大事な話
おつかれさんです!
今日も今日とて平日ですね〜
ジンはジゲンに連れられて書斎に入る。ジャスもついてくると思っていたジンはジャスがついてこなかったことに少し困惑した。
「で、二人だけの話ってなにさ」
「ひとまずは、お前がどこまで剣技を身につけたか聞きたいところではあるな」
「ああ、緋剣二門までかな」
「かっかっか、その歳でそこまで行くのは流石わしの息子と言うところか」
ジンとジゲンに血の繋がりは全くないのはジンもわかっているがジンが引き取られたのが幼かったためジゲンはもはや血を分けた息子であると思っている。
「いやどうかな?母上の息子だからじゃない?」
「まったくお前も素直じゃないな、誰に似たんだか」
「それは親父殿だろう」
二人が笑うとジゲンは真剣な顔つきになる。
「さて、帰ってきて早速話はしたがお前を騎士団に迎え入れる話だが、来週にも話を進める所存だ」
「急だね、そんなに切羽詰まる事があんの?」
「まあ、早めに騎士団に慣れておくという事にはなるだろうが、どうやら帝国がだいぶきな臭い」
「たしか陛下の話では」
「ああ、陛下のというよりデイナーの読みだな。だが奴の読みよりだいぶ帝国は遅くなった。北がそれだけ精強だったからってことだろう」
「でも、俺を騎士団に組み込んだところで戦争に勝てるなんてあり得ないでしょ?」
「ありえんな、自惚れだ。お前であろうとわしであろうと兵士、一個人の力など戦争ではただのちょっといい駒に過ぎん、指揮官ともなれば別だがな」
「じゃあ、なんでさ」
「お前に戦争を経験させるためだ」
「戦争を経験・・・・・・?」
「そうだ。どれだけお前が剣の腕を磨き個人として研鑽を積もうとも戦争とは別だ。達人でも流れ矢で死ぬのが戦争だ」
ジンはジゲンの言葉が今までで一番重たい事に喉を鳴らす。
「たしかに師匠の修行は過酷であるし、死ぬかもと思うこともしばしばあったはずだ」
「うん」
「だが、戦争は違う師匠はお前を強くしようとしているが戦争は敵兵を殺してなんぼだ。そこに名誉も尊厳もありはしない。あるのは生か死だけだ」
ジゲンは元々平民の出であるため貴族の誇りを持って戦場に赴くという事の意味を理解できなかった。ジゲンが戦争に行くのは大事な者を守るためだけである。
「お前が戦争で使い物になるか、早いうちに知っておいた方がいい」
「親父殿」
「厳しい言い方をしたが、お前の道でもある無理強いはしない、学校を卒業してそこから戦場に出るのが通例ではあるからな」
「いや、行くよ」
ジンは真剣な目でジゲンと見つめ合う。
「ガキの頃親父殿が言ってたよな、命を賭ける覚悟と奪う覚悟、剣を持つ覚悟って」
「そんなこともあったな」
「まだその覚悟はわかんないけど、守る覚悟だけは決めて来た」
ジゲンは頬を吊り上げて息子の成長を喜ぶように「そうか」と呟いた。
「さて、あとはルイにどう話したもんかだな」
最後の難関にジゲンは後頭部をガシガシと掻くのだった。
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