Select4:ルデン
【選択肢】
▶︎ルデン
※共通ルートシナリオも少しだけ入ってます。
次回エピソードで選択肢の分岐があります。
会話の内容が変化するため、目次から好きな選択肢のシナリオに飛んでください。
なお、選択肢が分岐する場合、後書きの方に選択肢を記入します。
「僕もいいかな?」
立候補してくれたのはルデンだった。
「おっけー! ……となると、レドも一緒に行く感じ?」
「そう……ですね……」
レドにしては珍しく、歯切れの悪い曖昧な返事をする。
チラリ、とレドは視線をルデンに移した。
「…………」
ニコリと微笑むルデン。
けれど何故か、その笑顔に有無を言わせない圧を感じた。
レドはすぐさまその変化を察し、答えた。
「……いえ、設営に人手が必要だと思うので、私はそちらに回ろうと思います」
そしてセシアンもまた、何かを察した一人である。
「え、えっとじゃあ買い出しはリルちゃんとルデンにお願いしよーかな!」
「ありがとう。ベリル、よろしくね」
「ええ、よろしくルデン」
「じゃ、俺らは設営班だな」
※
「設営場所はどうなさいますか?」
「ん〜あんま人の往来が気になんないとこがいいよな?」
「僕らがシーラに着いた時、最初に見た海岸辺りはどうかな?」
「お、いいんじゃねぇか? あとで合流すること考えたら分かりやすい方がいいし」
「それじゃあ早速準備に取りかかろうか!」
───────────────────
設営班と別れた私たちは、バーベキューの食材を買いに市場へと向かった。
「確かこの道を真っ直ぐ行けば市場だったよね」
「ええ。……あ、」
ふと、露店に目を向けると、思わず足を止めてしまう。
(この露店に出ている品、すごく可愛い……)
振り返ったルデンが、優しく声をかけてくれた。
「ん、どうかした? あぁ、その露店が気になってる? 立ち寄ってみようか」
「えっ、あ……顔に出ていた?」
「ふふ、うん」
「……でも買い出しもあるから、今回はやめておくわ」
「んー、でも僕も気になるし……ベリルがよかったら、僕に付き合ってくれるかい?」
「ルデン……。ええ、ありがとう」
(ルデンに気を遣わせてしまったわね)
申し訳ないなと思いつつ、彼の気遣いがとても嬉しかった。
「すみません、少し見せていただけますか?」
ルデンが店主の男性に声をかけると、店主はにこやかに手を広げた。
「ええ、もちろんです!」
露店には女性が好みそうな装飾品や布地などが揃えられていた。
「わ、どれも綺麗……」
「そうだね、とても良い品が揃っている。特にこの靴……異国の装飾を取り入れているのかな?」
「お客さんお目が高い! こちら、本日入荷したばかりの品なんです。お相手様によく似合うと思いますよ〜! よければ試着してみませんか? そこの椅子に腰掛けていただいてかまいませんので〜!」
「ありがとうございます。ほら、ベリル。ここに座って?」
「え!?」
ルデンに手を引かれ、椅子に腰掛ける。
するとルデンは地面に膝をつき、私の前で傅いた。
「ル、ルデン!?」
「いやぁ〜お客さん、絵になりますねぇ! まるでどこぞの王子のようだ! はっはっは」
(ほ、本物なんです……!! どこぞの王子ではなく、この国の王子なんです……!!)
傅くなんて行為は、本来自分より身分の高い者に行うものであって、決して王族が一般人にする行為ではない。
「ベリル、靴を片足脱いでくれるかい?」
脳内でパニックになりつつ、彼に言われた通りに靴を脱ぐ。
「失礼」
「ひゃあっ!?」
ルデンは私の足を優しく支え、靴を履かせてくれる。
「うん、やっぱり似合うね。可愛い」
顔を上げ、私を見て言う彼に戸惑ってしまう。
「あ、りが……とう」
(そ、そんな顔を見て言われたら、靴ではなくて私に言っているのだと勘違いしてしまうじゃない……)
「けど、ベリルの足だとこの靴は少し大きいかな……。もう少しだけ小さいサイズはあるかい?」
「すみません、つい先程売り切れてしまいまして」
「そうか、残念だな……」
「代わりと言ってはなんですが、こちらの品はいかがですか?」
そう言って店主が出してきたのは、いくつかの首飾りだった。
「これらに装飾されている宝石は、元は魔石でして。贈った相手を守護すると言い伝えられているんです。なので、お二人のような恋人同士には人気の品なんですよ!」
「こ、恋人同士?」
「おや……違いましたか?」
違う、と否定する前に、ルデンが先に口を開いた。
「ふふ、なんだか照れるね。この首飾りの中に気に入った物はある? 君にプレゼントさせてくれ」
そう言いながら、ルデンは胸ポケットから私物のコイン袋を取り出す。
(それ……ギルドで預かったコイン袋じゃなくて───)
「ん? あぁ、これ? 女性にプレゼントを贈るのに、ギルドのお金は使わないよ。僕が君に、個人的に贈りたいから」
「ルデン……でも、本当にいいの? 私……貴方に返せる物がないわ」
生憎、私物はすべて宿に置いてきてしまっている。
こんなことになるのなら、私も手持ちのお金を持ち歩けばよかったと後悔した。
「ふふ、プレゼントを贈り合うのも悪くないけれど、今回は僕がそうしたいって思っただけだから気にしないで? 首飾りに気に入った物がなければ別の品でも構わないから、遠慮せず言ってね」
(なんだか申し訳ない気がするけれど、せっかくルデンがこう言ってくれているのだし、断るのも失礼……よね)
「……ありがとう、ルデン。じゃあ、お言葉に甘えるわね」
私の言葉を聞いたルデンは嬉しそうに笑った。
改めて、私は並んだ首飾りに視線を落とした。
(どれにしようかしら……並んだ首飾りの中で私が一番気になるのは────)
【選択肢】
貝殻の首飾り
青い宝石の首飾り




