↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪終了後に悪役令嬢だったと気付きました!既に詰んだ後ですが、これ以上どうしろと……!?  作者: 一番星キラリ@9/2やられる前に発売:商業ノベル&漫画化進行中
【本編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
84/311

84:本当に変わられたな

「そ、そうなのですか……。でも私はそもそも魔力がないですよ?」


戸惑う私にマルクスは……。


「メスのつがいは……言い方が雑で、失礼に感じたら申し訳ない。メスの番は、うつわだ。聖獣の血を受け継ぐ器というわけだ。器の魔力が弱くても、最悪、器に魔力がなくても、聖獣の血を受け継いでいる器であるならば。器に注がれるオスの魔力が強ければ、問題ない。そこから誕生する子供の魔力は、強くなる」


つまり私がレオナルドの番だと仮定して、例え魔力が私になくても、レオナルドが圧倒的に強い魔力を持っていれば、関係ないと。


それにしても。


そんなことをマルクスが知っていることに、驚いてしまう。

だがマルクスが言う通りであるならば……。


でも……。


「私が心惹かれたのは、アズレークです。魔術師レオナルドさまではありません。アズレークは、魔術師さまが演じていた人格だったら……」


「それはないと思うよ、パトリシアさま。アズレークに俺は会ったことがないから分からないが、話を聞く限り、その人格は、本気の魔術師さまなのだと思う」


「なるほど……」


そこで安堵するも、次なる不安に襲われる。

少なくとも私は、アズレークに心惹かれていた。

だが肝心のアズレークは、どうなのだろう……?

そのことをマルクスに尋ねると。


「……パトリシアさまは、本当に変わられたな。王都ではあんなにアルベルト王太子に対し、私が好きなのだから、当然あなたも私を好きですよね、みたいな態度だったのに。今は、自分は魔術師さまのことを好きだが、魔術師さまはどう思っているか分からないと、不安になっているのだから」


そ、それは……。

確かにとんでもない自信と上から目線だ。

だがそれはパトリシアの悪役令嬢としての設定が、そうなっているだけであって……。


顔が赤くなっていたのだろう。

マルクスは「そう照れなさんな」と笑顔を見せる。


つがいであれば、もう本能的に心惹かれているはずだ。本当はその場ですぐ押し倒したぐらいの気持ちになっても、おかしくないと思うがな。特にオスだったら」


とんでもない指摘に心臓が跳びはね、全身が熱くなる。


「そ、そんな、押し倒すとか、そんなことありませんでした!」


「それはそうだろう。アルベルト王太子の『呪い』を解こうとしているのに、自身の欲求を優先させている場合ではない。そこは魔術師さまが、はがねの精神で、自らをりっしたのだと思う」


そこで言葉を切ると、さらに続ける。


「魔術師さまは、パトリシアさまがアルベルト王太子を好きだと思っている。つまり、アルベルト王太子とパトリシアさまは、相思相愛だと思っている。だから例えパトリシアさまが自分のつがいであっても、諦めるつもりなのかもしれないな」


「本能的に心惹かれるのに、諦めるのですか!?」


驚く私にマルクスは「ようやく認めたな」という顔で微笑む。

この質問をするということは、諦めて欲しくない、という思いが込められていると、マルクスは気づいたのだろう。


「魔術師さまはパトリシアさまが言う通り、優しい方だ。だから王宮付きの魔術師として、次々とやってくる案件にも、真摯に取り組む。困っている人がいれば、自分の魔法で助けようとしてな。だからこその、仕事中毒ワーカホリックだ。そんな魔術師さまだから、相思相愛の二人を引き裂くことなんて、できない。自分をコントロールして収まるなら、そうしてしまうのだろうよ」


やっぱりアズレークは……レオナルドは、イイ人だ。


「ただ、パトリシアさまの気持ちがアルベルト王太子ではなく、魔術師さまにあると分かれば、それは話が変わってくるかもしれない。つがいのことを国王陛下に相談し、パトリシアさまと結ばれることを、願い出るかもしれない」


マルクスのその言葉を聞いた瞬間、自然と私の顔は笑顔になっていた。


自分でも自覚できるぐらいの笑顔。


当然それを見たマルクスは驚くが、私の笑顔に答えるように、瞳を細める。


そこで実感する。

アズレークが好きなのだと。

結ばれるなら、彼がいいと。


彼と結ばれるには、今の状況だと、私が彼のつがいであることが絶対条件。


だからマルクスに尋ねていた。


「マルクスさま。私が魔術師さまのつがいであると、どうやったら確認できますか?」


「どうだったかな。覚えていない。文献で確認したら教えるよ」


「ありがとうございます」


ニッコリ微笑むと、マルクスは自身の懐中時計を確認して、私を見る。


「さて。おしゃべりはこれでお終いだ。ここは松明が沢山あって、そこまで寒くはない。だが、これ以上ここにいたら、体が冷えてしまう。中にはいるぞ、パトリシアさま」


「ええ、分かりました」


私とマルクスは、部屋の中に戻った。

このあともう1話公開します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【一番星キラリの作品を紹介】
作品数が多いため、最新作を中心にバナーを並べています(2025年12月の大掃除で・笑)。 バナーがない作品は、作者マイページタイトルで検索でご覧くださいませ☆彡

●9/2発売●
バナークリックORタップで書報ページ
悪役令嬢はやられる前にやることにした
『悪役令嬢はやられる前にやることにした』

●本編完結●
バナークリックORタップで目次ページ
やらかしてしまったモブ令嬢です
『やらかしてしまったモブ令嬢です 』

●新連載●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生!婚約破棄で推しと家族が闇落ち!回避したいだけなのに
『悪役令嬢に転生!婚約破棄で推しと家族が闇落ち!回避したいだけなのに』

●溺愛は求めていませんよ?●
バナークリックORタップで目次ページ
平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!
『平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!』

●紙書籍&電子のコミカライズ化決定●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~
『悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~ 』

●これぞ究極のざまぁ!?●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢は死ぬことにした
250万PV突破『悪役令嬢は死ぬことにした』

●出版社特設サイトはコチラ●
バナークリックORタップで出版社特設ページへ
婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!
80ページが試し読みできる特設サイトへ
『婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!』


●出版社特設サイト●
バナークリックORタップで出版社特設ページへ
婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!②
『婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!② 』

●もふもふも登場!●
バナークリックORタップで目次ページ
断罪の場で自ら婚約破棄シリーズ
『断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた』
日間恋愛異世界転ランキング3位!

●壮大なざまぁを仕掛けます!●
バナークリックORタップで目次ページ
婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした
『婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした』

●章ごとに読み切り!●
バナークリックORタップで目次ページ
ドアマット悪役令嬢~ドン底まで落ちたらハピエンでした!~
『ドアマット悪役令嬢はざまぁと断罪回避を逆境の中、成功させる~私はいませんでした~』

●宿敵の皇太子をベッドに押し倒し――●
バナークリックORタップで目次ページ
宿敵の純潔を奪いました
『宿敵の純潔を奪いました』

●コミカライズ化も決定●
バナークリックORタップで書報ページへ
断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない
ノベライズは発売中!電子書籍限定書き下ろし付き
『断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない』


●妹の代わりに嫁いだ私は……●
バナークリックORタップで目次ページ
私の白い結婚
『私の白い結婚』

●[四半期]推理(文芸)2位●
バナークリックORタップで目次ページ
悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~
『悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~』

●現実世界の恋愛物語●
バナークリックORタップで目次ページ
せと恋~瀬戸内の夕陽がつなぐ島の恋~
『せと恋~瀬戸内の夕陽がつなぐ島の恋~ 』

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。