第1話
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「クララー、帰Rげふっ」
さて待ちに待った放課後である。昨日お小遣いをもらったので、今日は今まで買えなかった漫画やラノベを買って読まなければならない。時間は有限、タイムイズマネーである。余計な一動作を加えさせないで欲しい。
私は鞄に荷物を詰めて先程アルプスの少女の声真似をしていたお腹を押さえてしゃがみこんでいる親友の速見加那に声をかけました。
「そんなところで蹲っていないで早く帰るよ加那。」
一度声をかけたからもう義理は果たしただろう。私は廊下に向かって歩き出した。
「ちょっ、待ってよくらら。」
加那は慌て立ち上がり私を追いかける加那。私の横に並ぶと愚痴りだした。
「あぁ〜痛かった。あんたねぇ、いきなり腹に肘鉄はないでしょ。」
「だって加那がハイジの真似してからかうんだもん。」
私は頬を膨らませて怒っていることをアピールします。
「そこは私が悪いのは認めるよ。でもだからといってすぐに暴力に走るのはどうかと思うよ。まずは言葉で文句を言おうよ。」
「うぅ〜。」
正論です。加那の言っていることが正しいと分かっているんです。でも、
「・・・何て言えばいいか分からない。」
人と話すのが苦手な私はつい暴力に頼ってしまいます。
「最初から上手く出来るわけないよ。少しずつ慣れていこ。」
ねっ、と信号待ちで立ち止まった加那が私の方を見て優しく笑いかけます。その笑顔を見て私は、あぁかなわないなぁと思いました。きっと明日も加那はハイジの声真似をするでしょう。私のすぐ手が出る癖が直るまでは。私は加那と他愛のない雑談を加那としながら加那に出会えてよかったと自分の幸運に感謝しました。
「・ぶない!!!」
近くから怒鳴り声が聞こえてきました。私がそちらに意識を向けると目の前に壁がありました。
そして私の意識は途絶えました。
バチーンッ!!
お尻に焼けるような痛みを感じて私の意識は目覚めました。
目を開けると私が今まで見たことがない豪華な部屋が逆さまに視界に写ります。どうやら私は逆さまに吊るされているみたいですね。体はびしょ濡れで服を着ている感覚がありません。
また、部屋の中はどことなく緊張感に包まれていて、空気がピリピリしまいます。はっきり言ってかなり怖いです。
この状況に私はパニックをおこしてしまいした。どうにかしないとと思えば思うほどどうすればいいか分からなくなります。
どうしてこうなったんだろう・・・。さっきまで私は普通の女子高生でした。こんな目にあうとは思ってもいませんでした。
その時、私の脳裏によぎったのはさっきまで一緒にいた加那でした。
一緒にくだらない話をしたことやお姉さんぶられて説教されたこと、意地を張って困らせたことなどいろいろなことを思い出します。
加那!何処にいるの!
私達はさっきまで一緒にいました。今の状況が誘拐されたのだとしたら私だけが被害に合うとは考えられません。いや、むしろ幼児体型の私よりもモデル体型の加那の方がひどい目にあっているのではと思ってしまいました。
私の頭の中はその考えでいっぱいになり、気づいたら加那の名前を叫んでいました。
「おぎゃあ〜!」
・・・あれ?




