出発
※この章(次のエピソード)から攻略対象ごとに選択肢が分岐します。
会話の内容が変化するため、目次から好きな選択肢のシナリオに飛んでください。
なお、今後選択肢の分岐がある場合は後書きの方に選択肢を記入します。
────翌日。
ルデンの言う通り、シェナは約束通り集合場所にいた。
(しかも私が着いた時にはもう居たし、少なくとも10分前行動……意外と真面目なのかしら)
「みんな、揃ったね」
「ふわぁ〜眠い」
セシアンの欠伸につられて、私もこっそり小さく欠伸をする。
「言うほど早くないだろ、だらしないぞ」
…………セシアンのせいで、私までラルドに怒られた気分になった。
「あ〜あ、今日はご令嬢たちとデートの約束してたんだけどなぁ」
「とっとと終わらせて帰ればいいだろう」
呆れたラルドに対し、間髪入れずにセシアンが反論する。
「いや往復どれだけかかると思ってんの! ……てか、屋敷までのルートは昨日決めたけど、どうやって行くかまでは決めてなかったよな? 結構距離あるけどどーすんの? 歩く?」
歩けない距離ではないが、それだと到着は夕方になってしまうだろう。
「歩くより馬の方がリスクは少ねぇ」
珍しく口を開いたシェナに驚きつつも、ラルドはシェナの意見に頷いた。
「……確かに。道中いちいち魔物の相手をするわけにはいかないからな。森を駆け抜けられる馬の方がいいだろう」
(え、馬……乗れるかしら…………)
私の心配を他所に、ルデンが「そうだ、」と何かを思い出したかのように胸ポケットに手を入れた。
「それなんだけど、理事長が森の中までの転移石を貸してくださったんだ」
「え!? そんな高価なモン貸してくれたの!? オレ使うの初めてだわ……」
転移石とは、高級魔法道具の1つ。
魔力を帯びた特別な石に、術者が定めた座標を記憶させることにより、特定の場所から場所へと一瞬でワープすることができるものだ。
とても便利なものではあるが、転移のような上級魔法を付与できる石は希少なので、滅多にお目にかかれるようなものではないのだ。
「もともと校外実習のために昔使用していた物のようで、例の屋敷と直通ってわけじゃないんだ。だから、屋敷の近くまで転移石で移動し、残りの距離を徒歩で移動という形にしようと思う。それでいいかな?」
ルデンの提案に皆が頷いた。
ルデンが手に持つ転移石を中心に、身を寄せ合う。
全員が魔法発動圏内に入ったのを確認し、ルデンは転移石を起動させた。
───瞬間、辺りは青白い光に包まれる。
けれどそれも一瞬で。
ぼやけた視界が、段々とクリアになっていった。
「!」
瞬きを数回繰り返すと、さっきまで見ていた景色はガラリと変わっていた。
「皆さん、大丈夫ですか?」
そう声をかけたのはレドだろうか。
「……っ」
シェナは額を押さえながらプルプルッと頭を振った。
「実際体験したのは初めてだ……。やはりすごいな……」
「ホントに森だー。うぷ……すげー目ぇ回る〜」
ラルド、セシアンも眉間に皺を寄せている。
(う……確かに……。脳がまだ状況を処理できていない感じ……)
一歩足を踏み出そうとするとフラッとよろけてしまう。
よろけた私を支えたのは────
【選択肢】
ルデン
レド
セシアン
ラルド
シェナ




