森の中の屋敷
※ 共通ルート
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───ところで、とセシアンが口を開く。
「殿下とレドはよく平気だなぁ……もしかして転移石使うの今回が初めてじゃない感じ?」
「ああ、僕とレドは地方への視察の際によく使用していたからね。けど気持ちは分かるよ。僕たちも最初は違和感というか……変な感じがしたから」
「へぇ〜、やっぱ王子様も大変なんだね〜」
「おい、殿下に対して失礼だぞ」
セシアンを注意したラルドに対し、ルデンは大丈夫だと静止をかけた。
「はは、全然気にしてないよ。むしろ気兼ねなく振舞ってくれた方が嬉しい。ラルドも、ね」
「………………善処します」
「さて、そろそろ移動しようか。あまり同じ場所に長居すると魔物が寄ってくるしね」
「そうですね。地図によると、屋敷はこちらの方角のようです」
レドの指した方向に進んでしばらくすると、古い屋敷のような建物が遠くに見えてきた。
「あれですかね」
「はぁ〜〜〜〜、着いちゃったよー」
「ここまで来てまだ言うか。いい加減腹をくくれ」
「いや、もう帰ろうとかは思わないけどさ〜。あの屋敷、昔から出る……って噂されてるんだよなぁ」
「出る?」
ルデンが首を傾げると、セシアンは「ふっふっふ……」と怪しげに笑いながら俯き、両手首を胸の前で力なく垂らしたかと思えば、いきなりガバッと身を起こした。
「ユーレイだよ、ユーレイ! 魔獣の森で死んだ人間が、死んだってことに気づかねーで彷徨い続けてるんだって話!」
「はっ、くだらねぇ」
「そうだぞ、第一こんな人気のない森の奥に誰が来てそんな話を持ち帰ったって言うんだ」
シェナに続き、ラルドにも冷たくあしらわれ、セシアンはちぇーと口をすぼめた。
「えー? まぁそれもそうか?」
「ふふ、確かにその噂は信憑性がありませんが、実際、魔獣の森では冒険者が痕跡もなく姿を消した───神隠しにあったという報告も上がっているそうですよ」
「ちょ、レドさん……??? 怖いこと言うなって……」
そうこう話しているうちに、目的である古い屋敷に到着した。
屋敷の周辺は木々が切り開かれており、森を切り抜いた一部に屋敷を建てたという感じだった。
「ここから入れそうだね」
周囲の草木は手入れされていないため荒れていたが、庭の一部は人工芝を敷いていたようでとりあえず敷地内には入ることが出来た。
「片付けは置いておいて、周囲と屋内の調査から始めようか」
「うげー、思ったより広いわー。今日一日で終わるかねぇ。数日くらいかかりそー」
「だな……。こちらは人数もいるし、分かれて作業した方がいいだろう」
「そうですね。日が暮れる前に学園に戻るためには、分担した方が効率は良いでしょう」
「よし、じゃあ屋敷の外と屋内でチームを分けようか。それぞれ希望はあるかい?」
「はいは〜い! オレ屋内〜!」
「外」
セシアンとシェナがそれぞれ立候補すると、ラルドは少し考えてから軽く手を挙げた。
「では自分は屋内で。この阿呆がサボらないよう見張りがついた方がいいでしょうし」
「おい」
セシアンがラルドをジト目で見る。
その様子にルデンは小さく笑みをこぼすと、「じゃあ、」と続けた。
「バランス的に僕らは分かれた方が良さそうだね」
僕ら、というのはルデンとレドのことだろう。
ただ、レドはルデンの提案には賛同しかねるようだった。
「ですが、ルデン様に何かあっては……」
「そこまで離れるわけじゃないし、問題ないよ。何かあったら呼ぶから」
「………………承知しました。では私はシェナさんと共に外の探索を」
「じゃあ僕は屋内だね。ベリルはどうする?」
【選択肢】
外 (レド・シェナ)
屋内 (ルデン・セシアン・ラルド)




