前へ目次 次へ PR 82/118 「蕗味噌」 「たくさん頂いちゃいましたし、同期へのお裾分けも終わってますし……あとは」 「何をしておるか端女」 「わ! ……気配消すの本当にやめて下さいよ」 「ふん。ん? 蕗味噌《ふきみそ》ではないか。今夜の酒の肴はこれか?」 「あ、はい」 そうだ。まだいっぱいあってどうしようかと悩んでいたが、居たじゃないか。ここに大酒飲みのウワバミが。 さっと私の手から蕗味噌のはいった器をとった彼女は、上機嫌に縁側へと向かう。私はその背を追いかけた。