兄との差
一様戦闘ありますが、スッと終わります笑
ジンとテンゼンは一礼してから構えをとる。
テンゼンは刀を抜き中段に構えるオーソドックスな構えだ、対するジンは剣を抜かず腰の鞘に収めたまま掬に右手を這わせる。
「さて、リュウ君この勝負どちらが勝つかな?実力はほぼ同等、テンゼンの方がちょっと上って所だろうね」
「正直僕は兄さんの強さの底がわかりません、テンゼンさんもそうだとすれば僕に予想はできません」
リュウキはわからないとはっきりデイダラに伝える。
「うんうん、たしかに今のリュウ君にジン君が本気を出したらチリのようにやられるだろうからね」
チリのようにやられると言われてリュウキもちょっとだけムっとする。
「確かに兄さんには負けるでしょうが少しは粘って見せます」
リュウキも幼い頃から刀を振ってきたのだプライドはある、例えジンがどれほど強かろうと少しは粘れると反論する。
「いや、それは無理だろうね」
「何故ですか?」
それでも無理と言ったデイダラにリュウキは少しだけムキになって言う。
「ん〜?まぁ今からわかるさ、君とジン君じゃ大きな差がある。それは多分今のままじゃ決して埋まらない差だ」
そう言うとデイダラは対峙している二人に視線を送る。
「さぁ、どうやらはじまるよ。まずは見てみたまえよ、君の兄の実力を」
そう言われてリュウキはデイダラに向けていた視線を修練場で向かい合う二人へと戻す。
ちょうどリュウキが視線を戻したタイミングでジゲンが開始の合図を叫んだ。
「はじめ!」
ジゲンの開始の合図と共に二人の姿が掻き消える、それと同時に甲高い金属音が修練場に響く。
キン!!
一度の金属音で勝負は決した。
ジンがテンゼンの喉元に刀を突きつけていた。
「いやまいった、あれをいなされるとは思ってなかったよ」
「今のはたまたまな節がありますが、二年前とは違いますよテンゼンさん」
「そこまで、勝負有り」
ジゲンが手合わせの決着を宣言して二人は一歩引き刀を鞘に収めて一礼した。
リュウキはただただ唖然としていた、一回の交錯で決した勝負、しかも自分は二人の動きを目で追えなかったため何が起こったかさっぱりわからなかったからだ。
そんなリュウキにデイダラは声をかける。
「どうだいリュウ君?君の兄に君は粘れるかい?」
「すみません、出過ぎたことを言いました」
リュウキは自分とジンの差がここまであるとは思いもしていなかった。
「いや、そこで認められるなら君は成長できるさ、自分のいる現在位置をしっかりと把握するのは強者でもなかなか難しい、慢心やプライドが邪魔をして認められない者の方が多いからね」
デイダラはそう言うと視線をテンゼンに戻して口を開く。
「テンゼン、今のは歩幅が若干浅い」
「はい、師匠」
デイダラはテンゼンに改善点を教えるとリュウキに視線を戻す。
「さて、こっから二人は拮抗するだろう、その間リュウ君はお勉強の時間だよん」
「あの、デイダラさん」
「ん?なんだい?」
「なんでテンゼンさんは呼び捨てで僕は君付けなのでうか?」
「ああ、それは君を認めていないからさ」
さらっと言われてリュウキは黙る。
「いいかいリュウ君、俺っちが認めた時君の君付けがなくなる、そう思って修行に励んでくれ?」
「わかりました」
リュウキは短かな目標ができそれに向かって走り出す、一つ一つ目標を達成していけば、いつかジンやジゲンに追いつけるはずと信じて。
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次はジン視点(?)の話にします。




