前へ目次 次へ PR 3/118 「壁ドン」 ぎりっ。 目の前より高い所から歯ぎしりが聞こえて、なんとなく笑いそうになった。もちろん自重したが。 「端女、貴様妾のことを差し置きなにを考えておるか!」 「別に、なんでもいいでしょう」 壁に押しつけられた背中、指を絡ませて顔の横で動きを封じられる。 はて、これはもしや恋人繋ぎというものでは? 「端女!」 「はいはい」 いまは一から十まであなたのことしか考えてませんと言えば、目の前の彼女は満足するのか。なんて戯言。