さらば平和
これにて番外編終わり!
次から少年編です!
修行内容は後ほどゆっくり書こうか書かないか......気分次第でw
ジゲンが来た道を戻りながら先程までのことを思い返す。
「どら、お前も久々にしごいてやるか」
師匠のあの言葉から一戦交えてジンを預けて帰ってきた。
(どうやら師匠は息子を気に入ったらしいな。ジンが死なんか心配ではあるがまあ、奴なら問題なかろう)
自分の幼少期を思い出しながら身震いをしたジゲンだが考えるのを放棄して楽観的に大丈夫だろうと思い歩みを進めるのだった。
先程のジゲンと毛だるまのタイマンはジンの知る人の動きではなかった。
スーパーなんちゃら人の戦いなんじゃなかったのかと思うジンは毛だるまについていって古屋に入る。
古屋に入ると中は外見よりかはマシだった。
囲炉裏や座布団などオオトリ家にあるものもあってジンとしては珍しくないがこの国的には珍しい物だった。
座布団に腰掛けると毛だるまは煙管に火をつけて大きく煙を吸い込んで吐く。
「さてガキ、名前は?」
「ジン」
「あん?目上には敬語だろうが」
「尊敬できない人に敬語を使う気にはなれない」
「なに?・・・・・・このわしが尊敬できねーってか?」
「今のところは」
「そうか」
特に怒った風もなく座布団から立ち上がり箪笥の前まで行く毛だるま、箪笥からナイフを取り出す。
カタンと物音がしジンが反射的にチラリとそちらに目をやり何もないことを確認してすぐに視線を戻す。
「え!?」
先程まで毛だるまの顔を覆い隠していた毛がすっかりなくなっていた。
ジンが驚いて立ち上がり声を上げると、毛だるまが振り返り老人なのにも関わらず力強い真っ黒の瞳でジンを見る。
「生意気だが、そうでなくては死んじまうからなそれくらいでちょうどいい」
ニヤリと笑いながら元毛だるまは恐ろしいことを口にするのだった。
「とりあえずガキ、てめーが教わる流派なんかは聞いてんのか?」
「いや何も、修行に行くって言われてついてきただけだ」
「そうか、そんじゃそっから説明する。てめーに今から教えるのは緋剣瞬刃流だ」
「秘剣?」
「緋剣の緋は赤いって意味だ」
「赤?」
「ああこの流派、瞬刃流は書いて字の如く一瞬で敵を斬り伏せる剣だ。基本的に刀に血をこびりつかせるのは二流や三流ってことだ。だが一人二人なら血はつかねーが大勢を斬れば流石に血がつく戦争で大勢を斬った先代たちがいつの頃からか恐れられ『緋剣』と呼ばれるようになった」
「つまり馬鹿みたいに人を斬って赤く染まった刀を見てそう言われたと?」
「そうだ。いつもなら血の一滴もつかない刀が真っ赤に染まってるそいつは何人も斬った証だ。だから人は畏怖と称賛を含んで呼ぶんだ、『緋剣』とな」
ジンは元毛だるまの説明に息を呑む。
「っと、わしはガクゼン。だがまあわしのことは師匠と呼べ尊敬してなくてもな。てめーに剣を教えてやんだからよ。5、6年で物にしろ」
「わかった、師匠」
ジンは5、6年でジゲンやガクゼンのようになれるのか疑問に思ったがしっかりと頷いた。
ガクゼンと名乗った老人は獣のように犬歯を見せて笑うのだった。
次の日から始まった修行はジンの想像を絶する物だった。
「いいか、この剣は普通の人間にはおよそ到達することのできない速度まで斬撃のスピードを上げるもんだ。体の使いかたを完璧に把握しろ。全ての筋肉とバネを使え。出なきゃ死ぬぞ」
「はい!!」
ジンは玉のような汗をかきながらガクゼンが言ったことを必死にこなす。
それは6歳の子供がこなすに粋を完全に超えていたがなんとかやっていた。
正直何度諦めようかとも思ったがその度にジンはジゲンに拾ってもらった恩や、ジゲンに何かあった時ルイやオウカやジャスやジョゼ、自分に優しくしてくれた人々を守らなければいけないと言う使命感で必死に食らいついくのだった。
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