前へ目次 次へ PR 54/118 「ピアス」 がしゃんと音を立てて彼女のピアスが落ちた。彼女のピアスは大きくて丸い形をした金だ。 やっぱり重いんだこれ……とおずおず拾おうとすると、彼女が慌てたように掠め取った。 どうしたのかと彼女を見れば、耳につけ直していて、分厚い側面に。 「私の名前?」 「!」 「あの、なんで私の名前が」 「ーーっ!!」 彼女は何も言わずに立ち去っていったが、その耳も首筋も真っ赤だった。可愛いなぁと思う私の頬も赤いのを鏡だけが見ていた。