表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/69

俺以外にスピリットが召喚できるか実験

 次に俺が普通の魔法も使えるのか、そして母親も俺の召喚が出来るのか確かめてみた。

 そしたら……


「あ、あれ!?」


 なんか召喚する事には成功するが、維持が出来ないという奇妙な現象に悩まされていた。

 まず母親がどうやって召喚したのかというと、俺が持っているカードを渡してそれに召喚する要領で魔力を込めたらあっさりと召喚する事が出来た。

 しかし問題はその後、常に魔力を送り続けないと召喚したスピリットが維持できずすぐに消えてしまう事だ。

 今回召喚してもらっているのは別のブレイドドラゴンなのだが、コスト0だから召喚しやすいだろうと思っていたらこんな問題が起きるとはな……


「俺普通にできてたから召喚維持がそんなに難しいだなんて思いもしなかった」

「それも召喚士が軽視されている理由の一つでございます。召喚までは上手くいくものの、維持するための魔力が無くなった、あるいは奥様のように維持するのが難しいという点です」

「メイド長も魔法使い?詳しそうだけど」

「私は奥様が幼少の頃からお世話をしておりましたのでその知識もある程度はあるというだけです。全て奥様が幼少の頃にそう不満を漏らしていたという経験からですよ」


 メイド長の婆ちゃんは思っていた以上に母親と一緒の時間を過ごしていたらしい。

 意外な発見はともかくこれは確かに本来難しい行為の様だ。

 俺が楽にできているのはゲーム要素のおかげか?


「ふぅ。ここまで集中力を使うのは久しぶりです」

「お疲れ様です奥様。この光景幼き日を思い出します」

「ええ、あの時に本当にそっくり。私がまだ魔法使いだと分かったばかりの時ね」

「はい。魔法の訓練で初級魔法を少しでも持続させるときの訓練とよく似ています。結果一瞬で済む攻撃魔法ばかり使用するようになったきっかけでもございます」

「今でも不得意なのよ、魔法を持続させるのは。でも私にもアレックスが召喚できるスピリット?を召喚できることは証明された。もしリリアにも魔法の才能があったら召喚する事が出来るわね」


 確かにそれが証明された事は俺も嬉しい誤算だ。

 これでリリアにカードを貸して召喚させる事が出来ればずっとモンクーと一緒にいれるだろう。


 …………リリアにデッキを持たせたら俺と同じようにカードを使えるのだろうか?

 ぶっちゃけリリアが持っているモンクーを利用したデッキ、前世ではモンキーパニックと言われた一時期環境に入ったデッキが存在する。

 あれを使いこなす事が出来ればリリアも強くなる?


 ……それこそ早計だな。

 リリアが魔法使いの才能があるのかどうかも分からないし、仮に才能があったとしても召喚士になるとは限らない。

 こればっかりはリリアの考え方、どうなりたいかを尊重するのが一番いい。

 何より人の人生を決めるような行為はしたくないからな。


「……アレックス。あなたはどうやってスピリットの維持を行っているの?ブレイドドラゴンだけじゃなくてモンクーも召喚を維持している。しかもずっと。魔法使いとしてあり得ないと言っていい技術なのだけど」


 少し考えている間に母親が研究者としての面を見せながら聞く。

 しかし俺にとっては魔石を1つ置いているだけで特別な事をしている自覚はない。

 だからその事をそのまま伝えるしかない。


「難しいと考えた事がないのはこれですかね」

「それは……石?」

「ゲームで使っている魔石と言われている道具です。簡単に言うとこれが魔力の代わりでカードの上に1つ乗せる。これだけで維持している事になるので難しいと考えた事はありません」

「……なるほど。常に魔力をスピリットに注いでいるのではなくすでに魔力を渡しているというイメージね。だとしても魔力が無くなっていく感覚はないの?」

「召喚コストを支払った時や、マジックを使った時などは疲労感の様な物は感じます。でも維持するので疲労感は感じた事がないですね」

「………………確かめてみるしかないですね」


 そう言うと母親は再びモンクーのカードに魔力を注ぎだした。

 先ほどよりも集中しているが、何かがさっきと違う。

 するとモンクーのカードの上に魔石が1つ置かれた。

 それと同時に召喚されるモンクーは、消えなかった。


「お母様!成功!成功ですよ!!」

「はぁはぁはぁ……難しいものね。魔力の結晶化」


 母親に召喚されたモンクーは何か用事はないの?っという感じで母親に視線を向ける。

 達成感があるのか母親はすぐに消す事はなく、リリアのようにモンクーを膝の上に置いた。

 それから気になる事がある。


「ところでお母様、魔力の結晶化ってなんです?」

「魔力の結晶化は文字通り魔力が宝石のように結晶化した物の事を言います。本来は魔物の体内や、鉱山のような場所から採掘する事で手に入れます。特別高価な物ではありませんが自力で生成するとなると疲れますね」

「そういう物があるんですね」

「本来は魔道具に使うだけで一般的に普及されています。あるいは宝石風に加工して身に付けるなど、市民の間で流行っていたりもします」


 乾電池みたいなものだろうか?

 とりあえずリリアにも召喚出来そうなことが判明したのは本当に良かった。

 そして次に俺の魔法の方だが……


「普通の魔法に関しては他の召喚士とあまり変わりませんね」


 という評価となった。

 生活魔法、飲み水を生成したり、ライター程度の火を灯したりする事は出来るが攻撃魔法は使えない。生活を少し便利にする程度の魔法までしか使えなさそうだ。

 しかし代わりに無詠唱で発動できるので厨二臭い事をしなくて済むのは良かったかもしれない。

 この世界じゃ普通に詠唱とかするから全然厨二じゃないんだけど。


 それに俺にはこの召喚魔法があるので不便と感じる事はない。

 戦闘に関しては素直にスピリット達に頼む。

 元々戦いなんてした事ないし、精々喧嘩くらいしかしたことがない俺は誰かに戦ってもらう方が良いだろう。


 となると更に魔石を増やす事に力を注がないとダメだな。

 あとブレイド達の戦闘能力もどんな物なのか確かめないといけないし、やる事は多くある。

 さて、次は何を実験しようか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ