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「恋」

 出会いは最悪。

 仕事をしていた私を、気晴らしにと邪魔したのが彼女。思わず右頬を殴った私に。


「妾を殴るとは良い度胸」

「神は言った。右頬を殴られたら左も差し出せと」

「嘘であろう?」


 これが初めての会話だった。今思い出しても酷いが。

 そしてそれから度々現れ邪魔をされ苛立った私が。


「何故そんなに私の邪魔をするんです? 私のこと好きなんですか」


 と尋ねたら。


「な、あ! ふ、不敬であるぞ!」


 顔を赤くした彼女に恋を知った。


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