」


「そうねー。じゃあ明日戸籍かえにいきましょう。」


「そんな簡単に!?」


戸籍ってそんな簡単にどうにか出来るものだっけ?


「でも、麻耶おばさんも、お婆ちゃんも、そうやってきたのよー。中学が一緒の友達は大悟くんだけでしょ?そうだ、明日戸籍変えに行った後に大悟くん家に行ってきなさいよ。」


「え、なんで?」


「一緒に高校に行くんだから早めになれてもらいましょー。」


「そうか。そうだね。」


あすの予定が決まった。


いつもふわふわしてる母さんだけどいざと言う時は頼りになるな。


「それじゃ、樹は少しここで待ってて。」


「え、う、うん。分かった。」


全然わかってないけど。


そう言って母さんは部屋を出ていった。


僕は取り敢えずなんとかなりそうだと胸を撫で下ろした。


その時に手が胸にあたって驚いたのは言うまでもない。

恒例の登場人物紹介ー!

今回は母さんです。


名前 小柳(こやなぎ) 真由(まゆ)

性別 女

身長 155

年齢 35

樹の母。

いつもほわほわしていて、見た目が若いので、大学生に間違えられることもしばしば。

怒るとすっごく怖いらしい。

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