秘密
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母さんに連れられて、僕はいま自分の部屋にいる。
「母さん、突然どうしたの?」
「あなた、ほんとに樹ね?樹なのね?」
「うん、そうだよ。」
僕がそう言うと、母さんが突然抱きついてきた。
「ああー!可愛いぃー!いつの間にそんなに可愛くなっちゃったのー!?」
そう言いながら母さんは僕をギュッと抱きしめる。
そろそろ苦しい…
「か…母さん…はなして…」
「おっと、少し取り乱したわ。」
少しどころじゃないよ。
「なんで母さんは僕がこんな姿になったのに僕だって分かったの?」
「なんでって、樹は樹じゃない。それに面影残りまくりよ。」
「そ、そうなんだ。それで、なんで僕を連れてきたの?」
「あ、そうそうそれだわ。私が樹のことをちゃんと認識できたのは、ちゃんとした理由があるの。
それはね……うちの家系はね…性別が変わることがあるのです。」
その言葉で僕は言葉を失った。
「あ、正確には男の子が女の子になってしまうの。」
「せ、性別が変わる…?」
待て待て、うちの家系?という事は僕の他にも誰かこんな目にあってるのか?
「ねぇ、母さんはもしかして…」
「あぁっと安心して。母さんはもともと女性よ。」
「じゃあ僕の他には誰がこんな目に?」
「えぇっとねー、1番身近なところで言うと、お婆ちゃんね。あと親戚の麻耶おばさんね。」
「え!?2人も!?」
僕はびっくりしたとともに、そんなに頻繁に起こることなら大丈夫何じゃないかと、心のどこかで少し安心してしまった……安心してる場合じゃないけど。
「あ、そうだ母さん!高校は!?高校はどうなるの!?」
僕は4月から通う高校のことを思い出し母さんに聞いた。
「高校にはちゃんと通えるわよ。華の女子高生としてね!」
何故か母さんはドヤ顔でそう言いながらこっちを見た。
「高校には通えるのね。良かった〜。」
僕はそこで一安心したとともに、ある言葉が引っかかった。
「…女子…高生……?」
「そうよ。今のあなたの姿を見たら必然的にそうでしょう?」
「…あ、そっか。そうだよね…。いやでもでもでも!受験したのは男の時だよ!」
「そうねー。じゃあ明日戸籍かえにいきましょう。」
「そんな簡単に!?」
戸籍ってそんな簡単にどうにか出来るものだっけ?
「でも、麻耶おばさんも、お婆ちゃんも、そうやってきたのよー。中学が一緒の友達は大悟くんだけでしょ?そうだ、明日戸籍変えに行った後に大悟くん家に行ってきなさいよ。」
「え、なんで?」
「一緒に高校に行くんだから早めになれてもらいましょー。」
「そうか。そうだね。」
あすの予定が決まった。
いつもふわふわしてる母さんだけどいざと言う時は頼りになるな。
「それじゃ、樹は少しここで待ってて。」
「え、う、うん。分かった。」
全然わかってないけど。
そう言って母さんは部屋を出ていった。
僕は取り敢えずなんとかなりそうだと胸を撫で下ろした。
その時に手が胸にあたって驚いたのは言うまでもない。
恒例の登場人物紹介ー!
今回は母さんです。
名前 小柳 真由
性別 女
身長 155
年齢 35
樹の母。
いつもほわほわしていて、見た目が若いので、大学生に間違えられることもしばしば。
怒るとすっごく怖いらしい。




